中国工場の実状を知る、日本人駐在員について 中国工場の品質改善(その17)

更新日

投稿日

 

中国工場

【第2章 中国工場の実状を知る】

【日本人駐在員について】

 前回のその16に続いて解説します。

(4)日本人駐在員は常に見られている

 これから海外に駐在する人は、次のことを常に意識しておくべきです。それは、中国工場の現地従業員は、赴任してきた日本人の「給料、態度、実力」を見ていると言うことです。

 給料はわからないだろうと思うかもしれませんが、幹部クラスの中国人はみんな日本人の給料は知っていると考えて間違いありません。日本人のから目線的な態度はとらない方がよいでしょう。そして、工場スタッフは、「今度来た日本人はどれくらい出来る人なんだろうか」というように、日本人の実力を値踏みしています。その段階で、「この日本人は大したことがない」と思われると、その後の仕事はとてもやりづらくなります。

 前述のように日本で経験したことがない業務でも、責任者となれば中国人従業員はプロとして見てきますので大変です。ここである中堅企業に勤務していた木村さん(仮名)が中国に赴任したときの経験を事例として紹介します。木村さんは当時33才で初めての海外駐在です。中国・東莞の新工場立ち上げメンバーとして赴任しました。

【赴任前の研修】

・語学研修

 最近、海外に赴任される方は事前に語学を学んでいるそうですが、私の時には語学研修などなく、「現地で!」と言われました。

・赴任地の状況や、現地スタッフとの接し方及び現地スタッフとの仕事の進め方等の研修

 赴任地の状況ですが、まったく知らない所でした。来た時は「えっ!」となりました。工場が未完成の内に赴任になりましたので、住まいは賃貸マンションでしたが、「水」がよく断水になりトイレ・シャワーが使えない状況がありました。

 現地スタッフとの接し方、考え方及び現地スタッフとの仕事の進め方ですが、私の経験上一緒に現場に行き、作業しながらスタッフと接し問題点・改善点等の会議を何度もやり日本人の考え・スタッフの考えを討論しました。納得させるのが大変でした。当社の場合は、工場の中国人従業員は若い為...

 

中国工場

【第2章 中国工場の実状を知る】

【日本人駐在員について】

 前回のその16に続いて解説します。

(4)日本人駐在員は常に見られている

 これから海外に駐在する人は、次のことを常に意識しておくべきです。それは、中国工場の現地従業員は、赴任してきた日本人の「給料、態度、実力」を見ていると言うことです。

 給料はわからないだろうと思うかもしれませんが、幹部クラスの中国人はみんな日本人の給料は知っていると考えて間違いありません。日本人のから目線的な態度はとらない方がよいでしょう。そして、工場スタッフは、「今度来た日本人はどれくらい出来る人なんだろうか」というように、日本人の実力を値踏みしています。その段階で、「この日本人は大したことがない」と思われると、その後の仕事はとてもやりづらくなります。

 前述のように日本で経験したことがない業務でも、責任者となれば中国人従業員はプロとして見てきますので大変です。ここである中堅企業に勤務していた木村さん(仮名)が中国に赴任したときの経験を事例として紹介します。木村さんは当時33才で初めての海外駐在です。中国・東莞の新工場立ち上げメンバーとして赴任しました。

【赴任前の研修】

・語学研修

 最近、海外に赴任される方は事前に語学を学んでいるそうですが、私の時には語学研修などなく、「現地で!」と言われました。

・赴任地の状況や、現地スタッフとの接し方及び現地スタッフとの仕事の進め方等の研修

 赴任地の状況ですが、まったく知らない所でした。来た時は「えっ!」となりました。工場が未完成の内に赴任になりましたので、住まいは賃貸マンションでしたが、「水」がよく断水になりトイレ・シャワーが使えない状況がありました。

 現地スタッフとの接し方、考え方及び現地スタッフとの仕事の進め方ですが、私の経験上一緒に現場に行き、作業しながらスタッフと接し問題点・改善点等の会議を何度もやり日本人の考え・スタッフの考えを討論しました。納得させるのが大変でした。当社の場合は、工場の中国人従業員は若い為に経験が有りませんでしたので、私の個人的な考えで先ずは従業員と一緒にと考え現場作業を致しました。それが良かったのか判りませんが、最近は先ず「自分たちで考えます」と言ってくれます。

・管理職研修

 管理職研修などの研修はありません。「現地で覚えろ」です。

 次回は、機械・設備について解説します。

【出典】根本隆吉 著 「中国工場の品質改善」 日刊工業新聞社発行 筆者のご承諾により、抜粋を連載

   続きを読むには・・・


この記事の著者

根本 隆吉

中国工場の改善・指導に強みを持っている専門家です。 社名の「KPI」は「Key Process Improvement」のことで、工場の最も重要な工程の改善・再構築を第一の使命と考え皆様を支援します。

中国工場の改善・指導に強みを持っている専門家です。 社名の「KPI」は「Key Process Improvement」のことで、工場の最も重要な工程の改...


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
電子デバイス製造工程設計の留意点

1. 製造現場の自工程完結に求められる条件  新製品を競合に先んじて市場に出荷するための重要要素の一つに、量産の垂直立ち上げがあります。しかし稀に、量産...

1. 製造現場の自工程完結に求められる条件  新製品を競合に先んじて市場に出荷するための重要要素の一つに、量産の垂直立ち上げがあります。しかし稀に、量産...


段取り替え時間短縮で在庫削減 品質を考える(その4)

  【目次】 ◆ 段取り替え時間短縮で在庫削減 1.品質を考える:まだ段取り替え時間は遅すぎる モノが溢れる時代にな...

  【目次】 ◆ 段取り替え時間短縮で在庫削減 1.品質を考える:まだ段取り替え時間は遅すぎる モノが溢れる時代にな...


自動化設備の生産性向上策

 自動化設備の生産性向上は、やみくもに対策をしてもなかなか効果は上がらないものです。異品種の部品組み立てに複数台のロボットが稼働している設備を例にして、自...

 自動化設備の生産性向上は、やみくもに対策をしてもなかなか効果は上がらないものです。異品種の部品組み立てに複数台のロボットが稼働している設備を例にして、自...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
新規調達先および資材の認定について

        今回は、新規調達先を選定する場合の注意点について解説します。特に、精密樹脂部品の発注先で計測限界に近い高い加工精度が要求される場合を...

        今回は、新規調達先を選定する場合の注意点について解説します。特に、精密樹脂部品の発注先で計測限界に近い高い加工精度が要求される場合を...


熱硬化性樹脂の成形金型 伸びる金型メーカーの秘訣 (その14)

 今回取り上げる金型メーカーは、株式会社Pです。同社の事業はさまざまな面で、珍しい点が多いのです。まず同社が製造する金型は、樹脂の成形金型ですが、熱可塑性...

 今回取り上げる金型メーカーは、株式会社Pです。同社の事業はさまざまな面で、珍しい点が多いのです。まず同社が製造する金型は、樹脂の成形金型ですが、熱可塑性...


CAMに求める機能の違い:金型加工と部品加工

  1. 金型加工用と部品加工用、それぞれのCAMの違い  素材は6面フライスした材料が多く荒取り加工では切削ボリュームは多い金型加工と...

  1. 金型加工用と部品加工用、それぞれのCAMの違い  素材は6面フライスした材料が多く荒取り加工では切削ボリュームは多い金型加工と...