物流BCPについて考える(その6) 使える文書と日頃の訓練

 
  
SCM
 

◆ BCP文書と訓練に求められること

 BCPの業務手順はしっかりと文書化しいつでも使える形にしておくことが望まれます。ここで重要なことは「使えるように」しておくことで、単に文書にして終わりということにはなりません。
 
 使える文書とはわかりやすくポイントがまとめられている文書のことを指します。BCPのすべての手順を詳細に盛り込みたくなることは理解できます。しかし緊急時に長い文章を読んで行動を起こすことは実際には現実的ではありません。
 
 膨大な工数をかけて立派な文書を作成したとしても、有事には誰も見ることが無かったとしたらそれは単なる紙くずにしかなりません。
 
 社員全員が行動を起こせる指針になっていることがBCP文書に求められることだと言えそうです。
 
 使える文書とするためには、併せて日頃の訓練が必要になります。むしろ訓練を繰り返し行うことで有事に取るべき行動を体にしみこませておくことの方が重要でしょう。
 
 皆さんもご記憶に新しいこととして、ディズニーリゾートが大震災時に7万人のゲストを1人もけがを負わせることなく帰したという事実があります。
 
 ディズニーリゾートでは年に160回もの訓練を行っているそうです。ほとんどがアルバイト社員にもかかわらず、的確な行動をとることができたのは、この日ごろ繰り返し、繰り返し行われてきた訓練の結果であることは間違いありません。
 
 皆さんの会社でも避難訓練を実施していると思いますが、これをいかに真剣に取り組んでおくかで有事の対応が変わってくるのです。
 
 避難訓練にとどまらず、事業継続を目的とした模擬訓練も考える必要があります。たとえば大地震が発生し、主要な倉庫が被災した場合を想定し、クライアントへのサービスを止めないために何をするべきかシミュレーション訓練を行うのです。
 
 このような訓練は会社のトップマネジメントが自ら指揮を取って行うことがポイントです。正しい判断を行えるように経営層も日頃から訓練しておかなければならないのです。
 
 次回に続きます。
 

この記事の著者

仙石 恵一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参きました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

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