MTシステム超入門(その25)

1.予測と賭けと予言

 予測はMTシステムとおおいに関係があります。少し広げて、予測と賭けと予言の違いについて考えてみます。

MTシステムで地震を予測
 地震や火山予知の議論が尽きません。2014年秋の御嶽噴火の際も、予知さえできていればもっと被害は少なかったでしょう。予知は、将来起こる(普通は)一つのことの発生有無と時期とを事前に推定することで、科学的な根拠や過去のデータを用います。
 コインの表裏どちらが出るかは将来起こることの推定ではありますが、科学的根拠はありません。賭けです。宝くじも確率でしかありません。
 一方の予言は予測に近いのですが、科学的ではありません。ただ、よく当たると霊能的な意味で尊敬を集めます。因みに預言は神様のことばを取り次ぐことです。
 MTシステムは科学的な予知技術です。そして、予知も文字認識もデータ処理過程は同じです。この点について、少し考えてみます。
 

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2.MTシステムのデータ処理過程

 文字認識や工場監視は、そこにすでに存在している状況が対象なので、予測とは異なります。しかし、データ処理過程は予測を含むことがあります。
 文字認識の場合は、そこにある文字の複数の特徴から「これは5であろう」と認識します。天気予報の場合は、現在得られている複数の特徴から「明日は雨だろう」と予測します。
 複数の特徴(情報)から、見えない答を推定する処理という意味で両者は同じです。見えない答はいずれも後で分かります。MTシステムでも他の処理でも、揃えるデータの形式は同じです。エクセルで言うなら、横方向に特徴量がズラッと並び、縦方向には基準となるサンプルが並びます。
 

3.予知と予測

 以前某テレビ番組で、新しい地震予測手法を開発した東大名誉教授の村井俊治博士が紹介されていました。予測の的中率がとても高いようです。その中で地震「予知」という言葉は使わず、地震「予測」を使っているとの説明がありました。
 予知も予測も前もって認識するという意味は重なりますが、「予知」の方が確定的な意味を持っているようです。確かに、天気予測という言い方に違和感はありませんが、天気予知とすると、断定的か予言めいた印象があります。
 私も今後は「MTシステムは予測の手法」という言い方にしたいと思います。


この記事の著者

手島 昌一

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画像検査、音響などの波形検査は、人間(検査員)への依存度が高く、コスト低減のボトルネックの一つです。MTシステムというパターン認識理論を使うと、処理できる場合がほとんどです。世界中の企業が注目しており、また「付加価値」の必要性を感じる国内…

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