プロシューマー・アンケート法(5) 【快年童子の豆鉄砲】(その46)

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アイデア発想法

 

◆プロシューマー・アンケート法(5)

1.「プロシューマー・アンケート」で採取した情報の親和図法解析

1)親和図法解析の位置付け

今ご説明している「プロシューマー・アンケート法」は、過去の市場創造型商品の成功事例の成功のカギを握るカリスマ的経営者やエンジニアを望めない中小企業が、それに勝るとも劣らないコンセプトを入手できる手段として開発したもので、そのコンセプトは、図116-1に示す通りなんですが、簡潔にまとめると下記の図119-1のようになります。

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その45)へのリンク】

 

アイデア発想法

図119-1 市場創造型商品成功事例とプロシューマー・アンケート法の比較

 

上図でお分かりの通り、親和図法解析の位置付けは、市場創造型商品成功事例の核心ともいえる「カリスマならではの創造的発想」に相当するもので、この親和図法解析によって「カリスマの発想に勝るとも劣らない市場創造型商品コンセプト」を手に入れようというわけです。

 

問題は、一般常識的な「相手はカリスマ、そんなことが出来るのか? いや、出来るわけがない」との疑問にどう答えるかなんですが、筆者の確信をオーソライズしてくれる本が存在しますので、次項でご説明します。

 

2)「アイデアの作り方」(ジェームス・W・ヤング 著、今井茂雄 訳)

これが上述の本で、ヘッドラインは「60分で読めるけれど、一生あなたを離さない本」です。60分で読めるかどうかは別にして、本文は62頁で、竹内均東大名誉教授(故人)の解説を含めても102頁ですのでご一読をお勧めします。

 

筆者が、最もショックを受けたというか、そうなんだっ!、と感じ入ったのは、次の一文です。

 

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもないということである。」(P28)

 

要するに、カリスマの発想は、その類の人のみに与えられた特権であり、凡人には計り知れないものだと思っていましたので、説明のしようがないと思っていたのです。

 

ところが、この一文に出会ってみると、事は、そのような神がかった話ではなく「既存の要素の新しい組み合わせ能力」ということですから、後述しますが、親和図法解析そのものと言えるのです。

 

それが証拠に、竹内氏は、解説の中で、ヤングの思考法を説明した後で次のように言っているのです。

 

「今まではインスピレーションを得るのは、天才だけに許されることとされた。それをここでは凡人にも及び得ることとしたと言ってよい。「アイデアの作り方」におけるこの大きい飛躍を最初に指摘したのは我が国の川喜田二郎であり、彼のこの考えは今では古典的な著作とよんでよいものになった「発想法」および「続発想法」(中公新書1967および70)にまとめられている。」(P75-76)

 

更に「豊かなアイデアを得るには天才の美的直観が必要である。これを持たない凡人が天才に迫る方法の一つが、“KJ法”に代表されるカードを使うデータの組み合わせである。」

 

実は、この“KJ法”というのが、川喜田氏(故人)が上述の2冊で提唱している発想法で、親和図法のオリジナルですので、図119-1における親和図法解析の位置づけをご理解頂けると思います。

 

後、(その42)でご紹介した本「成功はすべてコンセプトから始まる」にも、上記と同様のアイデアのとらえ方を記載した箇所がありますので、下記致しますので参考にして頂ければと思います。

 

「クリエイティブな能力とは、“既存のものの組み合わせ”により面白いものが発想できる能力です。」(P61-62)そして、これを裏付ける話として、次のような個所があります。

 

「スティーブジョブズもまた...

アイデア発想法

 

◆プロシューマー・アンケート法(5)

1.「プロシューマー・アンケート」で採取した情報の親和図法解析

1)親和図法解析の位置付け

今ご説明している「プロシューマー・アンケート法」は、過去の市場創造型商品の成功事例の成功のカギを握るカリスマ的経営者やエンジニアを望めない中小企業が、それに勝るとも劣らないコンセプトを入手できる手段として開発したもので、そのコンセプトは、図116-1に示す通りなんですが、簡潔にまとめると下記の図119-1のようになります。

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その45)へのリンク】

 

アイデア発想法

図119-1 市場創造型商品成功事例とプロシューマー・アンケート法の比較

 

上図でお分かりの通り、親和図法解析の位置付けは、市場創造型商品成功事例の核心ともいえる「カリスマならではの創造的発想」に相当するもので、この親和図法解析によって「カリスマの発想に勝るとも劣らない市場創造型商品コンセプト」を手に入れようというわけです。

 

問題は、一般常識的な「相手はカリスマ、そんなことが出来るのか? いや、出来るわけがない」との疑問にどう答えるかなんですが、筆者の確信をオーソライズしてくれる本が存在しますので、次項でご説明します。

 

2)「アイデアの作り方」(ジェームス・W・ヤング 著、今井茂雄 訳)

これが上述の本で、ヘッドラインは「60分で読めるけれど、一生あなたを離さない本」です。60分で読めるかどうかは別にして、本文は62頁で、竹内均東大名誉教授(故人)の解説を含めても102頁ですのでご一読をお勧めします。

 

筆者が、最もショックを受けたというか、そうなんだっ!、と感じ入ったのは、次の一文です。

 

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもないということである。」(P28)

 

要するに、カリスマの発想は、その類の人のみに与えられた特権であり、凡人には計り知れないものだと思っていましたので、説明のしようがないと思っていたのです。

 

ところが、この一文に出会ってみると、事は、そのような神がかった話ではなく「既存の要素の新しい組み合わせ能力」ということですから、後述しますが、親和図法解析そのものと言えるのです。

 

それが証拠に、竹内氏は、解説の中で、ヤングの思考法を説明した後で次のように言っているのです。

 

「今まではインスピレーションを得るのは、天才だけに許されることとされた。それをここでは凡人にも及び得ることとしたと言ってよい。「アイデアの作り方」におけるこの大きい飛躍を最初に指摘したのは我が国の川喜田二郎であり、彼のこの考えは今では古典的な著作とよんでよいものになった「発想法」および「続発想法」(中公新書1967および70)にまとめられている。」(P75-76)

 

更に「豊かなアイデアを得るには天才の美的直観が必要である。これを持たない凡人が天才に迫る方法の一つが、“KJ法”に代表されるカードを使うデータの組み合わせである。」

 

実は、この“KJ法”というのが、川喜田氏(故人)が上述の2冊で提唱している発想法で、親和図法のオリジナルですので、図119-1における親和図法解析の位置づけをご理解頂けると思います。

 

後、(その42)でご紹介した本「成功はすべてコンセプトから始まる」にも、上記と同様のアイデアのとらえ方を記載した箇所がありますので、下記致しますので参考にして頂ければと思います。

 

「クリエイティブな能力とは、“既存のものの組み合わせ”により面白いものが発想できる能力です。」(P61-62)そして、これを裏付ける話として、次のような個所があります。

 

「スティーブジョブズもまた「クリエイティビティとは組み合わせにすぎない」と言っています。事実、MP3もiPadも、すでにあった技術を、優れたデザインやアプリと組み合わせたものです。(P69)

 

3)まとめ

以上で、図116-1および図119-1における「親和図法解析」の位置付けと意味をご理解頂けたと思いますので、次弾から「親和図法解析」の具体的な取り組み方をご説明致します。

 

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この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


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