営業生産性向上とは データ分析講座(その40)

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◆ 知って損にならない「営業生産性向上」のための2つのデータ分析アプローチ

 「営業生産性をあげろ!」とは、以前からよく聞く掛け声です。生産性とは、どれだけのインプット(労働時間や賃金など)で、どれだけのアウトプット(生産量や売上など)を生み出したのかの指標で、「生産性=アウトプット ÷ インプット」で簡単に計算できます。日本という国は、工場の生産性は高いが、営業パーソンを含めたホワイトカラーと呼ばれているビジネスパーソンの生産性が低いことは有名です。

 日本は、生産性の国際比較(日本生産性本部が出している「労働生産性の国際比較」)などでも、先進7か国では最下位ですし、経済的に破綻したギリシアよりも日本の生産性は低いのです。生産性そのものは、インプット(労働時間や賃金など)とアウトプット(生産量や売上など)のデータさえあれば、先ほど述べた通り「生産性=アウトプット ÷ インプット」で簡単に計算できます。問題は、生産性という指標を計算した後に、どのように改善ポイントを見つけ改善するのか、になります。幸いにも、営業パーソンのデータを使った営業生産性向上のデータ分析アプローチ方法がいくつかあります。

 今回は、営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチを紹介します。どちらのアプローチでも、営業生産性はあがります。もし、営業生産性に課題を抱えているようでしたら、取り組みやすい方から、一度チャレンジして頂ければと思います。

1. データ分析:営業生産性とは

 そもそも営業生産性とは何でしょうか。営業生産性とは、どれだけの「リソース(投入した労働量など)」でどれだけの「リターン(売上など)」を得たのかを表したものです。営業生産性が高いとは、少ない労働時間でより多くの売上をあげることです。簡単な営業生産性の方程式を使って、営業生産性の説明を続けます。営業生産性は、「営業生産性=売上 ÷ 総労働時間」で計算します。営業1人1時間あたりの売上です。

情報マネジメント

 例えば、営業部員100名で売上500億円とします。

 年間労働日数260日で1日の労働時間を8時間とすると、総労働時間は208,000時間(100名×260日×8時間)になります。このとき営業生産性は、240,384円(500億円 ÷ 208,000時間)です。1人の営業パーソンが、1時間働くごとに約24万円売り上げていたことになります。営業生産性は、時系列の推移を見たり、部署間で比較をしたりすることで、問題が起こっていないかを探ったりします。しかし、時系列の推移や部署間の比較だけでは、どのような問題があったのかが見えてきません。

2. データ分析:営業生産性を2つに分解する

 営業生産性は、さらに「営業効率」と「営業稼働率」の2つに分解できます。営業効率とは、営業1人営業活動1時間あたりの売上で「営業効率=売上 ÷ 営業活動時間」で計算します。営業稼働率とは、総労働に占める営業活動時間の割合で「営業稼働率=営業活動時間 ÷ 総労働時間」で計算します。

情報マネジメント

 例えば、総労働時間208,000時間でその内104,000時間が営業活動時間とすると、営業稼働率は50%(104,000時間 ÷ 208,000時間)です。

 売上が500億円とすると、営業効率は480,768円(500億円 ÷ 104,000時間)です。要するに、総労働時間のうち50%を営業活動に使い、営業活動を1時間するごとに約48万円売り上げていたことになります。

3. データ分析:営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチ

 営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチとは、以下の2つになります。

  • 営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ
  • 営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ

 営業効率を高めるためのデータ分析アプローチとは、データを使い営業効率を改善することで営業生産性向上をするアプローチです。営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチとは、データを使い営業稼働率を改善することで営業生産性向上をするアプローチです。どちらのデータ分析アプローチでも、営業生産性を高めることはできることでしょう。やりやすい方から始めればよいと思います。

 私の経験から申し上げると、「営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ」の方が取り組みやすいようです。理由はいくつかありますが、1つは、すでにデータが集まっているケースが多い。もう1つが、営業やマーケティング活動などの業務のみを対象にすればよいためです。後で説明しますが、「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」を本格的に取り組む場合、営業活動やマーケティング活動などの業務以外も分析対象になるため、場合によってが全社的な話しになることがあります。以下で、「営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ」と「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」について簡単に説明します。

4. データ分析:営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ

 営業効率を改善するとは、営業パーソンが営業活動時間の中で、効率的に売上をあげていくようにすることです。

 やり方としては、「セールスアナリティクス」があります。営業系のビジネスデータ(例:CRMデータや営業日報、サイトのアクセスログなど)を使い、効率的に売上をあげることで営業生産性向上を実現するアプローチです。このサイトで積極的に紹介しているのは、この「セールスアナリティクス」アプローチです。

 このアプローチの分析テーマは、主に次の3つです。

  • 新規顧客の獲得
  • 既存顧客の離反阻止
  • 既存顧客の取引額拡大

 新規顧客の獲得では、リード(見込み顧客)の獲得・育成・顧客化(受注)を、データを使い効率的に実施することをします。流行りのMA(マーケティング・オートメーション)ツールは、このあたりのデータ活用に特化したものです。既存顧客の離反阻止では、既存顧客に対し継続受注や他商材の新規受注などを、データを使い効率的に実施することをします。以前から、CRM(顧客関係管理システム)のデータや営業日報などで分析されていました。業界によっては、チャーン分析などとも言われています。

 既存顧客の取引額拡大では、既存顧客に対し他商材の新規受注や他部署展開などで取引額の拡大を、データを使い効率的に実施することをします。こちらも以前から、CRM(顧客関係管理システム)のデータや営業日報などで分析されていました。どの企業にも必ずある「取引履歴データ」(受注データ、売上データ、販売データ)のみでも始められるため、とりあえず実施してみるべきデータ分析です。要するに、データを使って効率的に「新規顧客の獲得」と「既存顧客の離反阻止」と「既存顧客の取引額拡大」をするということです。

5. 営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ

 営業稼働率を改善するとは、営業パーソンの労働時間に占める営業活動の時間を増やすことです。営業パーソンのすべての業務活動を分析する必要があります。営業・販売促進活動以外の事務処理や健康診断、CRMのデータ入力なども分析対象にします。このサイトでは、積極的に紹介していないアプローチになります。やり方としては、ABC&M(アクティブ・ベースド・コスティング&マネジメント)が有名です。

 興味のあるかたは、「松川孝一著『営業力向上・プロセス改善を実現するABC/ABM実践ガイドブック』(中央経済社、2010年)」などが参考になります。

 ABC&M(アクティブ・ベースド・コスティング&マネジメント)で利用するデータは、蓄積されていないケースが多いため、インタビューを主体とした情報収集が必要になります。今後、スケジューラ―(Outlookやサイボウズなど)やIoTデバイス(入退出記録や腕時計型のデバイスなど)を上手く使くことで、簡単にデータ収集される時代が来るかもしれません。このABC&M(アクティブ・ベースド・コスティング&マネジメント)は非常に強力なアプローチなため、継続的に根気よく続けることで、必ず成果はでます。このアプローチで分析したときの、どのような企業でも炙り出されるお決まりの分析結果があります。

 社内会議や社内資料作成など内向きの業務に膨大な時間(賃金コスト)が掛かっているという分析結果です。ABC(アクティブ・ベースド・コスティング)は、金額ベースではじき出すため、分析結果のインパクトは非常に大きいです。

 例えば、「あの社内会議を1回するのに、1,000万円掛かっているのか!」とかになります。1,000万円のコストを掛ける価値があるのかどうかの見直す機会になります。多くの場合、社内会議や社内資料作成など内向きの業務を、いかに改善するのかがポイントになります。改善方法として、個人のスキルアップや業務の標準化、システム改修、アウトソーシングなど色々な打ち手が考え出され、成果が目に見えて非常にエキサイティングです。要するに、営業活動のための時間を捻出するための分析、もしくは、残業を減らすための分析となります。

6. 営業生産性を上げるには

 今回は、営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチについて紹介しました。

  • 営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ
  • 営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ

 私は、どちらの分析アプローチも、他社に対しコンサルティングをしたり、以前所属していた会社で実施したりしました。ドラスティックに成果が表れるのは「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」の業務全般を改善するアプローチです。し...

 

◆ 知って損にならない「営業生産性向上」のための2つのデータ分析アプローチ

 「営業生産性をあげろ!」とは、以前からよく聞く掛け声です。生産性とは、どれだけのインプット(労働時間や賃金など)で、どれだけのアウトプット(生産量や売上など)を生み出したのかの指標で、「生産性=アウトプット ÷ インプット」で簡単に計算できます。日本という国は、工場の生産性は高いが、営業パーソンを含めたホワイトカラーと呼ばれているビジネスパーソンの生産性が低いことは有名です。

 日本は、生産性の国際比較(日本生産性本部が出している「労働生産性の国際比較」)などでも、先進7か国では最下位ですし、経済的に破綻したギリシアよりも日本の生産性は低いのです。生産性そのものは、インプット(労働時間や賃金など)とアウトプット(生産量や売上など)のデータさえあれば、先ほど述べた通り「生産性=アウトプット ÷ インプット」で簡単に計算できます。問題は、生産性という指標を計算した後に、どのように改善ポイントを見つけ改善するのか、になります。幸いにも、営業パーソンのデータを使った営業生産性向上のデータ分析アプローチ方法がいくつかあります。

 今回は、営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチを紹介します。どちらのアプローチでも、営業生産性はあがります。もし、営業生産性に課題を抱えているようでしたら、取り組みやすい方から、一度チャレンジして頂ければと思います。

1. データ分析:営業生産性とは

 そもそも営業生産性とは何でしょうか。営業生産性とは、どれだけの「リソース(投入した労働量など)」でどれだけの「リターン(売上など)」を得たのかを表したものです。営業生産性が高いとは、少ない労働時間でより多くの売上をあげることです。簡単な営業生産性の方程式を使って、営業生産性の説明を続けます。営業生産性は、「営業生産性=売上 ÷ 総労働時間」で計算します。営業1人1時間あたりの売上です。

情報マネジメント

 例えば、営業部員100名で売上500億円とします。

 年間労働日数260日で1日の労働時間を8時間とすると、総労働時間は208,000時間(100名×260日×8時間)になります。このとき営業生産性は、240,384円(500億円 ÷ 208,000時間)です。1人の営業パーソンが、1時間働くごとに約24万円売り上げていたことになります。営業生産性は、時系列の推移を見たり、部署間で比較をしたりすることで、問題が起こっていないかを探ったりします。しかし、時系列の推移や部署間の比較だけでは、どのような問題があったのかが見えてきません。

2. データ分析:営業生産性を2つに分解する

 営業生産性は、さらに「営業効率」と「営業稼働率」の2つに分解できます。営業効率とは、営業1人営業活動1時間あたりの売上で「営業効率=売上 ÷ 営業活動時間」で計算します。営業稼働率とは、総労働に占める営業活動時間の割合で「営業稼働率=営業活動時間 ÷ 総労働時間」で計算します。

情報マネジメント

 例えば、総労働時間208,000時間でその内104,000時間が営業活動時間とすると、営業稼働率は50%(104,000時間 ÷ 208,000時間)です。

 売上が500億円とすると、営業効率は480,768円(500億円 ÷ 104,000時間)です。要するに、総労働時間のうち50%を営業活動に使い、営業活動を1時間するごとに約48万円売り上げていたことになります。

3. データ分析:営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチ

 営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチとは、以下の2つになります。

  • 営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ
  • 営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ

 営業効率を高めるためのデータ分析アプローチとは、データを使い営業効率を改善することで営業生産性向上をするアプローチです。営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチとは、データを使い営業稼働率を改善することで営業生産性向上をするアプローチです。どちらのデータ分析アプローチでも、営業生産性を高めることはできることでしょう。やりやすい方から始めればよいと思います。

 私の経験から申し上げると、「営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ」の方が取り組みやすいようです。理由はいくつかありますが、1つは、すでにデータが集まっているケースが多い。もう1つが、営業やマーケティング活動などの業務のみを対象にすればよいためです。後で説明しますが、「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」を本格的に取り組む場合、営業活動やマーケティング活動などの業務以外も分析対象になるため、場合によってが全社的な話しになることがあります。以下で、「営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ」と「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」について簡単に説明します。

4. データ分析:営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ

 営業効率を改善するとは、営業パーソンが営業活動時間の中で、効率的に売上をあげていくようにすることです。

 やり方としては、「セールスアナリティクス」があります。営業系のビジネスデータ(例:CRMデータや営業日報、サイトのアクセスログなど)を使い、効率的に売上をあげることで営業生産性向上を実現するアプローチです。このサイトで積極的に紹介しているのは、この「セールスアナリティクス」アプローチです。

 このアプローチの分析テーマは、主に次の3つです。

  • 新規顧客の獲得
  • 既存顧客の離反阻止
  • 既存顧客の取引額拡大

 新規顧客の獲得では、リード(見込み顧客)の獲得・育成・顧客化(受注)を、データを使い効率的に実施することをします。流行りのMA(マーケティング・オートメーション)ツールは、このあたりのデータ活用に特化したものです。既存顧客の離反阻止では、既存顧客に対し継続受注や他商材の新規受注などを、データを使い効率的に実施することをします。以前から、CRM(顧客関係管理システム)のデータや営業日報などで分析されていました。業界によっては、チャーン分析などとも言われています。

 既存顧客の取引額拡大では、既存顧客に対し他商材の新規受注や他部署展開などで取引額の拡大を、データを使い効率的に実施することをします。こちらも以前から、CRM(顧客関係管理システム)のデータや営業日報などで分析されていました。どの企業にも必ずある「取引履歴データ」(受注データ、売上データ、販売データ)のみでも始められるため、とりあえず実施してみるべきデータ分析です。要するに、データを使って効率的に「新規顧客の獲得」と「既存顧客の離反阻止」と「既存顧客の取引額拡大」をするということです。

5. 営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ

 営業稼働率を改善するとは、営業パーソンの労働時間に占める営業活動の時間を増やすことです。営業パーソンのすべての業務活動を分析する必要があります。営業・販売促進活動以外の事務処理や健康診断、CRMのデータ入力なども分析対象にします。このサイトでは、積極的に紹介していないアプローチになります。やり方としては、ABC&M(アクティブ・ベースド・コスティング&マネジメント)が有名です。

 興味のあるかたは、「松川孝一著『営業力向上・プロセス改善を実現するABC/ABM実践ガイドブック』(中央経済社、2010年)」などが参考になります。

 ABC&M(アクティブ・ベースド・コスティング&マネジメント)で利用するデータは、蓄積されていないケースが多いため、インタビューを主体とした情報収集が必要になります。今後、スケジューラ―(Outlookやサイボウズなど)やIoTデバイス(入退出記録や腕時計型のデバイスなど)を上手く使くことで、簡単にデータ収集される時代が来るかもしれません。このABC&M(アクティブ・ベースド・コスティング&マネジメント)は非常に強力なアプローチなため、継続的に根気よく続けることで、必ず成果はでます。このアプローチで分析したときの、どのような企業でも炙り出されるお決まりの分析結果があります。

 社内会議や社内資料作成など内向きの業務に膨大な時間(賃金コスト)が掛かっているという分析結果です。ABC(アクティブ・ベースド・コスティング)は、金額ベースではじき出すため、分析結果のインパクトは非常に大きいです。

 例えば、「あの社内会議を1回するのに、1,000万円掛かっているのか!」とかになります。1,000万円のコストを掛ける価値があるのかどうかの見直す機会になります。多くの場合、社内会議や社内資料作成など内向きの業務を、いかに改善するのかがポイントになります。改善方法として、個人のスキルアップや業務の標準化、システム改修、アウトソーシングなど色々な打ち手が考え出され、成果が目に見えて非常にエキサイティングです。要するに、営業活動のための時間を捻出するための分析、もしくは、残業を減らすための分析となります。

6. 営業生産性を上げるには

 今回は、営業生産性向上のための2つのデータ分析アプローチについて紹介しました。

  • 営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ
  • 営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ

 私は、どちらの分析アプローチも、他社に対しコンサルティングをしたり、以前所属していた会社で実施したりしました。ドラスティックに成果が表れるのは「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」の業務全般を改善するアプローチです。しかし、「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」は、自社内で実施するのは非常に難しく、外部のコンサルティング会社に依頼した方がよいでしょう。いくつか理由がありますが、分かりやすい例として「分析対象者の日々の業務活動の情報を洗い出すため、全くの他人である外部のコンサルタントのほうが情報収集しやすい」というのがあります。私が知っている限りだと、自社内だけだと継続しません。

 「営業稼働率を高めるためのデータ分析アプローチ」より取り組みやすいのが、「営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ」です。この連載で積極的に紹介している「セールスアナリティクス」です。こちらは、社内にデータ活用の仕組みさえでき上れば、上手く回りだします。データを使い営業生産性向上を目指すなら、とりあえず「営業効率を高めるためのデータ分析アプローチ」(セールスアナリティクス)から始めましょう。

 その中で一番取り組みやすいのが、「既存顧客の取引額拡大」のためのデータ分析です。どの企業にも必ずある「取引履歴データ」(受注データ、売上データ、販売データ)のみでも始められます。 

 最近は、自社サイトにGoogle AnalyticsやAdobe Analyticsなどのアクセス解析ログのタグを埋め込み、データ収集して言う企業も多いようです。特に、Google Analyticsは無料で使えるため、多くの企業サイトに埋め込まれています。サイトのアクセス解析ログはほぼ自動で収集されるため、非常に楽です。

 このアクセス解析ログを使い、「新規顧客の獲得」のためのデータ分析も、比較的簡単に始めやすいデータ分析になります。

 もし、営業生産性に課題を抱えているようでしたら、取り組みやすい「取引履歴データ」(受注データ、売上データ、販売データ)を使った「既存顧客の取引額拡大」のためのデータ分析か、もしくはサイトのアクセス解析ログを使った「新規顧客の獲得」のためのデータ分析から始めることを、お勧めします。

 次回は、「OODAは先進的で、PDCAサイクルは遅れている? と聞かれ違うんだけどと思ったわけ」について解説します。

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この記事の著者

高橋 威知郎

データネクロマンサー/データ分析・活用コンサルタント (埋もれたデータに花を咲かせる、データ分析界の花咲じじい。それほど年齢は重ねてないけど)

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