工場の経営者から現場の従業員の方を対象として「作業環境:5S、ムダ」をテーマに連載で解説します。固定観念を打ち崩しながら現場改善に留(とど)まらず、経営革新まで範囲を広げて、改善とは何か、革新とは何かを、目からウロコ的に連載しておりますが、今回はその第8回目となります。
◆ 表示標識にひと工夫するだけで大きな効果が
1. 表示標識は管理監督者や管理者の代弁者
5S活動をしている工場は非常に多くあります。しかし床面も綺麗(きれい)にして設備や機械、作業台、台車、棚などを整備されていても、なんとなく雰囲気が良くないことを感じる時があります。それは作業や作業準備などをしているオペレーターの様子から伺(うかが)えると共に、その雰囲気とほぼ正比例しているかのように、表示標識の良し悪しに関係しているようです。床は綺麗であっても、ラインテープが汚れていたり、はがれていたり、場所の表示がなかったりしていることなどが見受けられるのです。一見完璧のように見えても、少し立ち止まって見渡すとすぐに感じ取ることができます。