やろうと思っているけどできないことばかり、の克服(その4)

 前回は絞り込んでもなお、やりたいけどできないことに対して心理的抵抗を整理しました。ちょっと面倒だったと思いますけど、やりましたか?
 
やりたいけど今できない理由(今の苦)
やりたいけど今やらない理由(今の快)
やりたいことをやらないままの結果(未来の苦)
やりたいことをやったときの結果(未来の快)
 
 これら4つの状態を書き出しました。とくに、未来の苦と未来の快については、具体的にありありと想像することが効果的だということをお伝えしました。これでやることが決まって、やる気持ちも整ったと思います。そこで、今回は実行するための工夫がテーマです。脳科学者の池谷裕二氏が次のように言っています。
 
◆ やりはじめないと、やる気は出ません。
 
◆ 脳の側坐核が活動するとやる気が出るのですが、側坐核は、何かをやりはじめないと活動しないので。
 
 行動すれば側坐核というところが活動し、やる気のもととなる脳内物質を出すのです。つまり、やる気を出すには、やらなくちゃと考えているだけではダメで、とにかく行動を起こすしかないということです。
 
 考えてみると誰もが経験あるはずのではないでしょうか。全然乗る気じゃなかったのに、やってみたらその気になってやめられなくなった。原稿を書くのが嫌で後回しにしていたけど、やり始めるとどんどん進んだ。運動するのが億劫だったけど、やり始めると気持ちよくなった。行くのが嫌だなとと思っていたけど、行ってみたら楽しかった。などなど、いろいろあると思います。
 
 
人的資源マネジメント
 
 そうすると、やることが決まったらとにかくやること、Just do it. です。では、そのための方法をいくつか紹介しましょう。
 

【やることを具体的にする】

 単に行動だけとしないで、場所や順番や方法などを具体的にしておきます。たとえば、「掃除する」ではなくて「リビングの半分を掃除機で掃除する」、「勉強する」ではなくて「○○の第1章を読みポイントをノートに書き出す」という感じです。
 

【やることをスケジュールに入れる】

 時間ができたらやろうとか、明日中にやろうというのはダメです。空いた時間を待ってても一生できないでしょう。現代人はとにかく忙しいのです。だから空いた時間はできないし、空いた時間ができたとしても反対に気が抜けてしまってダラダラしてしまいます。
 
 だから、自分の用事もスケジュールに入れることが大切です。スケジュールした他人との約束は破ることはできないですよね。自分のスケジュールは自分との約束です。自分との約束を守ることは自分を大切にすることにもなります。
 

【やる時間を決める】

 スケジュールするときには明確に開始時刻と終了時刻を決めます。そして、その時間が来たら必ずそれをやる。このルールを徹底することが大切です。他人との約束の時間は絶対ですよね。自分との約束の時間も同じです。
 
 何か他のことをやっていたとしても、無条件に決めたことをやります。時間が決めたら何をやっていても取りかかり、時間が来たらどんなに続けたくてもやめる。これが大切です。
 

【その場でリスケジュールする】

 もし、どうしてもスケジュール通りにできない場合は、できないとわかった時点ですぐにスケジュールを見直します。後で考えようというのはダメです。すぐにその場でスケジュールを決めることが大切です。
 

【やる時間を短く設定する】

 やる時間は15分とか短い時間にします。長い時間だと着手するのが億劫になりますし、もっとやりたいのにと思うくらいにしておくと、実は、なかなかやろうと思わなかったそのことが好きになります。試してみてください。
 

【ちゃんとやろうとしない】

 やるからにはきちんとやりたいと思ってしまいます。でも、この気持ちがやる気を削ぐことにもなっているんですね。ちゃんとやろうと思うから気が重くなる。最初に言ったように大切なのはとにかく行動することですから、ちゃんとやろうと思わないこと。これが大切です。

【最後までやろうとしない】

 同じようなことに、やるからには最後までやりたり、仕上げたいと思ってしまうことがあります。これも取りかかるときには気が重くなる原因になります。中途半端でもいいんです。最後までやろうと思わないようにしましょう。
 

【効果が出るまでやろうとしない】

 やるからには何かしら効果が出ることを期待します。でも、これも取りかかるときには逆効果。効果が出ることは考えずに、やると決めたからやると割り切りましょう。心配しなくても、そのうちに必ず効果は出るのですから。
 

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【「ながら」で良しとする】

 これは、これまで言ってきたことと違いますが、どうしても取りかかれないような場合は、「ながら」でも良しとします。特別に聞くわけじゃないけど英会話の教材を流しておくとか、健康器具をテレビを見ながらちょっとやってみるとか、あるいは、教材をただ近くに置いて気が向いたら手に取るとか、そんな適当なことでも良しとします。やり始めるときの気が重くなるのを避けることが大切なのです。
 
 どうですか? 何だか取りかかれそうな気がしてきましたか?明日からやろうではダメですよ。今からはじめましょう。次回に続きます。
 

この記事の著者

石橋 良造

組織のしくみと個人の意識を同時に改革・改善することで、パフォーマンス・エクセレンスを追求し、実現する開発組織に変えます!

社会や生活を変える「ものづくり」と、そんな製品やサービスを開発する「ひとづくり」を行う組織づくりのために、日科技連石川賞を受賞した仕組み改革の実績や、オリンピック金メダルを生んだコーチング技術を活用した意識改革の実績など、持っているリソー…

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