超実践 品質工学 (その6) 機能性評価の使いどころと効果

 前回の SN比に続いて解説します。
 
 ここまでの解説のように、機能定義・ノイズ因子設定・SN比定義を実験計画段階でしっかり実施しておくことが、評価の手戻りを防ぐために大切なことです。図7のように、これをP-diagramと呼ばれる図に示して、特性要因図等とともに関係者でレビューするとよいでしょう。
 
    
機能性評価
         
図7. P-diagramの例
 
 機能性評価の主な使いどころは,設計・開発の初期段階における設計の見える化・改善と、購入部品の選定です.筆者が実務で行ったギャードモータ(変速機付きモータ)の直交歯車の改善事例(図8)では、従来の寿命試験(3000時間)に比べて評価時間を1/10とし、迅速に設計改善へのフィードバックを行うことで、短期間で品質・コストに優れる新製品の開発を可能としました。また、 発光素子(購入部品)選定のために行っていた10000時間以上の試験を、従来の1/10以下の時間で評価が行えるようにした事例もあります。
 
      
機能性評価
図8. 直交歯車と評価の考え方
 
 さらに直交表を用いたパラメータ設計(機能の安定性の改善)を実施する場合も、ベースは機能性評価であるため、その実験計画の質が重要です。今回は品質工学(機能性評価)において重要となる機能、ノイズ因子、SN比について概説しました。これをきっかけとして、読者の方々のより多くの成果につなげていただければ幸いです。 

この記事の著者

鶴田 明三

独自の設計品質評価・改善メソッド“超実践品質工学”で、技術者の 成長を重視して徹底支援。大手電機メーカで23年間培った豊富な指導経験 で、御社製品と仕事の進め方の品質・生産性向上をお手伝いします。

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