優先順位の付け方と取り組み方 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その42)

更新日

投稿日

 
   技術マネジメント
 
 日々の業務に追い回されていないでしょうか。せっかく計画を立てて進めているにも関わらず、急な仕事が割り込んでくるのは日常茶飯事かと思います。そんな時、来る仕事、来る仕事に対応していては成果は上がりません。今回は、仕事の優先順位付けとその取り組みを解説します。
 

1. 優先順位の付け方

 
  •  A4用紙一枚を横に使い、「緊急度」と「重要度」の2軸グラフを作ります。
  •  任されている、頼まれている「業務」と「納期」をフセンに書き出します。
  •  フセンをA4用紙のグラフのどこに当てはまるかを考え、貼ります。
  •  全体を眺め、ざっと見直し、必要であれば修正します。
 
 「緊急度」と「重要度」が高いものが最優先業務です。反対に「緊急度」と「重要度」が低いものはやりません。つまり、やらないことを決意しましょう。
 
 ここまでは、ご自身でも比較的スッキリと納得することができるでしょう。ちなみにフセンにしておくことで「緊急度」と「重要度」が変わる場合にも簡単に修正ができますので、この方法をオススメします。
 
 さて問題は、「緊急度は高く、重要度が低い業務」と「緊急度は低く、重要度が高い業務」の扱いです。
 
 この2つの優先順位の付け方は、よく部下から質問されるのではないでしょうか。
 
 一般的に2番目に取り組む業務は「緊急度は低く、重要度が高い業務」、3番目に取り組む業務が「緊急度は高く、重要度が低い業務」です。特に2番目の「緊急度は低く、重要度が高い業務」は将来のためにやっておいた方がいい、そのうちにと思っていてもすぐには出来ないような難易度が高いものが該当しやすい傾向があります。
 
 そして3番目の「緊急度は高く、重要度が低い業務」は、成果につながらないが取り組めば今すぐできるような業務が該当しやすい傾向があります。
 

2. オススメの取り組み方

 
 イメージしやすいので、1日の業務時間で取り組み方をご紹介します。
 
  • 午前中の早い時間:「緊急度が低く、重要度が高い業務」 1時間でもいいので、時間を決めて取り組みます。 
  • 午前中+午後:「緊急度、重要度が高い業務」全体の業務の6割程度をこの業務に使います。 
  • 休憩前や会議後などのスキマ時間:「緊急度が高く、重要度が低い業務」集中した後や眠気が起きる時間などのスキマ時間に片付けます。「将来やっておいた方がいいがすぐに出来そうもない面倒な業務を1日1時間でもいいので前進させること」と「すぐにできるけれど直接、...
 
   技術マネジメント
 
 日々の業務に追い回されていないでしょうか。せっかく計画を立てて進めているにも関わらず、急な仕事が割り込んでくるのは日常茶飯事かと思います。そんな時、来る仕事、来る仕事に対応していては成果は上がりません。今回は、仕事の優先順位付けとその取り組みを解説します。
 

1. 優先順位の付け方

 
  •  A4用紙一枚を横に使い、「緊急度」と「重要度」の2軸グラフを作ります。
  •  任されている、頼まれている「業務」と「納期」をフセンに書き出します。
  •  フセンをA4用紙のグラフのどこに当てはまるかを考え、貼ります。
  •  全体を眺め、ざっと見直し、必要であれば修正します。
 
 「緊急度」と「重要度」が高いものが最優先業務です。反対に「緊急度」と「重要度」が低いものはやりません。つまり、やらないことを決意しましょう。
 
 ここまでは、ご自身でも比較的スッキリと納得することができるでしょう。ちなみにフセンにしておくことで「緊急度」と「重要度」が変わる場合にも簡単に修正ができますので、この方法をオススメします。
 
 さて問題は、「緊急度は高く、重要度が低い業務」と「緊急度は低く、重要度が高い業務」の扱いです。
 
 この2つの優先順位の付け方は、よく部下から質問されるのではないでしょうか。
 
 一般的に2番目に取り組む業務は「緊急度は低く、重要度が高い業務」、3番目に取り組む業務が「緊急度は高く、重要度が低い業務」です。特に2番目の「緊急度は低く、重要度が高い業務」は将来のためにやっておいた方がいい、そのうちにと思っていてもすぐには出来ないような難易度が高いものが該当しやすい傾向があります。
 
 そして3番目の「緊急度は高く、重要度が低い業務」は、成果につながらないが取り組めば今すぐできるような業務が該当しやすい傾向があります。
 

2. オススメの取り組み方

 
 イメージしやすいので、1日の業務時間で取り組み方をご紹介します。
 
  • 午前中の早い時間:「緊急度が低く、重要度が高い業務」 1時間でもいいので、時間を決めて取り組みます。 
  • 午前中+午後:「緊急度、重要度が高い業務」全体の業務の6割程度をこの業務に使います。 
  • 休憩前や会議後などのスキマ時間:「緊急度が高く、重要度が低い業務」集中した後や眠気が起きる時間などのスキマ時間に片付けます。「将来やっておいた方がいいがすぐに出来そうもない面倒な業務を1日1時間でもいいので前進させること」と「すぐにできるけれど直接、成果につながらないような業務をメイン業務の障害にならないように進めること」が実現できます。
 
 ご自身や会社のペースにもよりますので、ご自身にとって最適な方法を見つけてください。ポイントは「効率よく成果が出る、ストレスが極力少なく取り組む方法」を早く見つけることです。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
クレーム率シングルppmをゼロに(7) 【快年童子の豆鉄砲】(その62)

  【連関図法で把握した原因に対する対策実施】 1.はじめに 今弾以降は、【快年童子の豆鉄砲】(その59)クレーム率シングルppmをゼ...

  【連関図法で把握した原因に対する対策実施】 1.はじめに 今弾以降は、【快年童子の豆鉄砲】(その59)クレーム率シングルppmをゼ...


技術情報の「検索・開示」における注意点 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その50)

       ◆ 「欲しい技術」「売りたい技術」の言語化    欲しい技術や研究データを探すた...

       ◆ 「欲しい技術」「売りたい技術」の言語化    欲しい技術や研究データを探すた...


企業においてオープン・イノベーションを実現するには  研究テーマの多様な情報源(その26)

1.『価値づくり』経営と表裏一体の関係にある「オープン・イノベーション」    前回のその25に続いて解説します。オープン・イノベーションは...

1.『価値づくり』経営と表裏一体の関係にある「オープン・イノベーション」    前回のその25に続いて解説します。オープン・イノベーションは...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
テンプレート方式・データベース方式の図面管理とは

     今回は、金型メーカー・機械装置製造メーカーなど、社内で継続的に図面を更新していく場合の管理方法について解説します...

     今回は、金型メーカー・機械装置製造メーカーなど、社内で継続的に図面を更新していく場合の管理方法について解説します...


擦り合わせ型開発と組み合わせ型開発とは

   「擦り合わせ型開発」という言葉や考え方は、東京大学の藤本隆宏教授が著書「能力構築競争」(中公新書)などで示したものです。マスコミなどでは...

   「擦り合わせ型開発」という言葉や考え方は、東京大学の藤本隆宏教授が著書「能力構築競争」(中公新書)などで示したものです。マスコミなどでは...


顧客価値の理解を深めるには

 私は、日ごろ、ものづくり企業のR&D現場をフィールドとしたコンサルティングに取り組んでいます。その中で、価値、とりわけ顧客価値は、R&D...

 私は、日ごろ、ものづくり企業のR&D現場をフィールドとしたコンサルティングに取り組んでいます。その中で、価値、とりわけ顧客価値は、R&D...