現場収益の向上、人財育成 物流業センター長の役割(その1)

更新日

投稿日

SCM

 

◆ 会社収支の認識と人財育成

 現場の管理職、その長のマネジメント次第で現場のパフォーマンス、そして会社の収益が全く違ったものになります。物流業もセンター長の役割は非常に重要です。ただし残念ながら物流業界では満足に育っていないケースがままあります。

 今回は「物流センター長の役割」について再認識するとともに、現場をマネジメントできる人財をどのように育てていかなければならないかについて考えてみたいと思います。

 

1、現場収益の向上

 第一に挙げられることは、その現場の収益を向上させることではないでしょうか。各現場の集合体が会社になりますので、それぞれの現場がきちんと営業利益を確保しないと、会社が儲(もう)かることはありません。

 そこでセンター長は、自らの現場がどれくらいの売り上げを確保でき、その売り上げのためにいくら経費をかけたのかが分かっていなければなりません。当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、意外とこれができていない現場が沢山あるのです。

 何となく仕事をしたら、結果としてこれだけの利益が出た、というような場当たり的な現場があることは見過ごせません。

 まさにサラリーマン的な発想のセンター長が、自分の配下の現場の収益を気にしない典型例です。本来であれば日々の収益がどれくらいなのかを把握したいところですが、月次でも場当たり的、成行きでの結果が出ている状態は望ましくありません。

 もしこのようなセンター長がいるのであれば、改めて教育をし直さなければならないでしょう。これは会社の責任です。

 

2、人財育成

 第二の役割は人財育成でしょう。センター長に限らず管理者であれば、誰しもやらなければならないのが部下の育成です。現場のパフォーマンスを最大限に発揮するためには、良い人財を揃(そろ)える必要がありま...

SCM

 

◆ 会社収支の認識と人財育成

 現場の管理職、その長のマネジメント次第で現場のパフォーマンス、そして会社の収益が全く違ったものになります。物流業もセンター長の役割は非常に重要です。ただし残念ながら物流業界では満足に育っていないケースがままあります。

 今回は「物流センター長の役割」について再認識するとともに、現場をマネジメントできる人財をどのように育てていかなければならないかについて考えてみたいと思います。

 

1、現場収益の向上

 第一に挙げられることは、その現場の収益を向上させることではないでしょうか。各現場の集合体が会社になりますので、それぞれの現場がきちんと営業利益を確保しないと、会社が儲(もう)かることはありません。

 そこでセンター長は、自らの現場がどれくらいの売り上げを確保でき、その売り上げのためにいくら経費をかけたのかが分かっていなければなりません。当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、意外とこれができていない現場が沢山あるのです。

 何となく仕事をしたら、結果としてこれだけの利益が出た、というような場当たり的な現場があることは見過ごせません。

 まさにサラリーマン的な発想のセンター長が、自分の配下の現場の収益を気にしない典型例です。本来であれば日々の収益がどれくらいなのかを把握したいところですが、月次でも場当たり的、成行きでの結果が出ている状態は望ましくありません。

 もしこのようなセンター長がいるのであれば、改めて教育をし直さなければならないでしょう。これは会社の責任です。

 

2、人財育成

 第二の役割は人財育成でしょう。センター長に限らず管理者であれば、誰しもやらなければならないのが部下の育成です。現場のパフォーマンスを最大限に発揮するためには、良い人財を揃(そろ)える必要がありますが、それは人財育成のプロセスを通して実施しなければなりません。

 物流センター長は自職場でどのようなスキルが必要かを整理し、今の部下の実力を把握します。そしてその部下への要求水準と比較し、不足している部分を明確化する必要があるのです。

 この要求水準とのギャップについてどのように埋めていくのかが「教育・トレーニング計画」になるということです。

 次回に続きます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCMで優位に立つ

1.「つなぎ」としてのSCMが必要とされる理由   時間の進みが早くなるとどのようなことが起きるでしょうか? ゆっくり役割分担を決めて回すよう...

1.「つなぎ」としてのSCMが必要とされる理由   時間の進みが早くなるとどのようなことが起きるでしょうか? ゆっくり役割分担を決めて回すよう...


サプライチェーンの戦略的経営モデル -人間系と情報技術(ICT)の融合-

 生産財メーカーの今後の経営モデルをサプライチェーンの原理原則からみると、熟練をベースとした人間系と情報技術(ICT)の融合といえます。「BTB(ビジネス...

 生産財メーカーの今後の経営モデルをサプライチェーンの原理原則からみると、熟練をベースとした人間系と情報技術(ICT)の融合といえます。「BTB(ビジネス...


サプライチェーン視点による産業構造の変革

 インターネットなどの情報技術の普及により、具体的な産業構造の変革として、脱工業化社会や情報化社会などの言い古された言葉が頻出するようになってき...

 インターネットなどの情報技術の普及により、具体的な産業構造の変革として、脱工業化社会や情報化社会などの言い古された言葉が頻出するようになってき...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
自社物流の出来栄えとは:物流パフォーマンス評価(その2)

  ◆社内の物流KPI管理 お客様が、私たちの出来栄えを評価しているかもしれません。評価されて初めて気づくということでは格好がつきません。そこで自...

  ◆社内の物流KPI管理 お客様が、私たちの出来栄えを評価しているかもしれません。評価されて初めて気づくということでは格好がつきません。そこで自...


教育の必要性 実践型の物流勉強方法とは(その1)

       1. サプライチェーンの視点  物流の勉強範囲は拡大傾向にあり、今や物流と言う「点」の発想ではだめで、サプライチェーンという「面...

       1. サプライチェーンの視点  物流の勉強範囲は拡大傾向にあり、今や物流と言う「点」の発想ではだめで、サプライチェーンという「面...


事業継続を脅かすリスク 物流BCPについて考える(その1)

       【物流BCPについて考える 連載目次】 1. 事業継続を脅かすリスク 2. 事業中断時...

       【物流BCPについて考える 連載目次】 1. 事業継続を脅かすリスク 2. 事業中断時...