MTシステム超入門(その5)

25.M距離の考え方が一目でわかる図

 前回使用した図に手を加えて、M距離の考え方を図にしました。右図の左の五角形の青い○印が3種類の濃さで示されています。これは、それぞれの項目が普段はその幅の範囲で変動することを意味します。橙色の線は項目間の相関を示します。  一様な集団は、この構造でバランスがとれています。M距離は、任意の対象がこの構造と同質なのか異質なのかの指標です。大まかに言うと、「バランスの崩れの程度」がM距離です。 

 5項目の関係は左側の図が正常なバランスにあります。中央の図では、項目1と2の値が正常よりかなり大きいことを示します。このような場合、M距離が大きくなることは理解しやすいと言えます。

 右側の図では項目1が多少大きく、2が多少小さな値であり、それぞれは青い丸印の範囲内です。ところが、もし項目1と2との相関が、1が大きくなるときは2もつられて大きくなるのが普通だとすると、M距離は大きくなります。なぜでしょうか?

 

 右側の図の項目1が、例えば水道の蛇口の「開度」で、項目2が水量だとします。すると、1が大きいと2も大きいはずです。1と2とは、そのような相関にあります。  右側の図は、開度が大きいのに水量は下がっているという状態で、相関から外れています。そのために線を赤で示しています。アクセルを離したのに車が加速したとか、ハンドルを右に切ったのに左に曲がり始めるのは、例え微小な現象でも異常です。 M距離は相関崩れに対する感度が高いのです。


この記事の著者

手島 昌一

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