クレーム対応とは(その11) 問い合わせ対応

 
  
クレーム対応
 
 前回のその10に続いて解説します。
 

1. クレームとコンプレイン

 クレームの初期対応は、しっかり頭の中にインプットしていただけたでしょうか。ある日突然飛び込んでくる緊急事態に対し、適切な対応をするためには、いったいどうしたらよいのでしょうか。選択すべき行動指針は、ただ1つです。
 
 入念な事前準備を行うことに尽きます。
 
 緊急事態に直面して慌てふためいた結果、やらなくてはいけないことを実行せず、してはならない過ちを犯してしまう前に、危機管理の行動指針をきちんと整理して、準備を万全にしておくことが肝要です。私は、これまで書いてきた中でいくつかのキーワードを使用してきました。その一つに、『クレーム』があります。
 
 文章中にたびたび登場してきたこのキーワードは、多くの読者にとって耳慣れない言葉ではないはずです。
 
  • 「いやあ、まいったよ。昨日、古いお客さまからクレームを頂戴してしまったよ」 
  • 「クレームの中には改善のヒントが詰まっているのだから、小さなクレームも見逃してはダメだ。クレームこそ、宝物なんだから」 
  • 「ねえ、ねえ、うちの会社って結構クレームの多い会社だよね」
 
 毎日のビジネスシーンで「クレーム」という言葉は、ごく一般的に使用されています。ビジネス会話の中で、何気なく無意識のうちに使われる言葉といってもよいでしょう。したがって、本書の中にクレームという記述があったとしても、違和感を抱いた読者は少ないでしょう。
 
 だがその「常識」にこそ、落とし穴が潜んでいるのです。ここで質問です。
 
 クレームとコンプレインの違いは何でしょうか?
 
 お得意先から叱られたのはクレームだったのか、それともコンプレインだったのか。クレームとコンプレイン。ややこしい限りです。
 
 理解を混乱させる原因は、はっきりしています。日本語に訳せば、クレームもコンプレインも『苦情』という言葉になるからです。
 
 ところが、何かの原因で腹を立てている顧客は、「クレームとコンプレインのどちらかを訴える」というのです。ゆえに、クレームやコンプレインと真正面から向き合わなければならないお客さま相談室のスタッフは、いま電話で話している顧客がクレームを訴えているのか、それともコンプレインを訴えているのかを冷静に判断しながら、適切な対応を心掛ける必要があります。
 
 次回は、2.クレームとは非常に深刻な問題を意味する。です。
 
【出典】武田哲男 著 クレーム対応、ここがポイント  ダイヤモンド社発行
            筆者のご承諾により、抜粋を連載
 

この記事の著者

武田 哲男

常に顧客を中核とする課題取組みにより「業績=顧客の“継続”支持率達成!」 「顧客との良質で永いご縁の創造」に取組んできた。モノづくりとサービスの融合に注力。

常に顧客を中核とする課題取組みにより「業績=顧客の“継続”支持率達成!」 「顧客との良質で永いご縁の創造」に取組んできた。モノづくりとサービスの融合に注力。

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