受験勉強の環境と試験の合格率とは無関係

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 今回の解説は、「技術士第二次試験での受験勉強の環境と試験の合格率とは無関係である」という内容です。
 

1. 受験勉強の環境の3パターン

 技術士第二次試験での受験勉強の環境は大きく次の3パターンに区分できます。
 

◆ パターンⅠ:受験に関する支援を勤務先(会社など)から受けられる環境で受験勉強をする場合

 *例えば、受験対策の勉強会を会社で開催したり、会社が主体となって、社内の技術士による願書や模擬答案の添削を行ったりする環境で受験勉強をする場合です。
 

◆ パターンⅡ:受験に関する支援をしてくれる技術士が周囲にいる環境で受験勉強をする場合

 *例えば、社内に技術士がいて、その技術士に依頼すればいつでもその技術士が願書や模擬答案の添削をしてくれる環境で受験勉強をする場合です。しかし、パターンⅠのような勤務先からの支援はありません。
 

◆ パターンⅢ:受験に関する支援をしてくれる技術士が周囲にいない環境で受験勉強をする場合

 *願書や模擬答案の添削をしてくれる技術士が周囲にいない環境で受験勉強をする場合です。また、パターンⅠのような勤務先からの支援もありません。
 
 技術士
 

2. パターンⅠと合格率との関係

 この3パターンの中で、どのパターンで受験勉強をすると合格率が最も高くなるでしょうか?
 
 「パターンⅠだ」と思う方が多いと思います。確かに、勤務先が受験勉強を支援するので、パターンⅠの環境で受験勉強をする場合の合格率が最も高くなるのかもしれません。しかし、このような結果になっていない事例を紹介します。
 
 仕事で付き合いのある会社では受験対策の勉強会を定期的に社内で行っています。また、会社が主体となって、社内の技術士による願書や模擬答案の添削を行っています。すなわち、この会社の社員の受験勉強の環境はパターンⅠです。しかし、会社が目標とする合格者数(合格率)に達していません。
 
 以下は、その会社の方が私に話してくれたことです。
 
 「我が社では、技術士を受験する社員への支援を全面的に行っています。至れり尽くせりです。しかし、目標とした数の合格者が毎年出ていません。それどころか、合格者は毎年目標の半分以下です」
 
 この原因はどこにあるのか・・・?
 
 その会社の方が言っていたのは、「『技術士の資格を取りたい!』という気持ちを持った社員が少ない」ということでした。「受験勉強をやらされている」という気持ちを持っている社員もいるそうです。もちろん、合格率が目標に達しない原因は他にもあると思いますがこの原因が最も大きいと思います。
 
 この会社は建設コンサルタントの会社です。建設コンサルタントの会社では技術士の取得が重要であることを4月20日に掲載された記事で書きました注1)。このため、技術士を増やすため会社として受験の支援を行っています。しかし、社員は、技術士の資格の有無にかかわらず仕事ができるため注1)「技術士の資格を絶対に取るぞ!」という気持ちにならないのかもしれません。会社の考えと社員の意識に大きなずれがあります。
 注1):2018年4月20日に掲載された「技術士を取得する意味を考える」を参照してください。
 
 すなわち、「パターンⅠの環境で受験勉強をすること=合格率が高くなる」という等式が不成立になることもあるということです。
 
 技術士
 

3. 結局、「絶対に合格する!」という気持ちが必要

 単純に考えれば、パターンⅢの環境で受験する場合の合格率が最も低いと思うかもしれません。受験に関する支援をしてくれる人が周囲に誰もいないからです。しかし、パターンⅢの環境で受験勉強をする人でもウェブサイトを通じた添削指導が受けられます。また、願書の書き方を解説しているウェブサイトもあります。このように、パターンⅢの環境で受験勉強をする場合でも、パターンⅠやパターンⅡに近い環境で受験勉強をすることができ...
 今回の解説は、「技術士第二次試験での受験勉強の環境と試験の合格率とは無関係である」という内容です。
 

1. 受験勉強の環境の3パターン

 技術士第二次試験での受験勉強の環境は大きく次の3パターンに区分できます。
 

◆ パターンⅠ:受験に関する支援を勤務先(会社など)から受けられる環境で受験勉強をする場合

 *例えば、受験対策の勉強会を会社で開催したり、会社が主体となって、社内の技術士による願書や模擬答案の添削を行ったりする環境で受験勉強をする場合です。
 

◆ パターンⅡ:受験に関する支援をしてくれる技術士が周囲にいる環境で受験勉強をする場合

 *例えば、社内に技術士がいて、その技術士に依頼すればいつでもその技術士が願書や模擬答案の添削をしてくれる環境で受験勉強をする場合です。しかし、パターンⅠのような勤務先からの支援はありません。
 

◆ パターンⅢ:受験に関する支援をしてくれる技術士が周囲にいない環境で受験勉強をする場合

 *願書や模擬答案の添削をしてくれる技術士が周囲にいない環境で受験勉強をする場合です。また、パターンⅠのような勤務先からの支援もありません。
 
 技術士
 

2. パターンⅠと合格率との関係

 この3パターンの中で、どのパターンで受験勉強をすると合格率が最も高くなるでしょうか?
 
 「パターンⅠだ」と思う方が多いと思います。確かに、勤務先が受験勉強を支援するので、パターンⅠの環境で受験勉強をする場合の合格率が最も高くなるのかもしれません。しかし、このような結果になっていない事例を紹介します。
 
 仕事で付き合いのある会社では受験対策の勉強会を定期的に社内で行っています。また、会社が主体となって、社内の技術士による願書や模擬答案の添削を行っています。すなわち、この会社の社員の受験勉強の環境はパターンⅠです。しかし、会社が目標とする合格者数(合格率)に達していません。
 
 以下は、その会社の方が私に話してくれたことです。
 
 「我が社では、技術士を受験する社員への支援を全面的に行っています。至れり尽くせりです。しかし、目標とした数の合格者が毎年出ていません。それどころか、合格者は毎年目標の半分以下です」
 
 この原因はどこにあるのか・・・?
 
 その会社の方が言っていたのは、「『技術士の資格を取りたい!』という気持ちを持った社員が少ない」ということでした。「受験勉強をやらされている」という気持ちを持っている社員もいるそうです。もちろん、合格率が目標に達しない原因は他にもあると思いますがこの原因が最も大きいと思います。
 
 この会社は建設コンサルタントの会社です。建設コンサルタントの会社では技術士の取得が重要であることを4月20日に掲載された記事で書きました注1)。このため、技術士を増やすため会社として受験の支援を行っています。しかし、社員は、技術士の資格の有無にかかわらず仕事ができるため注1)「技術士の資格を絶対に取るぞ!」という気持ちにならないのかもしれません。会社の考えと社員の意識に大きなずれがあります。
 注1):2018年4月20日に掲載された「技術士を取得する意味を考える」を参照してください。
 
 すなわち、「パターンⅠの環境で受験勉強をすること=合格率が高くなる」という等式が不成立になることもあるということです。
 
 技術士
 

3. 結局、「絶対に合格する!」という気持ちが必要

 単純に考えれば、パターンⅢの環境で受験する場合の合格率が最も低いと思うかもしれません。受験に関する支援をしてくれる人が周囲に誰もいないからです。しかし、パターンⅢの環境で受験勉強をする人でもウェブサイトを通じた添削指導が受けられます。また、願書の書き方を解説しているウェブサイトもあります。このように、パターンⅢの環境で受験勉強をする場合でも、パターンⅠやパターンⅡに近い環境で受験勉強をすることができます。
 
 私が受験した頃にはパソコンはまだ普及していませんでした。そのため、ウェブサイトを通じた添削指導もありませんでした。また、インターネットを使った受験に関する情報収集もできませんでした。しかし、パターンⅢの環境で受験する人でも合格できる人は合格しました。
 
 これまでに掲載された記事の中で何度か書きましたが、「絶対に合格する!」という強い気持ちを持って受験勉強をすることが合格につながります注2)。受験勉強をする環境で合格率が決まるわけではありません。
 注2):2018年2月22日に掲載された「技術士第二次試験対策:『絶対に合格する!』という強い気持ちを持つ」を参照してください。
 
 このことは、技術士の試験だけに限ったことではありません。すべての試験に共通したことです。製造業の方々も様々な資格試験を受験されると思います。くどいですが、「絶対に合格する!」という強い気持ちを持って受験勉強をしてください。
  

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この記事の著者

森谷 仁

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!

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