グローバルサプライチェーンへの貢献(その1)

投稿日

 SCM製造業を中心に日本に留まらず世界で戦うことが求められてきています。製造業が海外進出することに伴って物流会社の海外進出も珍しくなくなってきました。
 今では、複数国をまたがって仕事をすることが一般的です。開発は日本で行い、中間品を東南アジアで生産し、最終組立を別の東南アジアで行いヨーロッパに輸出する、といったビジネスモデルです。
 
 このような状況下では物流は幸か不幸か、大変注目を浴びる存在となりました。ものが存在する限り、物流はなくなりません。今まで以上に、物流の動線が長くなることが予想されます。ではこれに対応できる物流会社は世界にどのくらいあるのでしょうか。もし、荷主の指示のもとに「点から点まで」輸送するという仕事であれば、それができる会社はいくらでもあります。
 
 しかし、サプライチェーンのオーナーである荷主顧客は、この程度の仕事で満足するはずがありません。彼らが望む仕事のレベルはサプライチェーンをコントロールできるレベルです。それはたとえば、グローバル在庫の適正化であり、調達コストのミニマム化であり、販売リードタイムの最短化です。
 

◆ グローバル・サプライチェーン・オーナーの要求

  (1)グローバル在庫の適正化
  (2)調達コストのミニマム化
  (3)販売リードタイムの最短化   
 
 サプライチェーンの規模にもよりますが、このレベルを今時点でこなせる外部企業は少ないのではないでしょうか。
 
 3PLが物流を丸ごと請け負うと同時に物流改革を推進するという位置づけに対し、サプライチェーンマネジメントができる会社は、4PL的位置づけになるかもしれません。
 
 4PLは、物流戦略立案から物流管理、物流オペレーションのコントロールなどを請け負う会社です。この会社が生産や販売の管理までできるようになれば、初めてサプライチェーンのマネジメントができたことになります。
 
 調達、生産、販売、物流のすべて...
 SCM製造業を中心に日本に留まらず世界で戦うことが求められてきています。製造業が海外進出することに伴って物流会社の海外進出も珍しくなくなってきました。
 今では、複数国をまたがって仕事をすることが一般的です。開発は日本で行い、中間品を東南アジアで生産し、最終組立を別の東南アジアで行いヨーロッパに輸出する、といったビジネスモデルです。
 
 このような状況下では物流は幸か不幸か、大変注目を浴びる存在となりました。ものが存在する限り、物流はなくなりません。今まで以上に、物流の動線が長くなることが予想されます。ではこれに対応できる物流会社は世界にどのくらいあるのでしょうか。もし、荷主の指示のもとに「点から点まで」輸送するという仕事であれば、それができる会社はいくらでもあります。
 
 しかし、サプライチェーンのオーナーである荷主顧客は、この程度の仕事で満足するはずがありません。彼らが望む仕事のレベルはサプライチェーンをコントロールできるレベルです。それはたとえば、グローバル在庫の適正化であり、調達コストのミニマム化であり、販売リードタイムの最短化です。
 

◆ グローバル・サプライチェーン・オーナーの要求

  (1)グローバル在庫の適正化
  (2)調達コストのミニマム化
  (3)販売リードタイムの最短化   
 
 サプライチェーンの規模にもよりますが、このレベルを今時点でこなせる外部企業は少ないのではないでしょうか。
 
 3PLが物流を丸ごと請け負うと同時に物流改革を推進するという位置づけに対し、サプライチェーンマネジメントができる会社は、4PL的位置づけになるかもしれません。
 
 4PLは、物流戦略立案から物流管理、物流オペレーションのコントロールなどを請け負う会社です。この会社が生産や販売の管理までできるようになれば、初めてサプライチェーンのマネジメントができたことになります。
 
 調達、生産、販売、物流のすべてがわかる会社はなかなか見当たりません。逆にこれを目指すことで先駆者利益を享受することができるのです。次回、その2は、在庫のコントロールについてです。
 
  【 関連する筆者の技法解説記事 】
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
サプライチェーンにおける収益向上のメカニズム

 オペレーションの連携、すなわちシンクロナイゼーションがサプライチェーンマネジメントの課題です。一般的なジャストインタイムの定義は、必要なものを、必要な時...

 オペレーションの連携、すなわちシンクロナイゼーションがサプライチェーンマネジメントの課題です。一般的なジャストインタイムの定義は、必要なものを、必要な時...


物流品質について考えよう 物流品質の向上 (その1)

1.工場における物流品質とは  工場の生産運営を物流が支えていることを考えれば、物流品質は常に高いレベルにあることが求められるのは当然と言えるでしょ...

1.工場における物流品質とは  工場の生産運営を物流が支えていることを考えれば、物流品質は常に高いレベルにあることが求められるのは当然と言えるでしょ...


経営判断のための会計法「スループット会計」について

   スループット会計とは、キャッシュフローベースの会計システムで、需要の変化と製造から販売までのサプライチェーンのマネージメントとオペレ...

   スループット会計とは、キャッシュフローベースの会計システムで、需要の変化と製造から販売までのサプライチェーンのマネージメントとオペレ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
本業では競争、物流では協調 物流コスト改善に効く共同物流(その3)

◆ 他社共同物流成功のポイント  今実施している個別物流を共同化するためにはいくつかのハードルを乗り越える必要があります。共同物流というアイテムは昔...

◆ 他社共同物流成功のポイント  今実施している個別物流を共同化するためにはいくつかのハードルを乗り越える必要があります。共同物流というアイテムは昔...


「今が最低だと思え」という教え 固定観念を捨てて取り組む重要性(その2)

   今回は、物流を物流という単なる点ではなく、サプライチェーンという線で見ていくことについてです。  その1に続いて、例を挙げてみます。その物流部長...

   今回は、物流を物流という単なる点ではなく、サプライチェーンという線で見ていくことについてです。  その1に続いて、例を挙げてみます。その物流部長...


ロケーション管理:倉庫改善に取り組もう(その3)

  ◆ ロケーション管理:誤出荷の発生を防ぐ~管理手法と注意点  物流倉庫内を改善する場合、ロケーション管理について注意するとよいと思い...

  ◆ ロケーション管理:誤出荷の発生を防ぐ~管理手法と注意点  物流倉庫内を改善する場合、ロケーション管理について注意するとよいと思い...