サプライチェーン最適化検討 エンジニアリングとしての物流(その6)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

◆ 荷姿効率をKPIで評価する

 製品形状に対する改善要請は常日頃「製品荷姿」を目にしている出荷担当者、物流会社の担当者が発信すべきだと思います。いかにも物流コストがかかると思われる製品については「とりあえず固定観念を捨てて」情報発信すべきでしょう。そして製品設計の評価にも物流的な観点を入れていくべきです。荷姿効率のよい製品は「物流的視点」では高得点がつくようにするのです。

 こういったKPIを取ると面白いというものがあります。それはその製品一台当たりの荷姿容積です。その製品が一万点の部品を組み立ててつくられているのであれば、その一万点の一台分の荷姿容積を積算するのです。

 これを同業他社のデータと比較します。ある程度推測になる部分もあると思いますが、どちらが勝っているかについて見てみましょう。もちろん、その総容積が小さいほうが勝ちということになります。このKPIは設計担当者のKPIであると同時に物流担当者のKPIにもなります。そしてその製品の次期型については現行製品の10%減とするといった目標を持つようにするのです。

 さて最近はグローバルで部品を集めて組み立てるということが常識となりつつあります。この場合、グローバル物流コストをできるだけ小さくしたいと考えます。そのためには部分品をどこで生産し、完成品をどこで組み立てるかといった、生産拠点検討が物流上の大きな課題となります。場合によっては部分品も完成品も同じ場所でつくる、つまり2か所に投資を行った方が物流費を考慮すると有利だという検討結果が出ることもあるでしょう。

 このような検討も物流が担うべきエンジニアリングの一つであると考えられます。物流検討というより、サプライチェーン最適...

サプライチェーンマネジメント

◆ 荷姿効率をKPIで評価する

 製品形状に対する改善要請は常日頃「製品荷姿」を目にしている出荷担当者、物流会社の担当者が発信すべきだと思います。いかにも物流コストがかかると思われる製品については「とりあえず固定観念を捨てて」情報発信すべきでしょう。そして製品設計の評価にも物流的な観点を入れていくべきです。荷姿効率のよい製品は「物流的視点」では高得点がつくようにするのです。

 こういったKPIを取ると面白いというものがあります。それはその製品一台当たりの荷姿容積です。その製品が一万点の部品を組み立ててつくられているのであれば、その一万点の一台分の荷姿容積を積算するのです。

 これを同業他社のデータと比較します。ある程度推測になる部分もあると思いますが、どちらが勝っているかについて見てみましょう。もちろん、その総容積が小さいほうが勝ちということになります。このKPIは設計担当者のKPIであると同時に物流担当者のKPIにもなります。そしてその製品の次期型については現行製品の10%減とするといった目標を持つようにするのです。

 さて最近はグローバルで部品を集めて組み立てるということが常識となりつつあります。この場合、グローバル物流コストをできるだけ小さくしたいと考えます。そのためには部分品をどこで生産し、完成品をどこで組み立てるかといった、生産拠点検討が物流上の大きな課題となります。場合によっては部分品も完成品も同じ場所でつくる、つまり2か所に投資を行った方が物流費を考慮すると有利だという検討結果が出ることもあるでしょう。

 このような検討も物流が担うべきエンジニアリングの一つであると考えられます。物流検討というより、サプライチェーン最適化の検討といった方がふさわしいかもしれません。

 いかがでしょうか。物流はエンジニアリングの観点でいろいろなタスクを負っているのです。これに気づいている会社は既に取り組み始め、大きな物流コストダウンに成功しています。またこのような仕事の仕方をしていくことで物流の地位が向上していくことでしょう。ぜひ守りの物流だけではなく、攻めの物流に取り組んでいっていただきたいと思います。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
部品メーカーのサプライチェーン戦略

 どんな業界においても、マイクロソフトやインテルのようになる経営体は数社に限られるでしょう。  米国では完成品メーカーで直接サプライするモジュールメーカ...

 どんな業界においても、マイクロソフトやインテルのようになる経営体は数社に限られるでしょう。  米国では完成品メーカーで直接サプライするモジュールメーカ...


宝の山の見つけ方 物流改善ネタ出し講座 (その2)

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...


化学装置のサプライチェーンとキャッシュフロー

 ビジネスは企業間もしくは企業内の金の流れと、その反対方向のモノの流れと、それらの流れを制御するデマンドとサプライを駆動させる情報系でモデル化でき、供給オ...

 ビジネスは企業間もしくは企業内の金の流れと、その反対方向のモノの流れと、それらの流れを制御するデマンドとサプライを駆動させる情報系でモデル化でき、供給オ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流アウトソースにあたっての留意点 (その1)

1. 物流アウトソースのメリットとデメリット  皆さんの会社では何かしらの物流業務のアウトソース(外注化)を行っているのではないでしょうか。この物流...

1. 物流アウトソースのメリットとデメリット  皆さんの会社では何かしらの物流業務のアウトソース(外注化)を行っているのではないでしょうか。この物流...


物流とその他のニーズ:物流顧客のニーズを知る(その3)

  ◆ 物流ニーズとその他のニーズ  物流事業者の担当者は、まめに顧客の元を訪れいろいろと話をすることで着実に必要な情報を得ることが重要...

  ◆ 物流ニーズとその他のニーズ  物流事業者の担当者は、まめに顧客の元を訪れいろいろと話をすることで着実に必要な情報を得ることが重要...


出荷工程の前工程とは:後工程合わせの仕事で効率化(その2)

  ◆ 出荷工程の前工程とは  エンドユーザーに対して納入遅れを発生させることは絶対に避けなければなりませんが、そのためには出荷トラック...

  ◆ 出荷工程の前工程とは  エンドユーザーに対して納入遅れを発生させることは絶対に避けなければなりませんが、そのためには出荷トラック...