新QC七つ道具: PDPC法の使い方(その11)

【目次】
序論   ←掲載済
第5章  マトリックス・データ(MD)解析法の使い方
第6章  マトリックス図法の使い方
第7章  系統図法の使い方
第8章  アロー・ダイヤグラム法の使い方
第9章  PDPC法の使い方←今回
第10章 PDCA-TC法の使い方
 

第9章 PDPC法の使い方

9.4 挑戦管理のためのPDPC法の基本ステップ

9.4.3 不測事態への対応計画立案のためのPDPC法(タイプC)の基本ステップ

 (3) C型PDPC作成の基本ステップのStep6に続いて解説します。
 

◆ Step 7:異常検出方法、対処方法、工程推進策の改善案を赤で記入する。

 PDPC法適用の効果は、このステップで決まるといっても過言ではありません。したがって、対象メンバーの枠を広げて衆知を集めるとよいでしょう。
 

【ポイント 1】不採用になったアイデアも大切にする

 この時点で不採用になったアイデアは、不採用理由を明記してリストアップし、PDPCとともに保管しておきます。ラインの大幅改造や新設といったときだけでなく、ちょっとしたアイデアや新技術の補足により実現可能になるからです。
 

【ポイント 2】部外者の一見不可能なアイデアも大切にする

 部外者は、関係者が頭を痛める前提条件が頭にない分、発想が豊かであり、思いがけないアイデアが出ますが、採用の余地がまったくないケースが多いのです。ただ、このラインにとっては不可能であっても、他ジャンルで活用できている場合が多いので、そのジャンルでの内容を現物で確認することにより思わぬ発展をみることがあるので、無視せず大切にすることです。
 

◆ Step  8:C型PDPCの作成

 前ステップまでに出た諸情報とアイデアを盛り込んだC型PDPCを分かりやすくリーダーが清書します。C型の場合、対象がラインや製品(製品内の機構)のように、非常に具体的で、取り組みも極めて詳細となるのが普通です。
 
 したがって、PDPCに盛り込むべき事項は、ケースバイケース、多種多様なので、パターンや記入要領は、文字通り自由に柔軟性をもって、その都度工夫すればよいのです。ただ、最初はイメージをつかむ意味でも、モデルがあったほうがよいので、筆者らが体験した事例を、ライン設計における「DNゾーンに対する的確なRM」を念頭に取りまとめた模式図を図9-6に示します。
 
 この模式図は、モデルが混沌とした状態のライン改善を対象としたPDPCですが、C型としての内容は網羅しています。
 
PDPC
図9-6 C(改善)型PDPC模式図
 
 模式図では紙面の都合もあってステップをA、Bを2つ、異常も6つにしてありますが、実際のものはステップは7つ、異常もフィードバックエリアで16、ディザスターエリアで12、計38もあり、これらをクリアするのに1年半を要しました。
 
 過去をやり直すことはできないので想像の域を出ないのですが、PDPC法による分析・把握がなかったら、最終的に到達することができた“トラブルゼロを400日以上続けるような状態”に到達するのは不可能であったと思います。というのは、それ以前は、状況の把握を問題点リストで行い逐次対策をとっていましたが、混沌状態の全貌が把握できず、いわゆるもぐらたたきの様相を呈し戦略の立てようがなかったのが、PDPC法により、応援者である筆者だけでなく、関係者もはじめて事態の全貌が把握でき、遠くてかすかではあったが、光明を見ることができたのです。
 
 特に、矢線が錯綜するPDPCを、図9-6のように把握したことが大きく寄与したので、その点を「C型PDPCのポイント」として具体的事例をベースに次回から説明します。
 

この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

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