品質保証度評価法とは(2) 【快年童子の豆鉄砲】(その29)

投稿日

QC

 

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その28)へのリンク】

1.品質保証度評価法(QAL評価法)がベースとする品質保証(QA)の考え方

最初に、QAL評価法がベースにするQAの考え方を確認しておきたいと思います。

 

ある品質項目を対外的に保証しようとした場合、観点として、品質の造り込みだけでなく、出来上がった品質を検査して、不十分な場合それを修正したり廃棄したりして良品のみが顧客に届くようにすること、即ち、「生産」と「検査」の二つの観点が存在します。

 

一方、計画した生産や検査が本来の機能を発揮するための決め手には、「システム」とそのシステムを運用する「人」と言う二つの要因があります。

 

以上の内容をまとめたのが図30-1の“ QAマトリックス”です。要するに、二つの観点を縦軸に、二つの要因を横軸に配したマトリックスの4つのマス(①、②、③、④)がきちんと機能して初めてある品質項目の対外的保証が成り立つという考え方です。

 

品質マネジメント

図31-1 QAマトリックス

 

図30-1から、ある組織の品質保証能力は、「システムの良さ加減」と「運用する人の良さ加減」の合計と言うことができるのですが、品質保証のあり方としては、図30-2のように、システムのよさ加減(SG:System Goodness)に大きく頼る「大企業型(ケースⅠ)」から、携わる人間のよさ加減(HG:Humanware Goodness )が頼りの「零細企業型(ケースⅡ)」にいたる巾が存在します。

 

品質マネジメント

図30-2 QAのあり方

 

上図に対する一般的な考え方は、“ケースⅠ”を良しとして、できるだけ“ケースⅠ”に近づけようとするのですが、ケースⅡの存在も認めるべきである、と言うことを示そうとしているのが上図なのです。要するに、図30-2の幅“Q”を「クレームが出ないレベルの保証能力」とした場合、「ケースⅠ(大企業型)」の場合は、SG(System Goodness:システムの良さ加減)が大きい分、それに携わるHG(Humanware Goodness:人の良さ加減)は小さくてもクレームを出すことはなく、逆に「ケースⅡ(零細企業型)」の場合は、HGが大きい分、SGは小さくてもクレームを出すようなことはない、と言うことをこの図は示そうとしており、この双方の存在を認めるべきではないか、という考え方なのです。

 

具体例をあげますと、大企業(≒ケースⅠ)のQAスタッフが、外注先である零細企業(≒ケースⅡ)を監査した場合、SGだけでその会社の保証能力を診断する傾向がみられる...

QC

 

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その28)へのリンク】

1.品質保証度評価法(QAL評価法)がベースとする品質保証(QA)の考え方

最初に、QAL評価法がベースにするQAの考え方を確認しておきたいと思います。

 

ある品質項目を対外的に保証しようとした場合、観点として、品質の造り込みだけでなく、出来上がった品質を検査して、不十分な場合それを修正したり廃棄したりして良品のみが顧客に届くようにすること、即ち、「生産」と「検査」の二つの観点が存在します。

 

一方、計画した生産や検査が本来の機能を発揮するための決め手には、「システム」とそのシステムを運用する「人」と言う二つの要因があります。

 

以上の内容をまとめたのが図30-1の“ QAマトリックス”です。要するに、二つの観点を縦軸に、二つの要因を横軸に配したマトリックスの4つのマス(①、②、③、④)がきちんと機能して初めてある品質項目の対外的保証が成り立つという考え方です。

 

品質マネジメント

図31-1 QAマトリックス

 

図30-1から、ある組織の品質保証能力は、「システムの良さ加減」と「運用する人の良さ加減」の合計と言うことができるのですが、品質保証のあり方としては、図30-2のように、システムのよさ加減(SG:System Goodness)に大きく頼る「大企業型(ケースⅠ)」から、携わる人間のよさ加減(HG:Humanware Goodness )が頼りの「零細企業型(ケースⅡ)」にいたる巾が存在します。

 

品質マネジメント

図30-2 QAのあり方

 

上図に対する一般的な考え方は、“ケースⅠ”を良しとして、できるだけ“ケースⅠ”に近づけようとするのですが、ケースⅡの存在も認めるべきである、と言うことを示そうとしているのが上図なのです。要するに、図30-2の幅“Q”を「クレームが出ないレベルの保証能力」とした場合、「ケースⅠ(大企業型)」の場合は、SG(System Goodness:システムの良さ加減)が大きい分、それに携わるHG(Humanware Goodness:人の良さ加減)は小さくてもクレームを出すことはなく、逆に「ケースⅡ(零細企業型)」の場合は、HGが大きい分、SGは小さくてもクレームを出すようなことはない、と言うことをこの図は示そうとしており、この双方の存在を認めるべきではないか、という考え方なのです。

 

具体例をあげますと、大企業(≒ケースⅠ)のQAスタッフが、外注先である零細企業(≒ケースⅡ)を監査した場合、SGだけでその会社の保証能力を診断する傾向がみられるのですが、果たしてそれでよいのだろうかと言うことです。

 

ただ、この考え方を受け入れようとした場合、数値化が不可能な“人”が絡む“HG”をどのように評価するかが問題になるのですが、その点に対する「QAL評価法」の考え方を、次弾でご説明致します。

 

【【ものづくりCOMの無料セルフアセスメントへのリンク】】

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


「品質マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
作り込み品質とは 【連載記事紹介】 

  作り込み品質とは、連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆作り込み品質とは:工程で品質を作り込む 会社が生き残るに...

  作り込み品質とは、連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆作り込み品質とは:工程で品質を作り込む 会社が生き残るに...


【快年童子の豆鉄砲】(その118)QCサークル活動スパイラルアップ戦略(5)

       前回の【快年童子の豆鉄砲】(その117)QCサークル活動スパイラルアップ戦略(4)からの続きで...

       前回の【快年童子の豆鉄砲】(その117)QCサークル活動スパイラルアップ戦略(4)からの続きで...


品質保証度評価法とは(3) 【快年童子の豆鉄砲】(その30)

  今回は、前回の1.品質保証度評価法(QAL評価法)がベースとする品質保証(QA)の考え方に続いて解説します。 【この連載の前回:【快...

  今回は、前回の1.品質保証度評価法(QAL評価法)がベースとする品質保証(QA)の考え方に続いて解説します。 【この連載の前回:【快...


「品質マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
プレス穴加工・品質保証の考え方 中国企業の壁(その10)

1. プレス穴加工・品質保証の考え方  前回のその9で、プレスでの穴加工の位置決めの方法の話を書きました。作業者がワークを正しい位置にセットすればよ...

1. プレス穴加工・品質保証の考え方  前回のその9で、プレスでの穴加工の位置決めの方法の話を書きました。作業者がワークを正しい位置にセットすればよ...


受入検査で不合格が続発

  ◆受入検査NG、その原因は検査機器にあった!  ある工場で表面処理をしている部品の受入検査で不合格が続発していました。不合格の項目は...

  ◆受入検査NG、その原因は検査機器にあった!  ある工場で表面処理をしている部品の受入検査で不合格が続発していました。不合格の項目は...


量産後に規格が守れない、寸法NGの対策とは 中国企業の壁(その16)

         工場の受入検査である部品が厚さ寸法NGとなったときのことです。    仕入先(日系工場)の現物確認でも不合格であることが確認さ...

         工場の受入検査である部品が厚さ寸法NGとなったときのことです。    仕入先(日系工場)の現物確認でも不合格であることが確認さ...