目標管理と能力開発の問題 中小メーカ向け経営改革の考察(その24)

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事業計画事業計画と目標管理に関する問題と対策

 前回のその23に続いて解説します。

1.活動計画を詳細に決める効用

 a.役割分担を決める事が可能になり、特定の担当者に負担が偏る事が軽減
   される。
 b.現在取り組まなければならない問題点と次に取り組む課題が明らかにな
   り、集中力が発揮でき、あれこれと考えが広がって集中力が弱まること
   はない。
 c.目標値と期限を明らかにすることで、結果に対する評価がしやすくなる。
 d.活動経過の反省に際しては有用な教訓を導き出す事ができる。計画が杜撰であると
   「今後注意しよう」という程度の抽象的な反省の言葉しか出てこない。 
 e.計画の遂行度が高くなる。また、問題が発生した場合の修正が早くできる。
 f.課題に対する活動計画を立案する事が能力開発そのものであり、計画を練り上げることに
   力を入れない場合は、能力向上は抽象論になる。
 g.計画の立案に際して関連する事項の調査が必要になる。課題に関する調査を通じて問題点の
   広がりの程度や、他に及ぼす影響度が理解できるようになり、見識が広くなる。
 h.活動の成果を性急に求めると、計画の立案作業に費やされる時間は惜しいという考えに陥る。
   しかし、計画立案を軽く見ると活動に入ってからの混乱が大きくなり、最終的には問題処理に
   長い時間がかかる。
 
 以上のように計画立案の作業は非常に重要である。仕事を早く確実に処理できる能力のある人は、計画立案の能力が備わっている。
 

2.事例 計画遂行に必要な手順

 本田技研でF1レ-シングカ-に搭載する世界一出力のあるタ-ボエンジンを開発した桜井淑敏氏の講演から、その時に聴講したメモから開発に当たっての活動計画立案に関する部分を紹介します。
 
「プロジェクトチ-ムのリーダーとしてマネジメントの方法を研究した。何よりも情報の共有化を図る事が大切と認識して、開発のターゲットイメージを共有するために、そのイメージに近い車にチーム全員が乗って体感しました。それに続いて開発に必要な要素技術を3日間かけて500項目挙げました。それを一つずつ検討していくと、どのアイデアも努力すれば何とかなるが、2~3の要素技術が大切で、難しいと認識したのでこれに集中して開発することにしました。経験から言える事は、2~3%の要素技術の開発が成否を決める重要なものだということでした。これに基づいて開発計画を立て、年間予算を組み予算管理を行いました。開発過程で困難に出会う事は少なくなありませんでしが、...

事業計画事業計画と目標管理に関する問題と対策

 前回のその23に続いて解説します。

1.活動計画を詳細に決める効用

 a.役割分担を決める事が可能になり、特定の担当者に負担が偏る事が軽減
   される。
 b.現在取り組まなければならない問題点と次に取り組む課題が明らかにな
   り、集中力が発揮でき、あれこれと考えが広がって集中力が弱まること
   はない。
 c.目標値と期限を明らかにすることで、結果に対する評価がしやすくなる。
 d.活動経過の反省に際しては有用な教訓を導き出す事ができる。計画が杜撰であると
   「今後注意しよう」という程度の抽象的な反省の言葉しか出てこない。 
 e.計画の遂行度が高くなる。また、問題が発生した場合の修正が早くできる。
 f.課題に対する活動計画を立案する事が能力開発そのものであり、計画を練り上げることに
   力を入れない場合は、能力向上は抽象論になる。
 g.計画の立案に際して関連する事項の調査が必要になる。課題に関する調査を通じて問題点の
   広がりの程度や、他に及ぼす影響度が理解できるようになり、見識が広くなる。
 h.活動の成果を性急に求めると、計画の立案作業に費やされる時間は惜しいという考えに陥る。
   しかし、計画立案を軽く見ると活動に入ってからの混乱が大きくなり、最終的には問題処理に
   長い時間がかかる。
 
 以上のように計画立案の作業は非常に重要である。仕事を早く確実に処理できる能力のある人は、計画立案の能力が備わっている。
 

2.事例 計画遂行に必要な手順

 本田技研でF1レ-シングカ-に搭載する世界一出力のあるタ-ボエンジンを開発した桜井淑敏氏の講演から、その時に聴講したメモから開発に当たっての活動計画立案に関する部分を紹介します。
 
「プロジェクトチ-ムのリーダーとしてマネジメントの方法を研究した。何よりも情報の共有化を図る事が大切と認識して、開発のターゲットイメージを共有するために、そのイメージに近い車にチーム全員が乗って体感しました。それに続いて開発に必要な要素技術を3日間かけて500項目挙げました。それを一つずつ検討していくと、どのアイデアも努力すれば何とかなるが、2~3の要素技術が大切で、難しいと認識したのでこれに集中して開発することにしました。経験から言える事は、2~3%の要素技術の開発が成否を決める重要なものだということでした。これに基づいて開発計画を立て、年間予算を組み予算管理を行いました。開発過程で困難に出会う事は少なくなありませんでしが、計画を緻密に立てることで、ほぼ計画通りに進捗管理を行う事が可能と考えていました。」
 
 この体験に基づく講演から学ぶ必要のある事は、開発目標とそのイメ-ジを共有することと、要素技術を細かく挙げて難易度で区分し、重点的に取り組む要素技術を明確にすることです。更に重要なことは、細分化された活動計画が立てられていると、部下に対しての役割分担を決めて任せることが可能になるということです。計画の内容が粗いと役割分担ができず、課題を担当している管理者が単独で計画を推進しなければならなくなります。このようなことでは、能力開発を図る事は難しいでしょう。
 

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この記事の著者

新庄 秀光

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