工場を歩くときの視点 儲かるメーカー改善の急所101項(その20)

更新日

投稿日

生産マネジメント

2.モノづくり〈現場改善の基本〉

◆ 工場を歩くときの視点

 私のコンサルティングの仕事は工場で行われます。

 作業服を着てほとんど生産の現場にいます。一カ所にずっといることはあまりなく、多くの場合、工程の順番に従って(時には逆の順番の時もありますが)、歩いています。

 歩いている時にどこを見ているのか、ですが、たいていは良い姿勢で前を見て歩くのです。通路がしっかりと確保されていて、モノも直角平行に置かれて出っ張っていなければ衝突事故も起きません。そういう時は安心して前を向いて歩きます。ゴミやモノが一切落ちていなければ、品質問題もまずは起きないでしょう。

 しかし、床に油がこびりついていて滑ったり、コードが床上にはいつくばっているので引っかかったり、段差があるのでつまずいたり、あるいはモノが落ちていることが多く気になったりという時は目線を下に落として歩きます。良い姿勢ではなく好きではないのですが、危険であったり、品質問題の可能性があったりというのでしたら仕方がありません。

 工場で一番落ちていてはならないモノはボルトやナットです。製品に取り付けたモノが緩んで外れたか、組付け忘れたモノが床に転がっているのか、設備や運搬機器の一部が故障して落ちたのか、いずれにしてもボルトが床に転がっているという事実は大問題を意味している可能性が高いのです。

 たかがボルト一本どうってことない...とコストで物事を見る会社と、ボルトが落ちている事実から多くの危険な可能性を読み取って対応する会社のどちらがこれからの時代を生き延びるでしょうか?間違いなく後者です。

 たかがボルト一本などと甘く見てはいけません。「ボルトを見たら親の仇と思え」の心意気で徹底して原因を究明してください。小さくてほとんどタダといった値段のボルトであっても、もし、商品に混入したらどうなるか...。食品工場であれば会...

生産マネジメント

2.モノづくり〈現場改善の基本〉

◆ 工場を歩くときの視点

 私のコンサルティングの仕事は工場で行われます。

 作業服を着てほとんど生産の現場にいます。一カ所にずっといることはあまりなく、多くの場合、工程の順番に従って(時には逆の順番の時もありますが)、歩いています。

 歩いている時にどこを見ているのか、ですが、たいていは良い姿勢で前を見て歩くのです。通路がしっかりと確保されていて、モノも直角平行に置かれて出っ張っていなければ衝突事故も起きません。そういう時は安心して前を向いて歩きます。ゴミやモノが一切落ちていなければ、品質問題もまずは起きないでしょう。

 しかし、床に油がこびりついていて滑ったり、コードが床上にはいつくばっているので引っかかったり、段差があるのでつまずいたり、あるいはモノが落ちていることが多く気になったりという時は目線を下に落として歩きます。良い姿勢ではなく好きではないのですが、危険であったり、品質問題の可能性があったりというのでしたら仕方がありません。

 工場で一番落ちていてはならないモノはボルトやナットです。製品に取り付けたモノが緩んで外れたか、組付け忘れたモノが床に転がっているのか、設備や運搬機器の一部が故障して落ちたのか、いずれにしてもボルトが床に転がっているという事実は大問題を意味している可能性が高いのです。

 たかがボルト一本どうってことない...とコストで物事を見る会社と、ボルトが落ちている事実から多くの危険な可能性を読み取って対応する会社のどちらがこれからの時代を生き延びるでしょうか?間違いなく後者です。

 たかがボルト一本などと甘く見てはいけません。「ボルトを見たら親の仇と思え」の心意気で徹底して原因を究明してください。小さくてほとんどタダといった値段のボルトであっても、もし、商品に混入したらどうなるか...。食品工場であれば会社存亡の危機に直面するかもしれないでしょう。

 床に何が落ちているのか、掃除も大切ですが、落ちていたモノのの落ちた原因を考えることはもっと重要です。

今回の言葉  

***************
 ボルトを見たら親の仇と思え。
***************

「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」
日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

柿内 幸夫

現場で全員で『知のすり合わせ』を実行して経営改革

現場で全員で『知のすり合わせ』を実行して経営改革


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
中国工場での従業員教育の進め方 中国工場の品質改善(その53)

 前回のその52に続いて解説します。 【第3章】(自社)中国工場、品質管理の進め方   【3.14 中国工場での従業員教育の進め方】 ...

 前回のその52に続いて解説します。 【第3章】(自社)中国工場、品質管理の進め方   【3.14 中国工場での従業員教育の進め方】 ...


台車化して早く移動し仕掛を削減する レイアウトと物流(その9)

  1.粗材、部品、加工品、完成品は資産ではなく経費である 工場内にある粗材、部品、加工品や組立品といった仕掛品、そして完成品は、会計上...

  1.粗材、部品、加工品、完成品は資産ではなく経費である 工場内にある粗材、部品、加工品や組立品といった仕掛品、そして完成品は、会計上...


管理スタッフの仕事 儲かるメーカー改善の急所101項(その50)

4、作業改善の基本 ◆ 管理スタッフの仕事  管理部門、管理スタッフの仕事は何でしょうか?「管理すること」ではないですよ。答えは全く逆なのです。す...

4、作業改善の基本 ◆ 管理スタッフの仕事  管理部門、管理スタッフの仕事は何でしょうか?「管理すること」ではないですよ。答えは全く逆なのです。す...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
作業者任せの作業速度 物流業としての原価低減の取り組み(その3)

  ◆ 倉庫内労務費コストを削減する  前回のドライバーの人件費改善では、輸送行為の内のロス時間削減として、現場での「待ち時間」を考えま...

  ◆ 倉庫内労務費コストを削減する  前回のドライバーの人件費改善では、輸送行為の内のロス時間削減として、現場での「待ち時間」を考えま...


製造工場における、効果的な朝礼の実施について

        今回は、一般的な製造業の工場での、効果的な朝礼の実施について、どのような情報発信・取り組みを行っていて、朝礼の場を有効活用しているの...

        今回は、一般的な製造業の工場での、効果的な朝礼の実施について、どのような情報発信・取り組みを行っていて、朝礼の場を有効活用しているの...


「生産性底上げ時代」のモノづくり戦略 - 協働型スマート工場で、勝ち筋の見える三位一体の製造DXを ―

  生産性向上に取り組まなければ、生き残れない時代に 早稲田大学 研究院教授 藤本 隆宏 氏 【目次】 付加価値の良...

  生産性向上に取り組まなければ、生き残れない時代に 早稲田大学 研究院教授 藤本 隆宏 氏 【目次】 付加価値の良...