PDM/PLM導入による開発の全体最適を目指す本連載。第3回となる今回は、「設計・製造リンク」が設計業務にどのような変革をもたらすのかを解説します。全体最適を実現するカギは、設計者に単なるデータを提示するだけでなく、適切な「判断基準」を提供することにあります。購買部門が責任を持つ「標準材料費」や製造部門の「標準労務費」を例に、各部門の役割に基づいたデータ連携の重要性を紐解きます。単にシステムを導入するにとどまらず、品質・コスト・納期を総合的に考慮した部品選択を組織全体で定常化させるための、より一歩進んだPDM/PLMの具体的な活用アプローチをご紹介します。
PDM (製品データ管理)導入を成功させるカギ 第2回では、開発・生産に関係するモノや活動をデータ化し、相互にネットワークでつなぐことで、設計、製造、保守といった開発の全体最適を目指すのが、PDM/PLM(以下、PDM)導入の狙いだということを、「リンク」というキーワードを使って解説しました。
第3回その2では
その1に続いて解説します。PDM による「リンク」の例として挙げた「設計・製造リンク」によって設計がどのような作業になるのかを、全体最適となる判断基準の提供から解説したいと思います。
1.全体最適となる判断基準の提供
PDM によって、現場に局在している部品に関するデータを設計段階で一括して参照できるようになることで品質、コスト、納期を総合的に考慮した部品を使った設計が可能になるわけですが、様々なデータを単純に提供するのではなく、適切な判断基準を提供することが重...