ルールの周知徹底ができないのはなぜか、周知徹底に必要なこと

投稿日

人的資源マネジメント

 

「安全衛生や品質保全などのルールを制定したが、なかなか全員がそれを守ってくれない。」ルールの周知徹底 ができない・・・・。そのほとんどは「ルールを制定し、教育訓練を展開しながらルールを周知している。教育訓練記録まで書いてもらい、自覚を促しているのにルールが守られない」といったケースです。やることはやっているのに、 ルールの周知徹底ができないのはなぜか?今回は、ルールの周知徹底についてのおはなしです。

 

1. ルールの周知徹底に対する4つの認知パターンとは

例えば、目の前に問題や課題が立ちはだかったとしましょう。あなたは、その問題解決に向けて考え、行動を起こすでしょう。しかし、こんな経験はありませんか?

 

「以前発生した問題なのに、また同じことが起きてしまった。ルールも変更して、その問題が再発しないよう改善をしたはずなのに・・・。」

 

問題の再発は、タイムロスを生み業務効率の低下を招きます。また、ワークモチベーションにも悪影響を及ぼします。そして、この悪循環が起きてしまうと、さらなる効率低下を招いてしまいます。

 

例えば「ルールを守らない」といった問題が、あなたの職場で起きたとします。

 

そして、その ルールの周知徹底 と励行を部下や後輩に指示したとしましょう。ところが、なかなかルールの徹底が浸透しないことってありませんか?この原因として、人にはルールに対する価値観があり、この価値観の違いがルールの浸透を阻害し、浸透していかないことが考えられます。

 

◆関連解説記事:中小製造業の課題と解決への道筋 【連載記事紹介】

◆関連解説記事:ルールのピラミッドの解説

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

2. ルールに対する価値観(捉え方)のパターンとは

人のルールに対する価値観(捉え方)には、いくつかのパターンがあることが、言語心理や認知心理から解っています。そのパターンとは

  1. 私が守るべきルールは、あなたも守るべきである(個人型)
  2. 私が守るべきルールは、守るが、あなたが決めたルールは、私には関係ない(無関心型)
  3. 私が守るべきルールは、あなたが決めたルールだ(迎合型)
  4. 私が守るべきルールは、守るが、あなたにはあなたのルールがある(寛容型)

 

一般的に組織内では、個人型と迎合型が多く存在し、ルールによる業務統制が展開されます。これは、ルールを決める人と、決められたルールを守る人から構成されているコトが前提です。

 

ところが、ルールに関する人の認知パターンには無関心型と寛容型も存在しています。この2つのパターンでは、決められたルールを守るというより、自分で決めたルール以外は守る気が無いというパターンです。すると、先ほどの前提条件が崩れてしまい、ルールの周知徹底はできなくなるのです。

 

無関心型と寛容型は、自分で決めたルールは守るという特長があるため、ル...

人的資源マネジメント

 

「安全衛生や品質保全などのルールを制定したが、なかなか全員がそれを守ってくれない。」ルールの周知徹底 ができない・・・・。そのほとんどは「ルールを制定し、教育訓練を展開しながらルールを周知している。教育訓練記録まで書いてもらい、自覚を促しているのにルールが守られない」といったケースです。やることはやっているのに、 ルールの周知徹底ができないのはなぜか?今回は、ルールの周知徹底についてのおはなしです。

 

1. ルールの周知徹底に対する4つの認知パターンとは

例えば、目の前に問題や課題が立ちはだかったとしましょう。あなたは、その問題解決に向けて考え、行動を起こすでしょう。しかし、こんな経験はありませんか?

 

「以前発生した問題なのに、また同じことが起きてしまった。ルールも変更して、その問題が再発しないよう改善をしたはずなのに・・・。」

 

問題の再発は、タイムロスを生み業務効率の低下を招きます。また、ワークモチベーションにも悪影響を及ぼします。そして、この悪循環が起きてしまうと、さらなる効率低下を招いてしまいます。

 

例えば「ルールを守らない」といった問題が、あなたの職場で起きたとします。

 

そして、その ルールの周知徹底 と励行を部下や後輩に指示したとしましょう。ところが、なかなかルールの徹底が浸透しないことってありませんか?この原因として、人にはルールに対する価値観があり、この価値観の違いがルールの浸透を阻害し、浸透していかないことが考えられます。

 

◆関連解説記事:中小製造業の課題と解決への道筋 【連載記事紹介】

◆関連解説記事:ルールのピラミッドの解説

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

2. ルールに対する価値観(捉え方)のパターンとは

人のルールに対する価値観(捉え方)には、いくつかのパターンがあることが、言語心理や認知心理から解っています。そのパターンとは

  1. 私が守るべきルールは、あなたも守るべきである(個人型)
  2. 私が守るべきルールは、守るが、あなたが決めたルールは、私には関係ない(無関心型)
  3. 私が守るべきルールは、あなたが決めたルールだ(迎合型)
  4. 私が守るべきルールは、守るが、あなたにはあなたのルールがある(寛容型)

 

一般的に組織内では、個人型と迎合型が多く存在し、ルールによる業務統制が展開されます。これは、ルールを決める人と、決められたルールを守る人から構成されているコトが前提です。

 

ところが、ルールに関する人の認知パターンには無関心型と寛容型も存在しています。この2つのパターンでは、決められたルールを守るというより、自分で決めたルール以外は守る気が無いというパターンです。すると、先ほどの前提条件が崩れてしまい、ルールの周知徹底はできなくなるのです。

 

無関心型と寛容型は、自分で決めたルールは守るという特長があるため、ルール作りに少しでも参加させることでルールを守るようになります。

 

3.人は自分の価値観でルールの受け入れを決めている

人には、ルールに対する価値観(認知パターン)があり、その価値観でルールを受け入れるか受け入れないかを決めています。ルール遵守の指示をしても、人によって理解が違ってしまう。人にはルールの理解パターンがある。ルールの理解パターンは、前述の4種類です。

 

ルールの周知徹底の前に、人のルールに対する認知パターンを学び、マネジメントに取り入れてみませんか?

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

坂田 和則

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!


「人財教育・育成」の他のキーワード解説記事

もっと見る
動機付けでチームの安全意識を高めるには

  私たちの行動は、モチベーションの高さで決まります。モチベーションが高ければ、意識も高まり、その行動の『質』が高まると同時にパフォーマン...

  私たちの行動は、モチベーションの高さで決まります。モチベーションが高ければ、意識も高まり、その行動の『質』が高まると同時にパフォーマン...


技術文書を書く面白さを知る(技術文書を工夫して書く)(その1)

【目次】 1. 好きこそものの上手なれ 「好きこそものの上手なれ」ということわざがあります。「人は自分が好きなことなら進んで工夫し...

【目次】 1. 好きこそものの上手なれ 「好きこそものの上手なれ」ということわざがあります。「人は自分が好きなことなら進んで工夫し...


情報の関係性を意識した話し方とは、学習効果を最大化する伝え方 

【目次】 1. 学習効果を最大化する伝え方 とにかくつまらない。 話がダラダラ続く。 テキストに書いてあることを読み続ける...

【目次】 1. 学習効果を最大化する伝え方 とにかくつまらない。 話がダラダラ続く。 テキストに書いてあることを読み続ける...


「人財教育・育成」の活用事例

もっと見る
【SDGs取組み事例】知識ゼロから出発。計400トンのCO<sub>2</sub>削減に成功 来ハトメ工業株式会社

2010(平成22)年にエコアクション21認証を取得し、ゼロの状態から脱炭素化に向けた取り組みを始めた来ハトメ工業株式会社(埼玉県八潮市)。電力使用量...

2010(平成22)年にエコアクション21認証を取得し、ゼロの状態から脱炭素化に向けた取り組みを始めた来ハトメ工業株式会社(埼玉県八潮市)。電力使用量...


自部門の数値把握:物流管理者の育て方(その2)

  ◆ 自部門の数値把握 現場に入りがちな管理者はそれが管理者として当たり前の仕事、かつ褒められてしかるべき行為だと考えている節があります。もし管...

  ◆ 自部門の数値把握 現場に入りがちな管理者はそれが管理者として当たり前の仕事、かつ褒められてしかるべき行為だと考えている節があります。もし管...


人財教育・人材育成、小さな成果と人の頑張り

【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別のカリキュラム」に関するオ...

【目次】 ▼さらに深く学ぶなら!「行動科学」に関するセミナーはこちら! ▼さらに幅広く学ぶなら!「分野別のカリキュラム」に関するオ...