普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その192) 遊びごころを持つ

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 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その192) 遊びごころを持つ

・見出しの番号は、前回からの連番です。

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妄想はネガティブに捉えられがちですが、私は妄想はイノベーション創出において、極めて重要な役割を果たすものであると考えています。引き続き、妄想のすすめについて解説します。妄想をするには、それなりにエネルギーが必要になります。そのようなエネルギーを生み出すためには、それなりの心構えや工夫が必要になります。今回も引き続き、妄想を積極的に促す方法について、前回の普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その191) 遊びごころを持つの続きです。

 

26. 妄想を積極的に促す方法(その26):遊びごころを持つ、前回の続き

(1) 会社にはつらいことはつきもので、確かに、つらいことを乗り越えることで人間は成長する。

前回の解説の中で、私が以前に勤務していた会社の創業者の「仕事とは本来つらいもので、だからこそ給料をもらえる」という言葉を紹介しました。この言葉の背景について、次の2点があるように思えます。

  • 会社という環境の中では、つらさを生み出す原因が消え去ることはない。むしろ難しいことを達成しようと思えば、つらいことは必ず起こるもの。そもそも、その原因に対処し効果的・効率的にマネジメントしていくことこそ、経営や仕事の本質である。
  • 人間はつらいものを乗り越えてこそ、人間は成長するものである。この考えは、洋の東西、また人類の歴史からも証明された事実である。

 

(2) 「つらい」を分解してポジティブに対処する気持ちを作る

しかし「つらさ」は視野を狭くし、イノベーションを妨げるものです。また、実際には「つらい」と感じるのは人間の認識にすぎません。なぜ「つらい」と感じるのかを考えてみる...

 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その192) 遊びごころを持つ

・見出しの番号は、前回からの連番です。

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妄想はネガティブに捉えられがちですが、私は妄想はイノベーション創出において、極めて重要な役割を果たすものであると考えています。引き続き、妄想のすすめについて解説します。妄想をするには、それなりにエネルギーが必要になります。そのようなエネルギーを生み出すためには、それなりの心構えや工夫が必要になります。今回も引き続き、妄想を積極的に促す方法について、前回の普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その191) 遊びごころを持つの続きです。

 

26. 妄想を積極的に促す方法(その26):遊びごころを持つ、前回の続き

(1) 会社にはつらいことはつきもので、確かに、つらいことを乗り越えることで人間は成長する。

前回の解説の中で、私が以前に勤務していた会社の創業者の「仕事とは本来つらいもので、だからこそ給料をもらえる」という言葉を紹介しました。この言葉の背景について、次の2点があるように思えます。

  • 会社という環境の中では、つらさを生み出す原因が消え去ることはない。むしろ難しいことを達成しようと思えば、つらいことは必ず起こるもの。そもそも、その原因に対処し効果的・効率的にマネジメントしていくことこそ、経営や仕事の本質である。
  • 人間はつらいものを乗り越えてこそ、人間は成長するものである。この考えは、洋の東西、また人類の歴史からも証明された事実である。

 

(2) 「つらい」を分解してポジティブに対処する気持ちを作る

しかし「つらさ」は視野を狭くし、イノベーションを妨げるものです。また、実際には「つらい」と感じるのは人間の認識にすぎません。なぜ「つらい」と感じるのかを考えてみると「つらい」と認識する状況をポジティブに捉えることができるように思えます。
なぜ人間は「つらい」と考えるのかを分解して考えてみると、次の2つの部分に分けられます。

  • 問題解決や達成のハードルが高い
  • ハードルを越える能力に自信がない

これら2つへの対処法を講じることで「つらい」と言う認識をポジティブなものに変えることができます。

 

(3)「ハードルが高ければ高い程、達成の果実は大きい」と考えてみる

人間は、自分にとって果実が大きければ、ハードルを乗り越えることに投入するエネルギーは増大するものです。ですので、そのハードルを越えることで得られる果実を「広く」そして「自分の」視点で、とらえ直してみましょう。

 

前回は、なぜ人間は「つらい」と考えるのかを分解して考え、2つの部分、すなわち「問題解決や達成のハードルが高い」「ハードルを越える能力に自信がない」に分けられ、これら2つへの対処法を講じることで「つらい」という認識をポジティブなものに変えることができるという解説をしました。今回はこの2つのうち「ハードルを越える能力に自信がない」への対応策を考えてみたいと思います。

 

① 「ハードルを越える能力に自信がない」については、失敗することを自分の中で許容し、さらには失敗をポジティブに捉える

「ハードルが高ければ高い程、達成の果実は大きい」と考え行動しても、いつもうまく行く訳ではありません。ハードルに挑戦し続ければ、必ず失敗は起こります。なぜなら、ハードルが高ければそもそも失敗の確率は高まるのですから。

 

そこでうまく行かなったこと、すなわち失敗を是とし、それをポジティブに考え積極的に受け入れるようにすることも重要です。そのために、以下の3つを理解し行動することが必要になります。

 

【設定するに値する高いハードルに取組み続ければ、失敗はいつかは必ず起こるという現実を受け入れる。】

高いハードルを常にクリアすることは、人間がやる以上不可能です。またもし、常にクリアすることができたのなら、それら設定したハードルは、十分高いハードルとは言えません。むしろ、イノベーションを実現しようと思えば、時に失敗するようなハードルが、「高い」そもそも取り組むべきハードルなのです。そのような時に失敗するようなハードルを設定して、取り組まなければなりません。そのため、設定するに値する高いハードルに取組み続ければ、失敗はいつかは必ず起こるという現実を、大前提として受け入れる必要があります。

 

【高いハードルにチャレンジして失敗することで、得られる果実は大きいという事実に目を向ける】

トーマス・エジソンの有名な言葉に「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」があります。エジソンは、これまでしてきた様々な失敗の言い訳でこう言っているのではなく、本当にそう思っているのです。つまり、その失敗があれば、次はもっとうまくやれる可能性が高まります。さらにそれだけでなく、失敗を経験することで対象物に対する知識がおおいに高まり、今後の様々な取組に有効に働くからです。

 

【失敗しても高いハードルへの取組であれば、回りは失敗を受け入れてくれるもの】

失敗してもそれが高いハードルへの取組であれば、会社を含めて回りの人達は、その事実そしてその姿勢を受け入れてくれ、さらには高く評価してくれるものです。それが、皆さんの打ち手に誤りがあっての失敗でもです。なぜなら評価する人達も、過去に必ず自分自身の打ち手の誤りに起因する失敗の経験をしています。会社人生を含め、長い人生の中で失敗をしたことのない人はいません。

 

しかし、もし皆さんの高いハードルへの取組結果の失敗に、会社や上司が罰で対応するようなことがあれば、そのような会社・人との関係を考え直した方がよいかもしれません。そのような会社・人は成長しませんし、皆さんの今後の長い人生において、良いことはないかもしれません。また、失敗し罰を加えられたら会社と縁を切るぐらい強い覚悟をもって取り組めば、むしろ成功の可能性はおおいに高まります。

 

次回に続きます。

 

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この記事の著者

浪江 一公

プロフェッショナリズムと豊富な経験をベースに、革新的な製品やサービスを創出するプロセスの構築のお手伝いをいたします。

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