内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その14)

投稿日

技術文書

 

「6つのルールと18の書き方」に関し、「6つのルール」および「18の書き方」の概要について解説しています。「6つのルールと18の書き方」を以下に示します。今回も、書き方の使い方の一例を解説します。

【この連載の前回:内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その13)へのリンク】 

 

人財教育

 

1.ルール3(分けて書く)・「書き方6:かたまりに分けて書く」

書き方6とは、かたまりに分けて内容を書くことです。「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その8)」で使った事例を再度使って解説します。

【車の主な種類】

ハイブリッドとは、ガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターを搭載している車のことです。モーターがエンジンをサポートして走るため燃費がよく、ガソリン仕様車と比べて排出するCO2が軽減されるため、環境への影響が小さいのがこの車の特長です。コンパクトとは、ボディサイズが小さめで、排気量が小さなエンジンを積んだ車のことです。セダンやミニバンと比べてボディサイズが小さめなので取り回しがよく、狭い路地や駐車場でも気を使うことなく運転できることがこの車の特長です。セダンとは、エンジンルーム、乗車空間、荷物空間が別々になっている形をしていて、車の基本とも呼ばれるタイプの車のことです。乗車空間が荷物空間から独立していることから、乗る人の快適性を重視した居住空間が確保され、移動するのに適しているのがこの車の特長です。

 

以下が、書き方6を使って書いた場合です。

 

【車の主な種類】

■ハイブリッドカー

定義:ガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターを搭載している車のこと
特長:モーターがエンジンをサポートして走るため燃費がよく、ガソリン仕様車と比べて排出するCO2が軽減されるため、環境への影響が小さい。

■コンパクトカー

定義:ボディサイズが小さめで、排気量が小さなエンジンを積んだ車のこと
特長:セダンやミニバンと比べてボディサイズが小さめなので取り回しがよく、狭い路地や駐車場でも気を使うことなく運転できる。

■セダンカー

定義:エンジンルーム、乗車空間、荷物空間が別々になっている形をしていて、車の基本とも呼ばれるタイプの車のこと
特長:乗車空間が荷物空間から独立していることから、乗る人の快適性を重視した居住空間が確保され、移動するのに適している。

 

書き方6を使ってかたまりに分けて書くとき「書き方10:強調して書く」も使いました。

 

①「タイトル(【車の主な種類】)」および「かたまりの見出し(ハイブリッドカー、コンパクトカー、セダンカー)」を強調す...

技術文書

 

「6つのルールと18の書き方」に関し、「6つのルール」および「18の書き方」の概要について解説しています。「6つのルールと18の書き方」を以下に示します。今回も、書き方の使い方の一例を解説します。

【この連載の前回:内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その13)へのリンク】 

 

人財教育

 

1.ルール3(分けて書く)・「書き方6:かたまりに分けて書く」

書き方6とは、かたまりに分けて内容を書くことです。「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その8)」で使った事例を再度使って解説します。

【車の主な種類】

ハイブリッドとは、ガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターを搭載している車のことです。モーターがエンジンをサポートして走るため燃費がよく、ガソリン仕様車と比べて排出するCO2が軽減されるため、環境への影響が小さいのがこの車の特長です。コンパクトとは、ボディサイズが小さめで、排気量が小さなエンジンを積んだ車のことです。セダンやミニバンと比べてボディサイズが小さめなので取り回しがよく、狭い路地や駐車場でも気を使うことなく運転できることがこの車の特長です。セダンとは、エンジンルーム、乗車空間、荷物空間が別々になっている形をしていて、車の基本とも呼ばれるタイプの車のことです。乗車空間が荷物空間から独立していることから、乗る人の快適性を重視した居住空間が確保され、移動するのに適しているのがこの車の特長です。

 

以下が、書き方6を使って書いた場合です。

 

【車の主な種類】

■ハイブリッドカー

定義:ガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターを搭載している車のこと
特長:モーターがエンジンをサポートして走るため燃費がよく、ガソリン仕様車と比べて排出するCO2が軽減されるため、環境への影響が小さい。

■コンパクトカー

定義:ボディサイズが小さめで、排気量が小さなエンジンを積んだ車のこと
特長:セダンやミニバンと比べてボディサイズが小さめなので取り回しがよく、狭い路地や駐車場でも気を使うことなく運転できる。

■セダンカー

定義:エンジンルーム、乗車空間、荷物空間が別々になっている形をしていて、車の基本とも呼ばれるタイプの車のこと
特長:乗車空間が荷物空間から独立していることから、乗る人の快適性を重視した居住空間が確保され、移動するのに適している。

 

書き方6を使ってかたまりに分けて書くとき「書き方10:強調して書く」も使いました。

 

①「タイトル(【車の主な種類】)」および「かたまりの見出し(ハイブリッドカー、コンパクトカー、セダンカー)」を強調する。

 *フォントをゴシック体にする。記号(■)を付ける。

 

②車の定義と特長を強調する。

 *アンダーラインを付ける。

 

このように、書き方6を使って、文の羅列で書いた内容をかたまりに分けて書くと内容が明確に伝わります。

次回に続きます。

【参考文献】

森谷仁著、「マンガでわかる技術文書の書き方」、オーム社、令和4年3月25日

 

関連解説記事「相手の立場に立って考える」こと 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

森谷 仁

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!


「人財教育・育成」の他のキーワード解説記事

もっと見る
概要版の一例 A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成する方法(その2)

 今回の記事は、前回の記事(A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成する方法(その1))の続きです。2回目は“4項目”と“...

 今回の記事は、前回の記事(A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成する方法(その1))の続きです。2回目は“4項目”と“...


 「行動できない理由」を学ぶ、人はなぜ行動を後回しにするのか?

  【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別のカリキュラム...

  【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別のカリキュラム...


外国人研修生の上手い活用法

1、外国人研修生を活用する課題  私が25年以上に渡り、海外及び日本で外国人の方々と仕事を進めてくる中で経験し、感じ、学んで来た、外国人と上手く仕事を進...

1、外国人研修生を活用する課題  私が25年以上に渡り、海外及び日本で外国人の方々と仕事を進めてくる中で経験し、感じ、学んで来た、外国人と上手く仕事を進...


「人財教育・育成」の活用事例

もっと見る
人財教育・人材育成、自分と相手を区別してしまった結果の泥沼化

【目次】 1. 区別 私たちは日常生活の中で色々な区別をします。若者と年配、上司と部下など様々です。仕事の場合は役割によって区別す...

【目次】 1. 区別 私たちは日常生活の中で色々な区別をします。若者と年配、上司と部下など様々です。仕事の場合は役割によって区別す...


人財教育・人材育成、流れを変えるために行動して自分を客観的に見る

   【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別の...

   【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別の...


「相手中心」で喜ばれる会話と怒りをよぶ会話の具体例

    【目次】   1. 押しつけは怒りを呼ぶ。だったら、相手に任せればいい? 「A案とB案...

    【目次】   1. 押しつけは怒りを呼ぶ。だったら、相手に任せればいい? 「A案とB案...