マネジメントサイクルを回す 物流BCPについて考える(その9)

更新日

投稿日

 
  SCM
 
 

【物流BCPについて考える 連載目次】

1. 平時のマネジメントサイクル

 
 今まで解説してきた物流BCPの内容を実施しようとすると、何となく大変そうな感じがすることは否めません。たしかにBCPを確立する過程で工数を要することは間違いありません。ただしBCPの活動以外の業務をしっかりとやっておくことで結果的にBCP業務の負荷が軽くなることがあるのです。これには普段の会社におけるマネジメントサイクルを回すことで可能になることが多く含まれます。
 
 有事には特定の業務に特化して復旧することに迫られます。どうしてもサービス提供を止めることができない顧客に対する業務に集中的に資源を投入し、できればサービスを止めない、仮に止まってしまった場合でも目標時間内に復旧させることが求められます。この時に倉庫内でこの顧客向けのピッキング作業は作業者を投入してでもやり切らなければならないことを考えてみましょう。
 

2. BCPの負担軽減

 
 この顧客向けのピッキングができる人が限られていると、その作業者が出勤できない状況下ではサービスに支障が出ます。そこで常日頃から作業者の多能工化を図り、いつでも代替できるようにしておかなければなりません。さらに仕事を簡素化することも必要です。それは別作業者が代わりに入った時にミスを防止する目的もあるのです。
 
 慣れないオーダーシートや製品番号を見ながらピッキングを行うと間違いが起きる確率は高まります。そこでフールプルーフとしてデジタルピッキングを導入することで作業を容易化し、何かあった時に備えておくことは必要なことでしょう。
 
 過...
 
  SCM
 
 

【物流BCPについて考える 連載目次】

1. 平時のマネジメントサイクル

 
 今まで解説してきた物流BCPの内容を実施しようとすると、何となく大変そうな感じがすることは否めません。たしかにBCPを確立する過程で工数を要することは間違いありません。ただしBCPの活動以外の業務をしっかりとやっておくことで結果的にBCP業務の負荷が軽くなることがあるのです。これには普段の会社におけるマネジメントサイクルを回すことで可能になることが多く含まれます。
 
 有事には特定の業務に特化して復旧することに迫られます。どうしてもサービス提供を止めることができない顧客に対する業務に集中的に資源を投入し、できればサービスを止めない、仮に止まってしまった場合でも目標時間内に復旧させることが求められます。この時に倉庫内でこの顧客向けのピッキング作業は作業者を投入してでもやり切らなければならないことを考えてみましょう。
 

2. BCPの負担軽減

 
 この顧客向けのピッキングができる人が限られていると、その作業者が出勤できない状況下ではサービスに支障が出ます。そこで常日頃から作業者の多能工化を図り、いつでも代替できるようにしておかなければなりません。さらに仕事を簡素化することも必要です。それは別作業者が代わりに入った時にミスを防止する目的もあるのです。
 
 慣れないオーダーシートや製品番号を見ながらピッキングを行うと間違いが起きる確率は高まります。そこでフールプルーフとしてデジタルピッキングを導入することで作業を容易化し、何かあった時に備えておくことは必要なことでしょう。
 
 過去の大地震の時には機械設備が倒れたり壊れたりすることで業務が停止してしまうといったことが多発しました。機械設備が倒れたり壊れたりした時に最も必要とされる要員は保全要員となります。保全要員を会社の中で抱えておく、あるいは設備補修ができるように作業者の技能向上を図っておくこともBCPの負担を軽減する方策だと考えるべきでしょう。
 
 次回に続きます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCM効率を評価するKPIの新提案 SCM最前線 (その15)

 前回のその14に続いて解説します。   4. 面積原価を導入すると何が変わるか   (1) 資源効率視点での製品の正しい利益...

 前回のその14に続いて解説します。   4. 面積原価を導入すると何が変わるか   (1) 資源効率視点での製品の正しい利益...


物流品質について考えよう 物流品質の向上 (その1)

1.工場における物流品質とは  工場の生産運営を物流が支えていることを考えれば、物流品質は常に高いレベルにあることが求められるのは当然と言えるでしょ...

1.工場における物流品質とは  工場の生産運営を物流が支えていることを考えれば、物流品質は常に高いレベルにあることが求められるのは当然と言えるでしょ...


物流不良撲滅 物流品質の向上 (その4)

1.工場の評判を落とす出荷品質不良  前回の第3回に続いて解説します。工場におけるものづくり品質は不良が起こりにくい工法を生産技術部門で開発し、それ...

1.工場の評判を落とす出荷品質不良  前回の第3回に続いて解説します。工場におけるものづくり品質は不良が起こりにくい工法を生産技術部門で開発し、それ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
付加価値を生まない時間の管理 物流労務費改善への取り組み(その2)

  ◆ 稼働時間内ロスタイム  物流現場の労務費改善を進めるためには、物流作業者各人が稼働時間内でいかに「本業のみに時間を使っているか」...

  ◆ 稼働時間内ロスタイム  物流現場の労務費改善を進めるためには、物流作業者各人が稼働時間内でいかに「本業のみに時間を使っているか」...


運送ドライバーと労働時間 荷主とトラック運送サービス(その2)

        運送ドライバーの労働時間の内、休息期間というものが定められています。これは勤務と勤務の間の自由な時間を指しますが、継続して8時間以上...

        運送ドライバーの労働時間の内、休息期間というものが定められています。これは勤務と勤務の間の自由な時間を指しますが、継続して8時間以上...


物流のワンストップサービス サプライチェーンで効率化(その1)

◆ 一括物流とは  昔は魚を買いに魚屋さんへ、野菜が欲しければ八百屋さんへ、お酒は酒屋さんへと出掛けて行きました。商店街に行くとそういったいわゆる「...

◆ 一括物流とは  昔は魚を買いに魚屋さんへ、野菜が欲しければ八百屋さんへ、お酒は酒屋さんへと出掛けて行きました。商店街に行くとそういったいわゆる「...