教育や研修効果を持続させるには

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 inf342社員教育や研修直後は受講者のモチベーションも上がり、業務への活用意欲も高まっていますが、一ヶ月も経つと意識も低下し、研修前に戻っているのは良くある話です。せっかく時間とコストをかけて教育を行ったにも関わらず、学んだことが活かされず、励起したモチベーションも直ぐに低下してしまうのですからがっかりです。従業員教育が必要なのは疑う余地は持たずとも、その効果については悩んでいる経営者の方も多いと思います。
 
 研修後はやる気に満ちているようでも一ヶ月もすると消沈しているのは何故でしょう。研修内容が悪いのでしょうか、単なる受講者のメンタルの問題でしょうか、どちらも要因の一つではあると思いますが決め手では無いと思います。
 
 一番の原因はお披露目の場が無いことです。つまり研修で学んだ事を使う機会を設けない為に起こります。スポーツや習い事のレッスンに通っても、練習の成果を披露する機会が無ければ通い続けるモチベーションを長く維持出来るでしょうか、
 
 目的が健康維持であれば練習成果を披露する場が無くても続けられるかもしれません。しかし仮に、健康の為であっても公の大会に出る目標を持った方が頑張れると思います。研修も同じです。学んだ事を使う機会も無いのに業務に活かそうと思えるでしょうか、経営者の声としはコストをかけて教育機会を与えているのだから受講者自身が工夫して業務に活かして欲しいと思っているでしょう。
 
 一方受講者は業務に活かせと言われても活用の方法や活用の場を見いだせませんと言うのが本音ではないかと思います。これまでと何も変わらない業務の中で特別な事を自発的に行うのはかなり抵抗があるのではないでしょうか。
 
 例えれば英会話教育を受けた人が職場で積極的に話せと言われているようなものです。社内共用語が英語になるとか、海外事業部への転勤があるとか、ネイティブとの会議に出席するなどの使わざるを得ない機会があって初めて使う意欲が生まれます。そもそも従業員に教育を施す目的は能力向上の機会を与え実務での活用を期待しているからだと思います。一方で実務での活用は受講者任せなのが現実だと思います。
 
 社員教育や研修は学んだ事を業務へ活かして欲しいから行うはずです。逆に言えば活用すべき業務があるから教育を行っているはずで、そうでないなら本当に必要な教育を行っているか再考の必要があるでしょう。学んだことを積極的に実務に使い、経験値を増やし血肉にしてもらって初めて教育や研修が効果的だったと言えるでしょう。
 
 教育や研修で学んだことを実務に適用し、継続して活用する為に経営者が行うべきフォローアップの第一歩は「実務で活用する場と機会を提供する事」だと言えます。活用の方法や機会を受講者任せにせず、活かして欲しいと考える経営者が用意します。使え使えと口を酸っぱくして言うよりも使わざるを得ない場を強制的に設けるの方が面倒な様で手早く且つ効果的です。
 
 ポイントとして第三者が関わる業務に設定する事です。自己完結で済む業務だと時間と伴に活用しなかった...
 inf342社員教育や研修直後は受講者のモチベーションも上がり、業務への活用意欲も高まっていますが、一ヶ月も経つと意識も低下し、研修前に戻っているのは良くある話です。せっかく時間とコストをかけて教育を行ったにも関わらず、学んだことが活かされず、励起したモチベーションも直ぐに低下してしまうのですからがっかりです。従業員教育が必要なのは疑う余地は持たずとも、その効果については悩んでいる経営者の方も多いと思います。
 
 研修後はやる気に満ちているようでも一ヶ月もすると消沈しているのは何故でしょう。研修内容が悪いのでしょうか、単なる受講者のメンタルの問題でしょうか、どちらも要因の一つではあると思いますが決め手では無いと思います。
 
 一番の原因はお披露目の場が無いことです。つまり研修で学んだ事を使う機会を設けない為に起こります。スポーツや習い事のレッスンに通っても、練習の成果を披露する機会が無ければ通い続けるモチベーションを長く維持出来るでしょうか、
 
 目的が健康維持であれば練習成果を披露する場が無くても続けられるかもしれません。しかし仮に、健康の為であっても公の大会に出る目標を持った方が頑張れると思います。研修も同じです。学んだ事を使う機会も無いのに業務に活かそうと思えるでしょうか、経営者の声としはコストをかけて教育機会を与えているのだから受講者自身が工夫して業務に活かして欲しいと思っているでしょう。
 
 一方受講者は業務に活かせと言われても活用の方法や活用の場を見いだせませんと言うのが本音ではないかと思います。これまでと何も変わらない業務の中で特別な事を自発的に行うのはかなり抵抗があるのではないでしょうか。
 
 例えれば英会話教育を受けた人が職場で積極的に話せと言われているようなものです。社内共用語が英語になるとか、海外事業部への転勤があるとか、ネイティブとの会議に出席するなどの使わざるを得ない機会があって初めて使う意欲が生まれます。そもそも従業員に教育を施す目的は能力向上の機会を与え実務での活用を期待しているからだと思います。一方で実務での活用は受講者任せなのが現実だと思います。
 
 社員教育や研修は学んだ事を業務へ活かして欲しいから行うはずです。逆に言えば活用すべき業務があるから教育を行っているはずで、そうでないなら本当に必要な教育を行っているか再考の必要があるでしょう。学んだことを積極的に実務に使い、経験値を増やし血肉にしてもらって初めて教育や研修が効果的だったと言えるでしょう。
 
 教育や研修で学んだことを実務に適用し、継続して活用する為に経営者が行うべきフォローアップの第一歩は「実務で活用する場と機会を提供する事」だと言えます。活用の方法や機会を受講者任せにせず、活かして欲しいと考える経営者が用意します。使え使えと口を酸っぱくして言うよりも使わざるを得ない場を強制的に設けるの方が面倒な様で手早く且つ効果的です。
 
 ポイントとして第三者が関わる業務に設定する事です。自己完結で済む業務だと時間と伴に活用しなかったり、手を抜いてしまいがちです。 第三者が関わる業務である事が「三日坊主活用」への抑制効果があります。新しく学んだことを意識的に行うことは面倒です。研修が終わって通常業務に戻ると段々忘れ去ってしまうのも無理ないことです。だからこそ日常業務に組み込まれる事が重要で、否が応でも使うことで段々意識しなくても使える様に、経験がスキルへと昇華されます。
 
 新しい「型」を自分のものにするまではこれまでのやり方のほうがやりやすいものです。移行期間を耐えぬきスキルになるまで仕上げるのが大変で研修後の適切なフォローアップが非常に重要となります。教育や研修を行うなら事前に活用の場を想定して受講の必要性や受講者の選定を行うほうが費用対効果は高まるでしょう。
 

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この記事の著者

眞名子 和義

ムダ・ムラ・ムリの「3ムの撤廃が企業収益向上に繋がる」を信条とし、お客様の"視座"に立ったご提案を致します

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