品質保証度評価法とは(7) 【快年童子の豆鉄砲】(その34)

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◆各構成因子に対する係数値の求め方(その2)

5.社内製品設計の不具合発生防止保証度係数“C”の 求め方

この保証度係数“C”は、設計が、QA計画や不具合発生防止対策に対する配慮を意図的に実施した場合の効果に対するものですので、通常設計の場合は対象外になります。不具合発生防止に意図的に配慮した製品設計の保証度に対する係数は、3ランクに評価して表35-1から選びます。

 

表35-1 社内製品設計の保証度係数“C”の求め方

QC

 

“形の似通った部品の誤使用”というクレーム原因への対策を例にした場合、「形状を同じにする」のがNo.1で係数は0、「形状を大幅に違える」ことにより間違い難くした場合がNo.2で係数は0.1、「識別マーキングを付ける」と言った作業者の注意力に頼る場合はNo.3で係数は0.3、と言った具合になります。

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その33)へのリンク】

 

6.社内検査設備の保証度係数“D”の 求め方

この保証度係数“D”は、検査設備の保証度に関する係数で、検査設備による保証の計画内容レベルと、その機能維持に要する管理難度の両面を考慮して表35-2から選ぶのですが、「計画内容レベル」と「管理難度」のランクは、表35-3の判定基準で決定します。

 

表35-2 保証度係数

QC

 

表35-3 計画内容レベルと管理難度の決め方

QC

 

7.社内検査方法の保証度係数“E”の 求め方

この保証度係数“E”は、検査作業方法の保証度に関する係数で、検査作業環境の保証度を4ランクに評価して表35-4から係数を選びます。

 

表35-4 社内検査方法保証度係数“E”の求め方

QC

 

ただし、この保証度係数の場合、社内作業の係数Bと同様、十分に訓練された、検査作業にふさわしい能力の作業者が担当することを前提にしていますので、作業者が入れ替わるなど前提が崩れると機能しませんので、その作業者の検査能力が十分であることを確認できるまでの間、担当品質を、ダブルチェックするなどの対処が必要になります。

 

また、No.2の全数目視検査は、発生したクレームに対する対策が完了するまでの間、クレーム発生防止手段として採用するのが一般的ですが、経験的に言って、有効期限を2週間としての対処が妥当と言えますので、参考にして頂ければと思います。

 

8.社内製品設計の不具合品検出能力の保証度係数“F”の 求め方

この保証度係数“F”は、設計が、不具合検出能力に対する配慮を意図的に実施した場合の効果に対するものですので、通常設計の場合は対象外になります。不具合検出能力に対して意図的に配慮した製品設計の保証度に対する係数は、3ランクに評価して表35-5から選びます。

 

表35-5社内製品設計の不具合品検出能力保証度係数“F” の求め方

QC

 

“形の似通った部品の誤使用”というクレームへの対策を例にすると、「部品に捨て穴や捨て突起をつける」ことによりそれを使って検査機で確実に検出するのがNo.1で係数は0、「形状を大幅に違える」ことにより検査員による目視検出を容易にした場合がNo.2で係数は0.1、「目視による検出手段として識別マーキングを付ける」と言った作業者の注意力に頼る場合はNo.3で係...

QC

 

◆各構成因子に対する係数値の求め方(その2)

5.社内製品設計の不具合発生防止保証度係数“C”の 求め方

この保証度係数“C”は、設計が、QA計画や不具合発生防止対策に対する配慮を意図的に実施した場合の効果に対するものですので、通常設計の場合は対象外になります。不具合発生防止に意図的に配慮した製品設計の保証度に対する係数は、3ランクに評価して表35-1から選びます。

 

表35-1 社内製品設計の保証度係数“C”の求め方

QC

 

“形の似通った部品の誤使用”というクレーム原因への対策を例にした場合、「形状を同じにする」のがNo.1で係数は0、「形状を大幅に違える」ことにより間違い難くした場合がNo.2で係数は0.1、「識別マーキングを付ける」と言った作業者の注意力に頼る場合はNo.3で係数は0.3、と言った具合になります。

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その33)へのリンク】

 

6.社内検査設備の保証度係数“D”の 求め方

この保証度係数“D”は、検査設備の保証度に関する係数で、検査設備による保証の計画内容レベルと、その機能維持に要する管理難度の両面を考慮して表35-2から選ぶのですが、「計画内容レベル」と「管理難度」のランクは、表35-3の判定基準で決定します。

 

表35-2 保証度係数

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表35-3 計画内容レベルと管理難度の決め方

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7.社内検査方法の保証度係数“E”の 求め方

この保証度係数“E”は、検査作業方法の保証度に関する係数で、検査作業環境の保証度を4ランクに評価して表35-4から係数を選びます。

 

表35-4 社内検査方法保証度係数“E”の求め方

QC

 

ただし、この保証度係数の場合、社内作業の係数Bと同様、十分に訓練された、検査作業にふさわしい能力の作業者が担当することを前提にしていますので、作業者が入れ替わるなど前提が崩れると機能しませんので、その作業者の検査能力が十分であることを確認できるまでの間、担当品質を、ダブルチェックするなどの対処が必要になります。

 

また、No.2の全数目視検査は、発生したクレームに対する対策が完了するまでの間、クレーム発生防止手段として採用するのが一般的ですが、経験的に言って、有効期限を2週間としての対処が妥当と言えますので、参考にして頂ければと思います。

 

8.社内製品設計の不具合品検出能力の保証度係数“F”の 求め方

この保証度係数“F”は、設計が、不具合検出能力に対する配慮を意図的に実施した場合の効果に対するものですので、通常設計の場合は対象外になります。不具合検出能力に対して意図的に配慮した製品設計の保証度に対する係数は、3ランクに評価して表35-5から選びます。

 

表35-5社内製品設計の不具合品検出能力保証度係数“F” の求め方

QC

 

“形の似通った部品の誤使用”というクレームへの対策を例にすると、「部品に捨て穴や捨て突起をつける」ことによりそれを使って検査機で確実に検出するのがNo.1で係数は0、「形状を大幅に違える」ことにより検査員による目視検出を容易にした場合がNo.2で係数は0.1、「目視による検出手段として識別マーキングを付ける」と言った作業者の注意力に頼る場合はNo.3で係数は0.3、と言った具合になります。

 

次回に続きます。

 

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この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


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