小集団活動での課題解決とは

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  生産マネジメント
 
 今回は、現場の小集団活動でメンバーの改善への参加度に積極性を感じない、また、解決のアイデアが出ない、このような課題を想定して、課題解決について、解説します。
 
 多面的にものを見たり考えたりしながら、沢山のアイデアを拾い上げ、その中でできるだけお金をかけないでできる方法を考えましょう。
 
 問題解決とは、例えば現場での新製品開発や作業効率、短納期化、品質向上、安全の確保などQCDSなどの改善でしょう。テーマによって少しずつ攻め方は変化します。
 
 問題点、改善点として考えられることは、まず、同じ方が長年リーダーを務めると、それ自体一つのカラーに染まりがちです。改善は無限ですが、固定概念に縛られたり、物の見方、考え方に偏りがある気もします。進め方やそこから出るアイデアも重複したりとなかなか斬新なものは出ない気がします。
 

 ◆ 着眼点の整理

  • リーダーを交代してみる。
  • ブレーンストーミングでのアイデア拾い出し。
  • 特性要因図を作成する時、特に小骨のところは現場で対象となるものを良く観察し作り上げる。(事務机では、頭の中にあることを拾うので落としていることがあったり、不確かなことや抽象的な部分が出て来ます。すると詳細部分ではさらにずれが出て来ます。)
  • オズボーンのチェックリストなどを活用し多面的に見る。
  • 無駄の排除であれば、作業分解してそこから無駄を見つける。
  • 動作の無駄であれば、動作経済の原則から考える。
  • 製品、部品等の運搬のロス改善では、活性分析、物の流れは、流れ矢線的な見方からレイアウトを検討する。
 
 ある事務機器製造会社では、どうしてもヒット商品が出ない。マンネリ化を排除したいとして、学生(特に女子大生、女子高校生)から製品開発のアイデアを貰い製品化した例があります。こういう人たちは、キャンパス感覚でこういうものがあったらいいねと日常的に会話し、しかもそれを提案できる場があるので、色々な案を自然に出してくれます。そしてそれが商品化されるとまたキャンパスの中で話題になる。主だった営業をしなくても、あるスピードで広がる。(異分野、素人の活用)
 
 北京オリンピックの少し前に、韓国のある企業が白黒テレビをたくさん作ったという話があります。世の中カラー化が進み、白黒テレビはどこを探しても無いという、時代に逆行してのことです。この理由は、白黒テレビは、電子銃で画像を作るのが日本の特許だったようですが、とっくにその期限は切れ、特許料もほとんどかからな...
 
  生産マネジメント
 
 今回は、現場の小集団活動でメンバーの改善への参加度に積極性を感じない、また、解決のアイデアが出ない、このような課題を想定して、課題解決について、解説します。
 
 多面的にものを見たり考えたりしながら、沢山のアイデアを拾い上げ、その中でできるだけお金をかけないでできる方法を考えましょう。
 
 問題解決とは、例えば現場での新製品開発や作業効率、短納期化、品質向上、安全の確保などQCDSなどの改善でしょう。テーマによって少しずつ攻め方は変化します。
 
 問題点、改善点として考えられることは、まず、同じ方が長年リーダーを務めると、それ自体一つのカラーに染まりがちです。改善は無限ですが、固定概念に縛られたり、物の見方、考え方に偏りがある気もします。進め方やそこから出るアイデアも重複したりとなかなか斬新なものは出ない気がします。
 

 ◆ 着眼点の整理

  • リーダーを交代してみる。
  • ブレーンストーミングでのアイデア拾い出し。
  • 特性要因図を作成する時、特に小骨のところは現場で対象となるものを良く観察し作り上げる。(事務机では、頭の中にあることを拾うので落としていることがあったり、不確かなことや抽象的な部分が出て来ます。すると詳細部分ではさらにずれが出て来ます。)
  • オズボーンのチェックリストなどを活用し多面的に見る。
  • 無駄の排除であれば、作業分解してそこから無駄を見つける。
  • 動作の無駄であれば、動作経済の原則から考える。
  • 製品、部品等の運搬のロス改善では、活性分析、物の流れは、流れ矢線的な見方からレイアウトを検討する。
 
 ある事務機器製造会社では、どうしてもヒット商品が出ない。マンネリ化を排除したいとして、学生(特に女子大生、女子高校生)から製品開発のアイデアを貰い製品化した例があります。こういう人たちは、キャンパス感覚でこういうものがあったらいいねと日常的に会話し、しかもそれを提案できる場があるので、色々な案を自然に出してくれます。そしてそれが商品化されるとまたキャンパスの中で話題になる。主だった営業をしなくても、あるスピードで広がる。(異分野、素人の活用)
 
 北京オリンピックの少し前に、韓国のある企業が白黒テレビをたくさん作ったという話があります。世の中カラー化が進み、白黒テレビはどこを探しても無いという、時代に逆行してのことです。この理由は、白黒テレビは、電子銃で画像を作るのが日本の特許だったようですが、とっくにその期限は切れ、特許料もほとんどかからないので安価に製造できました。
 
 ところがこの時代に至っても、中国の山間部、奥地ではやっと電気が通るというところがあって、北京オリンピックくらいは白黒でもいいから見たいものだ。でもお金はないという人たち向けの需要を見込んだとのことです。使い古しのアイデアでも見方、考え方を変えれば生きてくるということです。
 
 特許や実用新案、意匠と言った工業所有権の考え方を把握しておくと、新たな見方考え方が出て来ます。或いは、過去の改善事例をまとめておき、若い人たちに指導する時の参考や掘り起こしに使うことで、更に連想を広げることが可能です。
 

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この記事の著者

清水 英範

在社中、クリーン化25年の経験、国内海外のクリーン化教育、現場診断・指導多数。ゴミによる品質問題への対応(クリーン化活動)を中心に、安全、人財育成等も含め多面的、総合的なアドバイス。クリーンルームの有無に限らず現場中心に体質改善、強化のお手伝いをいたします。

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