PERT(その2)基本用語と基本ルール

2. 基本用語と基本ルール

 PERTの基本用語と基本ルールを確認しておきます。
 

2.1 基本用語

(1)作業(Activity)

 PERT図に使われている矢線は一般的にはアクティビティと呼ばれています。それらは、作業活動、見積もり、材料入手等の時間を必要とする諸活動を示します。アクティビティの基本的要点は次の通りです。
 
①作業に必要な時間の大きさを矢線の下に書きます。この時間をディレクションといい矢線の長さとは無
 関係です。
②矢線は作業が進行する方向に表します。
③作業内容は矢線の上に表示します。
 

(2)結合点(Event)

 結合点は丸印(→○→)で表され、作業の開始または終了時点を示します。結合点の基本的要点は次の通りです。
 
①結合点は番号(正整数)または記号を付けます。これを結合点番号またはイベント番号と呼び、作業を
 番号で呼ぶことができます。
②1つのネットワークでは、結合点番号は同じ番号が2つ以上あってはいけません。
③番号は作業の進行する方向に向かって大きな数字となるようにつけます。
④作業はその矢線の尾が接する結合点に入ってくる作業群が全て終了してからでないと着手できません。
 

(3)ダミー(Dummy)

 矢線の矢印(---→)は架空の作業(Dummy)の意味で、作業の前後関係のみを表し、作業及び時間の要素は含みません。図2.1(a)のような作業において、作業Rは作業Aの他に作業B、Cにも関係があり、作業A、B、Cが終わらないと着手できない場合は、図2.1(b)のような表示となります。このようにダミーは作業とは区別され、作業の相互関係を結びつけます。
 
PERT
図2.1 ダミー・アローの使い方
 

2.2 基本ルール

 

(1)先行作業と後続作業

 結合点に入ってくる矢線(先行作業)が全て完了した後でないと、結合点から出る矢線(後続作業)は開始できません。図2.2ではA及びBの両方の作業とも完了しないとCは開始できないと言う意味になります。図2.3ではDはBが完了すれば開始できるが、CはA及びBが完了しないと開始できないことを表しています。図2.4のように先行作業が3本以上ある場合も同様です。
 
PERT
 

(2)同一結合点間の矢線の数の制限

 1つの接合点から次の後続接合点に入る矢線の数は1本になります。これはコンピュータで作業時刻の計算を行う場合、各作業は矢線の両端の結合点番号で判別するためです。2つの作業が並行して行われる場合、図2.5のように結合点②と④の間にBとDの2本の矢線を入れてしまうと、②→④と書いたのではBとDのどちらを示しているのかわからなくなるためです。このような場合は、図2.6または図2.7のように2つの結合点の1つの作業の中間に新たに別の結合点③を設けます。②と③の間(図2.7は③と④)をダミーで結びます。このようにすれば、作業Bは②→④、作業Dは③→④で(図2.7は②→③)表わすことができます。作業が2つの結合点間に図2.8のようにD、B、Eと3本ある場合にも図2.9または図2.10のように表示すればよいのです。
 
PERT
 

(3)開始点と終了点

 1つのネットワークでは開始の結合点と終了の結合点は、それずれ1つになります。
 

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(4)サイクルの禁止

 図2.11のような作業が、A、B、C、D、E、F、Gのネットワークでは、C、D、Eはサイクルとなります。「CはDに先行し、EはCに先行し、DはEに先行する」ことになり、作業は進行せず日程計算が不能になります。
 
PERT
 図2.11
  

この記事の著者

粕谷 茂

「感動製品=TRIZ*潜在ニーズ*想い」実現のため、差別化技術力、自律人財創出を支援します。

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