「C型PDPC」とは(1) 【快年童子の豆鉄砲】(その83)

投稿日

事業戦略

 

1.C型PDPC

今回から、表2-1 にある「喫緊の課題」の6番目「物事への対応が後追いで非効率」の発生要因「物事の先行きを的確に見通せない」(⑧)に対する解決手段「C型PDPC」のご説明に入ります。

表2-1 中小企業が抱える喫緊の課題12と課題発生要因17に対する解決策の概要

事業戦略

この「C型PDPC」は、新QC七つ道具の中のPDPC法に含まれるものです。

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その82)へのリンク】

【連載記事】・新QC七つ道具 連関図法の使い方

【連載記事】・新QC七つ道具 親和図法の使い方

◆【特集】 連載記事紹介:連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

2.「C型PDPC」の「PDPC法」における位置付け

1)「PDPC法」における位置付けの説明

タイトルにある「PDPC法」は、新QC七つ道具の一つで、詳しい説明は、HPにある拙著「新QC七つ道具の使い方」を見て頂くとして、ここでは「C型PDPC」の「PDPC法」における位置付けの説明をします。

 

2)「PDPC法」とは

「PDPC法」は、ORにおける過程決定計画法(Process Decision Program Chart : PDPC)をTQC活動における不測事態を含む問題の解決に適用しようとするもので、リスクマネジメント(RM)に欠かせない手法と言えます。

 

と言いますのは、図65-1を見ればお分かり頂けると思いますが、RMの対象を筆者なりにまとめた結果、今までの手法ではカバーできていないのが【DNゾーン】で、ここを対象にしているのが「PDPC法」ですので“RMに欠かせない手法”と言えるわけです。

 

図65-1 リスクマネジメント(RM)における各手法の位置づけ

 

強いて言えば「ETA」(Event Tree Analysis)も【DNゾーン】に属すと言えますが、使い勝手が悪く、ほとんど使われていませんので、表からは除きました。

 

3.「PDPC」のタイプ

図65-1により、RMにおける位置付けは明確になったのですが、自由度の高い手法なだけに、遭遇する事例が千差万別で、手法としての統一したフォームが掴み切れない点が問題として挙がってきたのです。

 

そこで、多くの事例を対象に調査検討をしたところ、事例が千差万別なのは、使用対象が、茫漠とした「不測事態」だからと言うことに気付いたのです。

 

そこで、不測事態を整理したのが図65-2です。要するに、不測事態への対処を考えた時、対処の主導権が、自分たちにある場合と、相手側にある場合、即ち、対処の主導権の所在の問題と、対象事態が、スタート済みなのかスタート前なのかという、事態のステップの問題があり、その双方を、縦軸と横軸にした時、4つのケースが存在しますので、それぞれに対するPDPCは違って当然ということです。

 

この4つに、表のように、それぞれ内容がわかる名前を付けてあるのですが、使う上で、煩雑になりますので、それぞれにABCDを当て、A型、B型、C型、D型と呼ぶようにします。

 

図65-2 不測事態の分類...

事業戦略

 

1.C型PDPC

今回から、表2-1 にある「喫緊の課題」の6番目「物事への対応が後追いで非効率」の発生要因「物事の先行きを的確に見通せない」(⑧)に対する解決手段「C型PDPC」のご説明に入ります。

表2-1 中小企業が抱える喫緊の課題12と課題発生要因17に対する解決策の概要

事業戦略

この「C型PDPC」は、新QC七つ道具の中のPDPC法に含まれるものです。

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その82)へのリンク】

【連載記事】・新QC七つ道具 連関図法の使い方

【連載記事】・新QC七つ道具 親和図法の使い方

◆【特集】 連載記事紹介:連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

2.「C型PDPC」の「PDPC法」における位置付け

1)「PDPC法」における位置付けの説明

タイトルにある「PDPC法」は、新QC七つ道具の一つで、詳しい説明は、HPにある拙著「新QC七つ道具の使い方」を見て頂くとして、ここでは「C型PDPC」の「PDPC法」における位置付けの説明をします。

 

2)「PDPC法」とは

「PDPC法」は、ORにおける過程決定計画法(Process Decision Program Chart : PDPC)をTQC活動における不測事態を含む問題の解決に適用しようとするもので、リスクマネジメント(RM)に欠かせない手法と言えます。

 

と言いますのは、図65-1を見ればお分かり頂けると思いますが、RMの対象を筆者なりにまとめた結果、今までの手法ではカバーできていないのが【DNゾーン】で、ここを対象にしているのが「PDPC法」ですので“RMに欠かせない手法”と言えるわけです。

 

図65-1 リスクマネジメント(RM)における各手法の位置づけ

 

強いて言えば「ETA」(Event Tree Analysis)も【DNゾーン】に属すと言えますが、使い勝手が悪く、ほとんど使われていませんので、表からは除きました。

 

3.「PDPC」のタイプ

図65-1により、RMにおける位置付けは明確になったのですが、自由度の高い手法なだけに、遭遇する事例が千差万別で、手法としての統一したフォームが掴み切れない点が問題として挙がってきたのです。

 

そこで、多くの事例を対象に調査検討をしたところ、事例が千差万別なのは、使用対象が、茫漠とした「不測事態」だからと言うことに気付いたのです。

 

そこで、不測事態を整理したのが図65-2です。要するに、不測事態への対処を考えた時、対処の主導権が、自分たちにある場合と、相手側にある場合、即ち、対処の主導権の所在の問題と、対象事態が、スタート済みなのかスタート前なのかという、事態のステップの問題があり、その双方を、縦軸と横軸にした時、4つのケースが存在しますので、それぞれに対するPDPCは違って当然ということです。

 

この4つに、表のように、それぞれ内容がわかる名前を付けてあるのですが、使う上で、煩雑になりますので、それぞれにABCDを当て、A型、B型、C型、D型と呼ぶようにします。

 

図65-2 不測事態の分類に対応したPDPCのタイプ(使用目的)

 

中小企業にとっての日常的なテーマは、C型、D型に属し、特にC型が多いので、C型について説明しますが、基本的なパターンは共通するところが大きいので、テーマが、A型、B型、D型に及んだ際は、次弾から始めるC型の説明内容を参考にして、テーマの趣旨に合わせてアレンジして活用して頂ければと思います。
さらに詳しい説明は、HPに紹介されている拙著「新QC七つ道具の使い方」を参照願います。

 

【【ものづくりCOMの無料セルフアセスメントへのリンク】】

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
新規開拓のどこを見ればよいか 中国工場の品質改善(その70)

 前回のその69に続いて解説します。 【第4章】中国新規取引先選定のポイント ◆ 契約書取り交わしのポイント  ここでは取引先と取り交わす仕様書...

 前回のその69に続いて解説します。 【第4章】中国新規取引先選定のポイント ◆ 契約書取り交わしのポイント  ここでは取引先と取り交わす仕様書...


雇用の安定 商売繁盛に向けた「ものづくり改善」(その3)

    【商売繁盛に向けた「ものづくり改善」連載目次】 1. 視座の高さを変えて「流れ」を見る 2. 製造―営業 連携 ...

    【商売繁盛に向けた「ものづくり改善」連載目次】 1. 視座の高さを変えて「流れ」を見る 2. 製造―営業 連携 ...


作業標準書について(その3)

【目次】 1.作業標準書について 2.作業標準書の項目の記述内容 3.作業標準書の有効な使い方   作業標準書について、前回の...

【目次】 1.作業標準書について 2.作業標準書の項目の記述内容 3.作業標準書の有効な使い方   作業標準書について、前回の...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
「生産性向上」には二つ意味がある

        コンサルティングをしていますと一般用語と企業会計用語で意味が違うものがあります。この違いに気付かずに改善活動すると現場は混乱します。...

        コンサルティングをしていますと一般用語と企業会計用語で意味が違うものがあります。この違いに気付かずに改善活動すると現場は混乱します。...


完璧な作業標準。でも実際は

1.事例:中国企業の工場  ものづくりの現場に作業標準または作業手順書は必須です。ないとどうなるかを考えてみれば、必須の理由がおのずとわかります。 ...

1.事例:中国企業の工場  ものづくりの現場に作業標準または作業手順書は必須です。ないとどうなるかを考えてみれば、必須の理由がおのずとわかります。 ...


気づいていない資産を活かすような現場改善活動とは

        今回は、従来からの慣習にとらわれることなく、作業を見直し、気づいていない資産を活かすような現場改善活動は、どのように進めればよいかを...

        今回は、従来からの慣習にとらわれることなく、作業を見直し、気づいていない資産を活かすような現場改善活動は、どのように進めればよいかを...