開発進捗は数字で表現した方が確実に進む 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その28)

更新日

投稿日

 
  技術マネジメント
 
 今回のテーマは、開発を効果的に加速させる進捗管理方法のご紹介です。例えば、会社全体のスキルアップを目的として、社員に「TOEICで800点を取らせたい」とか「情報処理技術者試験の資格を取らせたい」といった場合は、会社・組織として目標設定し、個々の進捗を報告させるなど手を打たれるかと思います。
 
 過去問を受けさせた結果と目標を比較し不足している分野を特定する。そして該当分野を繰り返し勉強する…といった、いわゆるPDCAを回すことで現状のレベルと進捗が明確です。
 
 しかし、新規事業・新商品に関わる業務は一般的な業務フローが存在せず、現状を正しく認識することが難しいものです。故に一旦は決めた目標まで、いつの間にかズレてしまうことになりかねません。
 
 では、このような状況において、いったいどのように進捗管理をしたらよいのか、3つのステップで解説します。
 

1. 上位ロードマップを元に実務ロードマップを作る

 
 ご自身の組織・開発プロジェクトの上位に経営戦略や技術戦略などがある場合がほとんどかと思います。上位ロードマップを真として、ご自身の組織・開発プロジェクトの業務に特化した実務ロードマップを作成してください。
 

2. 1〜2週間単位の業務(=小タスク)に分ける

 
 組織・開発プロジェクトのロードマップから開発計画を作成し、だいたい3ヶ月程度の業務を1〜2週間単位の業務(小タスク)に分類してください。分類した小タスクは、開発スタートした時点で基本的に変更しないことを宣言することがポイントです。
 
 小タスクの作成は、開発メンバー本人に実施させても構いません。
 

3. 進捗は数字(=%)と状況(信号)で管理する

 
 小タスクがスタートしたら開発が軌道にのるまでの期間、デイリーで報告します。10名程度の開発チームの場合はメンバー全員が出席し、それ以上の場合は報告の場がダレやすいので、子チームを作り報告者を設定しましょう。
 
 報告内容は、小タスク毎に全体の何パーセントが完了しているのか、状況を次の例のように報告させます。
 
  •  赤信号 = 課題多し   :このままでは間に合わなそう
  •  黄信号 = 課題発生見込み:課題が見えてきた、時間がかかりそう
  •  青信号 = 順調     :問題なく進んでいる
 
 この報告内容のポイントは、客観的な数字と主観的な状況の両方を共有することです。状況を3種類の分類で報告することで、課題解決の議論がすぐにスタートでき、チーム一丸で素早い対応が実現できます。
 
  人間は感情の生き物とはよく言ったもので...
 
  技術マネジメント
 
 今回のテーマは、開発を効果的に加速させる進捗管理方法のご紹介です。例えば、会社全体のスキルアップを目的として、社員に「TOEICで800点を取らせたい」とか「情報処理技術者試験の資格を取らせたい」といった場合は、会社・組織として目標設定し、個々の進捗を報告させるなど手を打たれるかと思います。
 
 過去問を受けさせた結果と目標を比較し不足している分野を特定する。そして該当分野を繰り返し勉強する…といった、いわゆるPDCAを回すことで現状のレベルと進捗が明確です。
 
 しかし、新規事業・新商品に関わる業務は一般的な業務フローが存在せず、現状を正しく認識することが難しいものです。故に一旦は決めた目標まで、いつの間にかズレてしまうことになりかねません。
 
 では、このような状況において、いったいどのように進捗管理をしたらよいのか、3つのステップで解説します。
 

1. 上位ロードマップを元に実務ロードマップを作る

 
 ご自身の組織・開発プロジェクトの上位に経営戦略や技術戦略などがある場合がほとんどかと思います。上位ロードマップを真として、ご自身の組織・開発プロジェクトの業務に特化した実務ロードマップを作成してください。
 

2. 1〜2週間単位の業務(=小タスク)に分ける

 
 組織・開発プロジェクトのロードマップから開発計画を作成し、だいたい3ヶ月程度の業務を1〜2週間単位の業務(小タスク)に分類してください。分類した小タスクは、開発スタートした時点で基本的に変更しないことを宣言することがポイントです。
 
 小タスクの作成は、開発メンバー本人に実施させても構いません。
 

3. 進捗は数字(=%)と状況(信号)で管理する

 
 小タスクがスタートしたら開発が軌道にのるまでの期間、デイリーで報告します。10名程度の開発チームの場合はメンバー全員が出席し、それ以上の場合は報告の場がダレやすいので、子チームを作り報告者を設定しましょう。
 
 報告内容は、小タスク毎に全体の何パーセントが完了しているのか、状況を次の例のように報告させます。
 
  •  赤信号 = 課題多し   :このままでは間に合わなそう
  •  黄信号 = 課題発生見込み:課題が見えてきた、時間がかかりそう
  •  青信号 = 順調     :問題なく進んでいる
 
 この報告内容のポイントは、客観的な数字と主観的な状況の両方を共有することです。状況を3種類の分類で報告することで、課題解決の議論がすぐにスタートでき、チーム一丸で素早い対応が実現できます。
 
  人間は感情の生き物とはよく言ったもので、どんなに研究好き・ロジック思考のメンバーであっても、開発リーダーや仲間に対して、主観的な情報を理解して欲しいと潜在的に思っています。
 
 ・ ・ ・
 
 以上、3つのステップを踏むだけで、複雑な業務をシンプルにし、開発を加速させることができます。ぜひ、ご自身の開発プロジェクトに適用してください。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
環境 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その42)

        現在、この連載ではマクロ環境分析の解説をしていますが、今回は、PESTEL(Politica...

        現在、この連載ではマクロ環境分析の解説をしていますが、今回は、PESTEL(Politica...


開発テーマを中断できないとは 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その43)

        今回は「開発テーマを中断できない問題への対策」というタイトルで記事を進めます。  ...

        今回は「開発テーマを中断できない問題への対策」というタイトルで記事を進めます。  ...


イノベーションの創出 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その126)

  【この連載の前回へのリンク】 【この連載の次回へのリンク】 今回も前回、前々回と同様、「切り取った知識の重要部分を発想するフレーム...

  【この連載の前回へのリンク】 【この連載の次回へのリンク】 今回も前回、前々回と同様、「切り取った知識の重要部分を発想するフレーム...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
設計部門の課題と原因分析(その3)

【設計部門の課題と原因分析 連載目次】 1. 設計部門の現状を正確に特定する 2. 課題分析と課題の根本原因除去 3. 設計部門用に用意したコン...

【設計部門の課題と原因分析 連載目次】 1. 設計部門の現状を正確に特定する 2. 課題分析と課題の根本原因除去 3. 設計部門用に用意したコン...


擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その1)

  【目指すべき開発体制 連載目次】 目指すべき開発体制とは(その1)擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その2)日本企業文化を...

  【目指すべき開発体制 連載目次】 目指すべき開発体制とは(その1)擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その2)日本企業文化を...


‐企業内に発生している問題点を徹底的に追求 ‐  製品・技術開発力強化策の事例(その3)

 前回の事例その2に続いて解説します。企業内では解決が容易でない様々な問題が生じています。しかし、これらの問題解決に取り組まない限り、競争に勝つことが出来...

 前回の事例その2に続いて解説します。企業内では解決が容易でない様々な問題が生じています。しかし、これらの問題解決に取り組まない限り、競争に勝つことが出来...