新QC七つ道具: PDPC法の使い方(その2)

 
  
PDPC法
 
【目次】
序論   ←掲載済
第5章  マトリックス・データ(MD)解析法の使い方
第6章  マトリックス図法の使い方
第7章  系統図法の使い方
第8章  アロー・ダイヤグラム法の使い方
第9章  PDPC法の使い方←今回
第10章 PDCA-TC法の使い方
 前回から、章を飛び越えて、記事リクエストの多い『 PDPC法 』を解説しています。

第9章 PDPC法の使い方

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9.3 PDPC法のオリジナル手法について

(1) 「PDPC法」の用途開発への期待

 オリジナルは、先述した通り、近藤次郎氏の開発による、ORの「過程決定計画法(Process Decision Program Chart:PDPC)」ですが、少し詳しく説明します。
 
 理由は、用途開発の成果である「PDPC法」は、オリジナルの、ある部分の代表にとどまっているので、序論の中でN7活用上のポイントの2番目にあげた「オリジナル手法の理解」が不十分となり、手法の真価を発揮する活用が危ぶまれる懸念があるからです。
 
 これは「親和図法」に対する「KJ法と川喜田二郎氏」に相通じますが、オリジナルであるPDPCの持つ奥深さ、すなわち、開発者近藤次郎氏のORを極め尽くされた上での「PDPCに対する思い」、言葉を換えると、従前のOR手法では手に負えない諸問題に対する解決技法としての「PDPCに対する期待」といったものの理解が、「PDPC法」の活用をより有効なものにするだけでなく、さらなる用途開発につながる可能性が大きいと考えるからです。
 
 そういった趣旨からすると、この連載の一部分を割いて語り得るテーマではないのですが、ここでは「PDPC法の“余法をもって代え難い”レベルの活用上必須と思われる点」に的を絞って説明します。
 

(2) PDPCとは (開発の背景と定義)

 近藤次郎氏が、PDPCを思いつかれたのは、東大紛争が最も激しかった1968年の秋、加藤一郎総長代行のために、科学的な方法(OR)での紛争解決を研究する任務を負われたときとのことだそうです。
 
 開発の契機が、主張相容れず硬直状態にある2者の片方の立場に立って、相手の出方が読めない中での事態解決のシナリオづくりであったことは、PDPCの本質を理解する上で念頭に置くべきことです。
 
 最初に印刷になったのは、1973年5月刊行の「社会科学のための数学入門」(東洋経済新報社)での、定性モデルの一つとしての概要紹介です。次が同年8月刊行の「オペレーションズ・リサーチ」(日科技連出版)で、その中で具体例を示して詳しい説明がなされた。これがN7開発関係者の目に止まり、N7に「PDPC法」として採用されてから急速に発展したとのことです。
 
 その後、1981年に「意思決定の方法 PDPCのすすめ」(NHKブックス)、1986年に「ソフトTQCへのアプローチ経営科学読本」(日科技連出版)での発展的経営科学の手法としての紹介を経て、1988年の「企画の図法PDPC」(日科技連出版)が完結編です。
 
 したがって、本節ではこの「企画の図法PDPC」を中心に、「PDPC法」の真の活用に欠かせない、オリジナルの核心を取りまとめたいと思います。まず定義ですが、同書(P.6)にある次の一文が、言い得て妙でしょう。
 
 「 結局PDPCは、ある行為・対策に対する最終的な結果と、その結果に至る経過を羅列し、それを図式に表現して、目的を達成するための手段を計画するものです。まさにオペレーションズ・リサーチ(OR)であり、初期の目標を達成する手段をあれこれ考えてみるのがPDPCです。」
 
 次回は、(3) PDPCの特徴と効果と特性から解説を続けます。
 

この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

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