生産性を高めるための暗黙のルールとは

 
  
生産マネジメント
 
 日本の企業は、悪しき「暗黙のルール」をなくし、生産性を向上させる良き「暗黙のルール」を社内に根付かせていくことが求められているのではないでしょうか。
 
 会社の組織のルールは次のように3つに分かれます。
 
 ◆ 組織のルール = 工場の規定 + 作業の標準 + 暗黙のルール
 
 工場のしくみは、工場のモノの流れや、情報の流れ、各部門の役割と責任、問題が生じた時の処理方法など、工場全体または、部署間の共通の決め事が規定化されています。
 
 作業の標準は、文字通り作業手順書、作業フロー、チェックシート、帳票などが該当し直接製品の品質を作り込むための標準書を指します。
 
 しかし、上記の明文化されたルールのほかに次のような、実はもっと強制力を持ったルールがあるのも事実です。
 
 ・上司より早く出社すべきだ
 ・上司より先に退社すべきではない
 ・これくらいなら上司も目をつぶってハンコを押してくれる
 ・この程度は社長には内緒にしておいてもかまわない
 
 「社内の常識は社会の非常識」という言葉もあるくらい、とんでもない不祥事が発覚し、問題になることがあります。また、一見ムダとも思えるルールがまかり通ったりもします。このように閉鎖された組織内に、何かしらの“見えない決まり”があるのは、どの会社でも同じではないかと思います。
 
 しかし「暗黙のルール」が一概に悪いとも言えないと思います。すべてのルールを明文化してしまうと複雑になり、かえって守れなくなったりそれを、周知させるのも一苦労です。そこで「暗黙のルール」をうまく使って、仕事に生かしていくことを考えて見ます。
 
例えば
・上司から指示されたことは、結果あるいは経過をその日のうちに報告する
・会議やミーティングの議事録を必ず残し出席者に配布する
・朝礼を毎日作業開始前に実施し、昨日の結果、問題点、今日の予定などを話し合う
・隣の職場が忙しいと助けを求められたときは自職場から応援者を派遣する
・異常やトラブルが発生したら、関連部門のスタッフがすぐに現場に集まり原因特定
 と対策を行う
 など、コミュニケーションのルールを作り、これを「暗黙のルール」として社内に根付かせます。しかし、何かを変えようとするとき、悪しき「暗黙のルール」は急に壁となって立ちはだかってきます。根付かせるためには、管理層が自ら行動で示し、また事あるごとに部下に徹底させる努力も必要になってきます。
 
 コミュニケーションを密にして仕事を行うことが、職場内を活性化させ、ものごとの処理がスピーディーに進み、問題解決のためのPDCAサイクルが回り、結果として生産性が向上していくのではないでしょうか。
 
 何も、すべてのルールを明文化する必要は無く、良い暗黙のルールを作ってそれを育てていくこと、これは外国と違って日本の企業だけが可能なことなのではないでしょうか。
 

この記事の著者

濱田 金男

製造業の現場ですぐ使える独自の品質改善技法の開発と普及活動を行っています。 「ヒューマンエラー防止対策」「簡易FMEA/FTA」「しくみを対策するなぜなぜ2段階法」

1972年OKI高崎事業所入社、設計、製造、品質部門を経験、多くの品質問題に かかわり、失敗経験も豊富、 2014年独立「中小企業」で実務ですぐ使える技法とツール開に取り組む! ●事後対策主体の品質管理から脱却 発生した問題の原因解析…

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