決め打ちになっている不良原因の分析 中国企業の壁(その47)

投稿日

 
  中国企業
 
 工場のレベルを上げ、中国で生き残るための条件としては、日系工場であっても中国人スタッフによる品質改善を進めることが出来るようにすることです。
 

(1) 現状分析

 品質改善の第1歩として現状の正確な把握、データ分析があります。前回紹介した中国人スタッフが書けなかったパレート図は、不良の傾向と取り組む優先順位を客観的に決めるためのツールです。
 
 優先順位が決まれば、不良原因の分析に進みます。この時に用いる手段の1つに4Mを切り口とした分析をする方法があります。ただ思いつくまま原因・要因を取り上げるよりも、視点を明確したフレームにがちっとはめてしまう方が考えやすくなります。
 
 特に、このような分析をやったことがないスタッフ(日本人でも中国人でも)に対しては、有効な手段です。他にもこの方法の良い点は、取り上げる項目に漏れやダブリがなくなることがあります。
 

(2) 原因分析

 前回紹介した中国工場でも4Mによる原因分析を担当した中国人スタッフたちに実施させました。彼らは彼らなりに一生懸命考え、検討会で発表しました。
 
 彼らが発表した内容は、形の上では4Mになっているのですが、初めに自分が思いついた、自分が考えた原因ありきになっているようでした。自分が考えた原因があって、それに4Mを当てはめた感じでした。
 
 人(作業者)の要因では、作業者の注意不足、作業者への教育不足というような内容でした。まったく深堀が出来ていません。作業のどこに注意が必要なのか、それを怠るとどうなるのか、特に注意しなくても問題のない作業にすることは出来ないのか、などを考えてもらいたいのです。
 
 方法の要因では、作業指導書の不備が数多く取り上げられていました。作業指導書と実際の作...
 
  中国企業
 
 工場のレベルを上げ、中国で生き残るための条件としては、日系工場であっても中国人スタッフによる品質改善を進めることが出来るようにすることです。
 

(1) 現状分析

 品質改善の第1歩として現状の正確な把握、データ分析があります。前回紹介した中国人スタッフが書けなかったパレート図は、不良の傾向と取り組む優先順位を客観的に決めるためのツールです。
 
 優先順位が決まれば、不良原因の分析に進みます。この時に用いる手段の1つに4Mを切り口とした分析をする方法があります。ただ思いつくまま原因・要因を取り上げるよりも、視点を明確したフレームにがちっとはめてしまう方が考えやすくなります。
 
 特に、このような分析をやったことがないスタッフ(日本人でも中国人でも)に対しては、有効な手段です。他にもこの方法の良い点は、取り上げる項目に漏れやダブリがなくなることがあります。
 

(2) 原因分析

 前回紹介した中国工場でも4Mによる原因分析を担当した中国人スタッフたちに実施させました。彼らは彼らなりに一生懸命考え、検討会で発表しました。
 
 彼らが発表した内容は、形の上では4Mになっているのですが、初めに自分が思いついた、自分が考えた原因ありきになっているようでした。自分が考えた原因があって、それに4Mを当てはめた感じでした。
 
 人(作業者)の要因では、作業者の注意不足、作業者への教育不足というような内容でした。まったく深堀が出来ていません。作業のどこに注意が必要なのか、それを怠るとどうなるのか、特に注意しなくても問題のない作業にすることは出来ないのか、などを考えてもらいたいのです。
 
 方法の要因では、作業指導書の不備が数多く取り上げられていました。作業指導書と実際の作業が一致していることは大前提です。しかし、作業指導書の不備によって何が起きているのか、作業指導書を整備することだけで本当に問題は解決するのかなどは考えていません。
 
 ・ ・ ・ ・ ・
 
 やったことのないスタッフが、4Mによる原因分析を最初から出来る訳がありません。こうした機会を通じて身に付けさせることが大事です。ここはしっかり教えなくていけません。そして我慢も必要です。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

根本 隆吉

中国工場の改善・指導に強みを持っている専門家です。 社名の「KPI」は「Key Process Improvement」のことで、工場の最も重要な工程の改善・再構築を第一の使命と考え皆様を支援します。

中国工場の改善・指導に強みを持っている専門家です。 社名の「KPI」は「Key Process Improvement」のことで、工場の最も重要な工程の改...


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
【2025年ものづくり白書から】2026年 日本の製造業・機械産業の注目動向と展望~機械部門技術士が読み解く次の一手~

【目次】 日本の製造業は今、大きな転換点に立っている。人手不足、エネルギー制約、地政学リスク、そして急速に進むデジタル化と脱炭素化。...

【目次】 日本の製造業は今、大きな転換点に立っている。人手不足、エネルギー制約、地政学リスク、そして急速に進むデジタル化と脱炭素化。...


生産計画変更と現場 見える化(その7)

【見える化 連載目次】 1. 情報の取り扱いで競争力をつける 2. 見えないことの方が大切なことがある 3. 職場の全員がコスト意識を持つに...

【見える化 連載目次】 1. 情報の取り扱いで競争力をつける 2. 見えないことの方が大切なことがある 3. 職場の全員がコスト意識を持つに...


副資材(MRO)とは?管理の方法や目的・課題について解説

  細かくて単価が安い副資材(MRO)は、どうしても管理が疎かになりがちです。工場メンテナンス品として保全要員が管理をするケースも多々見受けら...

  細かくて単価が安い副資材(MRO)は、どうしても管理が疎かになりがちです。工場メンテナンス品として保全要員が管理をするケースも多々見受けら...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
金型メーカー特有の多能工化のメリットとは 伸びる金型メーカーの秘訣 (その43)

   今回、取り上げる金型部品加工メーカーはT鉄工株式会社です。同社は自動車部品で使用されるダイカスト金型の部品加工を主力事業としている。主な...

   今回、取り上げる金型部品加工メーカーはT鉄工株式会社です。同社は自動車部品で使用されるダイカスト金型の部品加工を主力事業としている。主な...


生産管理の課題解決 伸びる金型メーカーの秘訣 (その13)

 今回、紹介する金型メーカーは、プレス板成形の金型製作の専門メーカー、S金型です。   1. コアコンピタンス    同社の強...

 今回、紹介する金型メーカーは、プレス板成形の金型製作の専門メーカー、S金型です。   1. コアコンピタンス    同社の強...


赴任者のために 中国工場管理の基本事例(その10)

  1、赴任者のための現地・中国人社員のマネジメント(その8)  前回の赴任者のための現地・中国人社員のマネジメント(その7)に続いて解...

  1、赴任者のための現地・中国人社員のマネジメント(その8)  前回の赴任者のための現地・中国人社員のマネジメント(その7)に続いて解...