物流コストを示す 物流関心度を高める(その1)

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物流の仕事をしていると、周りが物流に対してもっと関心を持ってくれれば、と感じることがあります。これは物流を本業とする事業者も、メーカーなどで物流の仕事をしている人も同様に感じていることと思います。
 
日本では昔から物流に対する関心度は低いと言わざるを得ません。物流に対する学問も確立されていません。 物流に携わっている人にとってはさびしい限りですが、これを嘆いていても解決にはつながりません。解決に向けての方法は1つだけ。それは自分たちで変えていくしかない、ということです。 何故なら人任せにしようとしても、その人が物流に関心を持っていませんから、頼りようがないからです。
 
そこで、多くの人に物流に関心を持っていただくことを考えていきたいと思います。まずはメーカーなどの物流のユーザーから考えてみましょう。真っ先に実施すべきこと、それは物流を数字で示すことです。最も効果的な方法は「物流コスト」をデータで示すことでしょう。
 
たとえば、ある製品を出荷するにあたり、製品1台あたり300円かかる、というように物流コストを明確化することです。 部品調達で200円、工場内物流オペレーションで150円、出荷で300円というように、製品1台あたりでデータ化することが重要です。
 
売上高物流コスト比率というものがあります。これはその名の通り、売上高に対する物流コストの比率です。会社のマクロでの物流を把握するためには参考になります。 ただしこれだけではピンとこない人がほとんどですから、先ほど示したようなデータが望ましいと思います。
 
この数字を見せられて黙っている経営者はいないのではないでしょうか。物流担当者は大変かもしれませんが、上位者が無関心でいるよりはましでしょう。
 
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物流の仕事をしていると、周りが物流に対してもっと関心を持ってくれれば、と感じることがあります。これは物流を本業とする事業者も、メーカーなどで物流の仕事をしている人も同様に感じていることと思います。
 
日本では昔から物流に対する関心度は低いと言わざるを得ません。物流に対する学問も確立されていません。 物流に携わっている人にとってはさびしい限りですが、これを嘆いていても解決にはつながりません。解決に向けての方法は1つだけ。それは自分たちで変えていくしかない、ということです。 何故なら人任せにしようとしても、その人が物流に関心を持っていませんから、頼りようがないからです。
 
そこで、多くの人に物流に関心を持っていただくことを考えていきたいと思います。まずはメーカーなどの物流のユーザーから考えてみましょう。真っ先に実施すべきこと、それは物流を数字で示すことです。最も効果的な方法は「物流コスト」をデータで示すことでしょう。
 
たとえば、ある製品を出荷するにあたり、製品1台あたり300円かかる、というように物流コストを明確化することです。 部品調達で200円、工場内物流オペレーションで150円、出荷で300円というように、製品1台あたりでデータ化することが重要です。
 
売上高物流コスト比率というものがあります。これはその名の通り、売上高に対する物流コストの比率です。会社のマクロでの物流を把握するためには参考になります。 ただしこれだけではピンとこない人がほとんどですから、先ほど示したようなデータが望ましいと思います。
 
この数字を見せられて黙っている経営者はいないのではないでしょうか。物流担当者は大変かもしれませんが、上位者が無関心でいるよりはましでしょう。
 
ではこの数値データ、すぐに出せる部分がある一方で、ちょっと手間がかかる場合もあると思います。そこでどのようにしてデータ把握をしていくかについて考える必要があります。
 
次回は、管理会計としての物流を解説します。
 
 

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この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

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