発明の保護 知財経営の実践(その8)

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  知財戦略
 

1. 知財の持つ価値

 
 知財経営の実践については、その重要性が参考文献のように報告されています。〔1〕〔2〕知財の活用を、企業経営においては、常に意識しましょう。知財経営が有効となるのは、技術が自分の会社の強みとなる場合です。自社の強みを分析してみることが必要です。強みが技術にある場合は、知財戦略を考えてみましょう。
 

2. 知財経営:ノウハウとして保護の検討

 
 ノウハウとしての保護は、製法やソフトウエア発明でよく利用されます。これらの発明が思い浮かんだ場合は、特許出願をするという選択もあります。しかし、特許権利化しても、その発明の技術を検出可能でない場合には、ノウハウとして保護するという選択があります。
 

3. 知財経営:ノウハウとして保護する場合の視点

 
 どのような場合にノウハウとして保護すればよいのでしょうか、以下の視点が重要です。特許権を取得しても、その発明を他社が侵害していることを発見することが困難な場合、たとえば、ソフトウエアの特許で、同じ技術効果を他のソフトウエアでも出すことができる場合です。発明と同じソフトウエアを他社が使用していることを検出し、証明することが困難なことが多いです。
 
 その発明を競合他社が独自に開発することが著しく困難と判断する場合、この場合に、その発明を特許出願すると、発明の内容が公開されます。競合他社が発明の内容を知り、模倣されるおそれがあります。あえて、発明の重要な部分をぼかして出願するという方法もあります。しかし、それでは記載が不明確として拒絶される場合もあり特許取得が難しくなります。
 
 発明の実施事業から発明の内容が漏れない場合、発明の実施事業が自社内だけであり外部に漏れない場合はノウハウとして保護することも有効です。この場合は、外部への技術の流出防止の対策として営業秘密管理規定を策定し、秘密管理を徹底することが必要です。特許出願しても、進歩性がないとして拒絶されてしまう可能性がある場合、発明について、特許出願をする前に特許調査を行います。そして、その発明の進歩性がないとして拒絶されてしまう可能性がある場合は、特許出願をしないでノウハウとして保護する選択とします。その発明を特許出願すると、発明の内容が公開されます。競合他社が発明の内容を知り、模倣されるおそれがあるからです。
 
 

4. 知財経営:発明の保護方法は2者択一ではない

 
 発明を特許出願して保護するかノウハウとして保護するかは、2者択一ではありません。新たな材料を開発した場合に、材料の発明は特許出願をして製造方法については、ノウハウとして保護するという方法もあります。材料の発明は、材料の化学分析によって、他社が使用しているかどうかを検出することができます。
 
 一方で、材料の製法の発明は、他社がその発明の方法で材料を製造しているかどうかを検出することは難...
 
  知財戦略
 

1. 知財の持つ価値

 
 知財経営の実践については、その重要性が参考文献のように報告されています。〔1〕〔2〕知財の活用を、企業経営においては、常に意識しましょう。知財経営が有効となるのは、技術が自分の会社の強みとなる場合です。自社の強みを分析してみることが必要です。強みが技術にある場合は、知財戦略を考えてみましょう。
 

2. 知財経営:ノウハウとして保護の検討

 
 ノウハウとしての保護は、製法やソフトウエア発明でよく利用されます。これらの発明が思い浮かんだ場合は、特許出願をするという選択もあります。しかし、特許権利化しても、その発明の技術を検出可能でない場合には、ノウハウとして保護するという選択があります。
 

3. 知財経営:ノウハウとして保護する場合の視点

 
 どのような場合にノウハウとして保護すればよいのでしょうか、以下の視点が重要です。特許権を取得しても、その発明を他社が侵害していることを発見することが困難な場合、たとえば、ソフトウエアの特許で、同じ技術効果を他のソフトウエアでも出すことができる場合です。発明と同じソフトウエアを他社が使用していることを検出し、証明することが困難なことが多いです。
 
 その発明を競合他社が独自に開発することが著しく困難と判断する場合、この場合に、その発明を特許出願すると、発明の内容が公開されます。競合他社が発明の内容を知り、模倣されるおそれがあります。あえて、発明の重要な部分をぼかして出願するという方法もあります。しかし、それでは記載が不明確として拒絶される場合もあり特許取得が難しくなります。
 
 発明の実施事業から発明の内容が漏れない場合、発明の実施事業が自社内だけであり外部に漏れない場合はノウハウとして保護することも有効です。この場合は、外部への技術の流出防止の対策として営業秘密管理規定を策定し、秘密管理を徹底することが必要です。特許出願しても、進歩性がないとして拒絶されてしまう可能性がある場合、発明について、特許出願をする前に特許調査を行います。そして、その発明の進歩性がないとして拒絶されてしまう可能性がある場合は、特許出願をしないでノウハウとして保護する選択とします。その発明を特許出願すると、発明の内容が公開されます。競合他社が発明の内容を知り、模倣されるおそれがあるからです。
 
 

4. 知財経営:発明の保護方法は2者択一ではない

 
 発明を特許出願して保護するかノウハウとして保護するかは、2者択一ではありません。新たな材料を開発した場合に、材料の発明は特許出願をして製造方法については、ノウハウとして保護するという方法もあります。材料の発明は、材料の化学分析によって、他社が使用しているかどうかを検出することができます。
 
 一方で、材料の製法の発明は、他社がその発明の方法で材料を製造しているかどうかを検出することは難しいです。そのため、特許出願とノウハウとして保護の双方で、発明を保護するという方法も有効です。発明を特許出願して保護するかノウハウとして保護するかは、発明の技術の内容を検討して選択することが必要です。
 
 次回に続きます。
 
【参考文献】
〔1〕特許庁「中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006」(H19.3)
〔2〕「戦略的な知的財産管理に向けて{知財戦略事例集」(2007.4特許庁)
 

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この記事の著者

立花 信一

材料技術者および特許技術者として、長年にわたって経験した知識・技術を最大限に生かし技術コンサルティング、知財コンサルティング、行政書士として契約書作成、補助金申請のお手伝いをします。

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