現地調査では想像力を発揮する 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その44)

更新日

投稿日

 
  技術マネジメント
 
 新商品アイディアを出すために、既存商品や狙っているマーケットの商品を現地調査することがあるかと思います。現地では、実際に顧客へのアンケートなどを行うこともあるでしょう。そんな時に意識して欲しいことがあります。それは「五感をフルに使うこと」です。
 
 マーケティングの本などを読むと、「顧客は欲しいものを言わない」と記載されていることがあります。つまり、アンケート結果で「もっと早く処理して欲しい」や「こんな機能を加えて欲しい」などが記載されても、そのままの商品を作るなということです。
 
 何故かというと、顧客は「本当に欲しいものがわからない」からです。
 
 例としてあげられるものにフォードがあります。
 
 「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」という有名な話です。
 
 前置きが長くなりましたが「五感をフルに使う」とは、現地調査の際に顧客が言った言葉だけをそのまま受け取るのではなく、その背景や現場の空気を感じて想像することです。
 
 一般的に技術者は「右脳」より「左脳」が発達している傾向が高いと言われます。
 
 私自身もここ最近感じることですが、左脳ばかりが発達してしまうと目に見えるものやデータだけを信じてしまい、高い視点から俯瞰して創造することができなくなります。せっかく現地調査に行く機会があるのならば、目の前でお話してくださる方の言葉は当然ながら、それだけでなく背景や環境などにも目...
 
  技術マネジメント
 
 新商品アイディアを出すために、既存商品や狙っているマーケットの商品を現地調査することがあるかと思います。現地では、実際に顧客へのアンケートなどを行うこともあるでしょう。そんな時に意識して欲しいことがあります。それは「五感をフルに使うこと」です。
 
 マーケティングの本などを読むと、「顧客は欲しいものを言わない」と記載されていることがあります。つまり、アンケート結果で「もっと早く処理して欲しい」や「こんな機能を加えて欲しい」などが記載されても、そのままの商品を作るなということです。
 
 何故かというと、顧客は「本当に欲しいものがわからない」からです。
 
 例としてあげられるものにフォードがあります。
 
 「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」という有名な話です。
 
 前置きが長くなりましたが「五感をフルに使う」とは、現地調査の際に顧客が言った言葉だけをそのまま受け取るのではなく、その背景や現場の空気を感じて想像することです。
 
 一般的に技術者は「右脳」より「左脳」が発達している傾向が高いと言われます。
 
 私自身もここ最近感じることですが、左脳ばかりが発達してしまうと目に見えるものやデータだけを信じてしまい、高い視点から俯瞰して創造することができなくなります。せっかく現地調査に行く機会があるのならば、目の前でお話してくださる方の言葉は当然ながら、それだけでなく背景や環境などにも目を向け、想像することに取り組んでください。
 
 顧客の心が見えるようになれば、売れる新商品はすぐ目の前に現われます。
 
 想像力=創造力です。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
課題や阻害・成功の要因 オープンイノベーションとは(その5)

         【オープンイノベーションとは 連載目次】 1. オープンイノベーショ...

         【オープンイノベーションとは 連載目次】 1. オープンイノベーショ...


マクロ環境分析 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その36)

        前回から市場の知識を得る方法として、マクロ環境分析の解説をしています。今回も前回に引き続き、...

        前回から市場の知識を得る方法として、マクロ環境分析の解説をしています。今回も前回に引き続き、...


活動で考慮すべきこと 1 開発効率を上げる(その6)

【開発効率向上の重要性 連載目次】 製造業の生産性 開発効率向上の重要性 開発効率向上活動の考え方 開発効率向上、活動計画 1  ...

【開発効率向上の重要性 連載目次】 製造業の生産性 開発効率向上の重要性 開発効率向上活動の考え方 開発効率向上、活動計画 1  ...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
製品開発部へのカンバン導入記(その2)

        前回からの続きです。前回は製品開発部がカンバンを導入するに至った簡単な経緯と、最初の問題点(...

        前回からの続きです。前回は製品開発部がカンバンを導入するに至った簡単な経緯と、最初の問題点(...


擦り合わせ型と組み合わせ型、目指すべき開発体制とは(その3)

【目指すべき開発体制 連載目次】 目指すべき開発体制とは(その1)擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その2)日本企業文化を引きず...

【目指すべき開発体制 連載目次】 目指すべき開発体制とは(その1)擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その2)日本企業文化を引きず...


進捗の見える化:第3回 プロジェクト管理の仕組み (その12)

 前回の進捗の見える化:第2回に続いて解説します。    最後は、プロジェクトの入力である開発工数です。これで、基本メトリクスセットすべてに...

 前回の進捗の見える化:第2回に続いて解説します。    最後は、プロジェクトの入力である開発工数です。これで、基本メトリクスセットすべてに...