内発的動機付け 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その81)

更新日

投稿日

 エドワード・デシの4段階理論に基づき、外発的動機付けから内発的動機付けを誘引する4つの段階を解説しています。今回は、その80の続きです。

1、最初から避けるべき第1段階と第2段階

 デシの4段階理論の第1段階、第2段階を、第1段階:無理矢理やらされていると感じる段階、第2段階:ネガティブな要素の解消(やらないと評価が悪くなるなど)のための、一応主体的な行動をとる段階と説明しました。

 現実にはこのような段階で行動していることは誰しもあることです。デシは外発的動機付けから内発的動機付けを誘引する4つの『段階』という言葉を使っているのですが、特に本来内発的動機付けで行われることが期待される分野では、そもそも最初からこのような『段階』は避けるべきと思われます。

2、最初に目指すべき第3段階

 第3段階は「目的達成(外発的動機付け)のためには、これをやらなければならない」と、今やっていることの価値や利点(ポジティブな要素)を認識している段階です。最初から、この段階を実現するような働きかけをすることが重要です。

3、第3段階を実現するための活動

 それでは、最初から第3段階を実現するためには、どのような活動を行えば良いのでしょうか?

【その1】「有能感」への貢献:目的達成が自分自身の成長につながることを理解する

 例えば、単に目的達成が会社の業績への貢献だけでなく、そのための行動が「自身の成長」につながること、すなわち「有能感」を持ち、それを向上させることに貢献することを、本人が理解することです。

 目的達成への貢献が報酬や昇進また他の社員からの賞賛だけでは、デシが主張しているように真の内発的動機付けにはなりません。

 そのためには、目的達成活動の自分自身が有能感を感じられそうな活動への翻訳が必要で、目の前の仕事を「どうしたら自分自身の得意としたい分野に貢献させることができるか?」といった思考を習慣付けることが重要です。

 また会社側でその翻訳作業を支援することも必要です。これらをうまく進めるために、自分自身そして会社側で、以下の2点が必要と考えます。

(1) 日頃から自分自身が強化したい分野を明確にしておく

 日頃から自分自身が、将来に向けて強化したい分野を明確にしておく作業が重要です。ここで重要なのが、すでに自分自身が得意と考える分野だけではなく、その得意分野のフロンティアを広げるべく、今後得意としたい分野を明らかにすることです。それにより内発的動機付けがされる対象が広がるからです。 また...

 エドワード・デシの4段階理論に基づき、外発的動機付けから内発的動機付けを誘引する4つの段階を解説しています。今回は、その80の続きです。

1、最初から避けるべき第1段階と第2段階

 デシの4段階理論の第1段階、第2段階を、第1段階:無理矢理やらされていると感じる段階、第2段階:ネガティブな要素の解消(やらないと評価が悪くなるなど)のための、一応主体的な行動をとる段階と説明しました。

 現実にはこのような段階で行動していることは誰しもあることです。デシは外発的動機付けから内発的動機付けを誘引する4つの『段階』という言葉を使っているのですが、特に本来内発的動機付けで行われることが期待される分野では、そもそも最初からこのような『段階』は避けるべきと思われます。

2、最初に目指すべき第3段階

 第3段階は「目的達成(外発的動機付け)のためには、これをやらなければならない」と、今やっていることの価値や利点(ポジティブな要素)を認識している段階です。最初から、この段階を実現するような働きかけをすることが重要です。

3、第3段階を実現するための活動

 それでは、最初から第3段階を実現するためには、どのような活動を行えば良いのでしょうか?

【その1】「有能感」への貢献:目的達成が自分自身の成長につながることを理解する

 例えば、単に目的達成が会社の業績への貢献だけでなく、そのための行動が「自身の成長」につながること、すなわち「有能感」を持ち、それを向上させることに貢献することを、本人が理解することです。

 目的達成への貢献が報酬や昇進また他の社員からの賞賛だけでは、デシが主張しているように真の内発的動機付けにはなりません。

 そのためには、目的達成活動の自分自身が有能感を感じられそうな活動への翻訳が必要で、目の前の仕事を「どうしたら自分自身の得意としたい分野に貢献させることができるか?」といった思考を習慣付けることが重要です。

 また会社側でその翻訳作業を支援することも必要です。これらをうまく進めるために、自分自身そして会社側で、以下の2点が必要と考えます。

(1) 日頃から自分自身が強化したい分野を明確にしておく

 日頃から自分自身が、将来に向けて強化したい分野を明確にしておく作業が重要です。ここで重要なのが、すでに自分自身が得意と考える分野だけではなく、その得意分野のフロンティアを広げるべく、今後得意としたい分野を明らかにすることです。それにより内発的動機付けがされる対象が広がるからです。 またその分野を変更・拡大するような、見直しの機会を頻繁に持つことが重要です。

 それをしないと日々の多忙な時間の中で忘れられてしまい、またせっかくの進化・拡大の機会が失われてしまします。

(2) その情報を上司・メンターと共有する

 さらにこの点を会社と共有しておくことです。そうすれば上司やメンター(単なるアドバイザーではなく、様々な面で親身になってアドバイスをしてくれる人)が、それを理解の上、本人の将来のキャリアなどを考えて、有能感が感じられそうな活動への翻訳において、適切なアドバイスをしてもらえることができます。

 次回も、この解説を続けます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

浪江 一公

プロフェッショナリズムと豊富な経験をベースに、革新的な製品やサービスを創出するプロセスの構築のお手伝いをいたします。

プロフェッショナリズムと豊富な経験をベースに、革新的な製品やサービスを創出するプロセスの構築のお手伝いをいたします。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
ムーンショット目標4とは 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その64)

 「ムーンショット型研究開発事業」※の関連で、今回はムーンショット目標4の解説です。※(ムーンショットとは)  同目標4では「2050年までに、地球...

 「ムーンショット型研究開発事業」※の関連で、今回はムーンショット目標4の解説です。※(ムーンショットとは)  同目標4では「2050年までに、地球...


技術の未来は永劫か、イノベーションを起こす技術とは

   今回は企業の経営課題である未来の技術についてお伝えします。数年先、十年先の未来がどうなっているか、未来を予見するのは非常に難しいことです。  そ...

   今回は企業の経営課題である未来の技術についてお伝えします。数年先、十年先の未来がどうなっているか、未来を予見するのは非常に難しいことです。  そ...


「開発手法」で完璧を目指さない 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その34)

        今回は、「アジャイル開発」の話題です。システム開発の手法として、「ウォーターフォール」から「...

        今回は、「アジャイル開発」の話題です。システム開発の手法として、「ウォーターフォール」から「...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
スペック追及は技術開発の目標ではない

 技術開発には必ず目標があります。すなわち、いつまでに何を達成するかを決めて技術開発プロジェクトは進められます。技術開発前の探索プロジェクト以外は、できる...

 技術開発には必ず目標があります。すなわち、いつまでに何を達成するかを決めて技術開発プロジェクトは進められます。技術開発前の探索プロジェクト以外は、できる...


企画プロジェクトが越えるべき2つの難所

1. 研究開発テーマの創出    未来の事業や商品につながる新たなテーマの創出は、研究開発における最重要課題の一つです。とりわけ、ものづくり...

1. 研究開発テーマの創出    未来の事業や商品につながる新たなテーマの創出は、研究開発における最重要課題の一つです。とりわけ、ものづくり...


設計部門の課題と原因分析(その1)

【設計部門の課題と原因分析 連載目次】 1. 設計部門の現状を正確に特定する 2. 課題分析と課題の根本原因除去 3. 設計部門用に用意したコン...

【設計部門の課題と原因分析 連載目次】 1. 設計部門の現状を正確に特定する 2. 課題分析と課題の根本原因除去 3. 設計部門用に用意したコン...