【PERTの連載目次】
1.スケジュール管理に使われる工程表
2.基本用語と基本ルール
3.作業時刻
4.余裕時間
5.クリティカルパス
6.日程短縮
7.フォローアップ
8.配員計画
9.最小費用による日程計画
10.まとめ及び用語の意味
7. フォローアップ
ネットワークの作成では、所定の期日に収まるように時間見積を行い、余裕時間を計算して全体のスケジューリングを行います。実際には、時間見積のデータが不適当、トラブル発生等の予測困難な問題の発生、手違い、計画の変更等のため、工程の遅れが生じます。これを工期の途中でチェックし調整することをフォローアップと呼びます。フォローアップでは、次の項目を実行します。
(1) 工程進捗の現状把握
(2) 遅れの原因調査と対策検討
(3) 設計変更の有無の確認
(4) 新しい作業の有無の確認
(5) 作業順序及び各作業間の取り合い再調査
(6) ネットワークの再調査
(7) 余裕時間の再計算
(8) 工期オーバーの場合は前述の日程短縮作業を実施
【フォローアップの例】
図7.1のようにクリティカルパス、余裕時間が計算され工期43日で完成されることでセットされた計画で業務がスタートします。管理段階で着手後16日経過したところで、業務の進捗をチェックするためフォローアップしてみました。
図7.1 着手後、16日でフォローアップ
まず、図7.1のようにその時点で進行中の矢線に×印をつけ、次に×印のついた矢線について、その作業を完成するまでの日程を改めて見積もります。その部分のインプットデータを作成し、新しいネットワークを図7.2のように作成します。これにより、改めて所要日数を計算すると工期が48日必要になり、43日に対して5日オーバーしていることが分かります。43日の工期に合わせるためには5日短縮するためのスケジューリングを実施、...