輸送の安全のレベルアップ 物流安全管理(その4)

投稿日

 

サプライチェーンマネジメント

◆ 運輸安全マネジメントに取り組む

 運輸事業者自らが安全管理に取り組み、輸送の安全性の向上を図ることを狙いとして、「運輸安全マネジメント制度」が平成18年10月から導入されました。

 国土交通省の告示である「貨物自動車運送事業に係る安全マネジメントに関する指針」によると、「安全マネジメント」とは、「貨物自動車運送事業の運営において輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を貨物自動車運送事業の経営の責任者から全従業員に浸透させ、輸送の安全に関する計画の作成・実行・評価および改善の一連の過程を定め、これを継続的に実施するしくみをいう」とされています。

 つまり輸送の安全のレベルアップに向けてのPDCAサイクルを回していく活動だと言えるでしょう。そこですべての運送事業者は輸送の安全に努めなければならないということになるでしょう。

 一般貨物自動車運送事業者のうち、事業用自動車の保有車両数が300両以上の事業者は、安全管理規程等義務づけ事業者とされます。

 このような大規模な会社の場合、経営トップが現場のすみずみまで目を配ることは困難なため、安全管理規程の作成を義務づけることにより、事業者全体で輸送の安全を確保しようとしたわけです。

 また、安全統括管理者を選任することにもなっています。役割は多数の運行管理者等を統括させることにあります。

 さて義務づけられた安全管理規程ですが、これに輸送の安全を確保するための事業の運営方針や、事業の実施、管理体制に関する...

 

サプライチェーンマネジメント

◆ 運輸安全マネジメントに取り組む

 運輸事業者自らが安全管理に取り組み、輸送の安全性の向上を図ることを狙いとして、「運輸安全マネジメント制度」が平成18年10月から導入されました。

 国土交通省の告示である「貨物自動車運送事業に係る安全マネジメントに関する指針」によると、「安全マネジメント」とは、「貨物自動車運送事業の運営において輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を貨物自動車運送事業の経営の責任者から全従業員に浸透させ、輸送の安全に関する計画の作成・実行・評価および改善の一連の過程を定め、これを継続的に実施するしくみをいう」とされています。

 つまり輸送の安全のレベルアップに向けてのPDCAサイクルを回していく活動だと言えるでしょう。そこですべての運送事業者は輸送の安全に努めなければならないということになるでしょう。

 一般貨物自動車運送事業者のうち、事業用自動車の保有車両数が300両以上の事業者は、安全管理規程等義務づけ事業者とされます。

 このような大規模な会社の場合、経営トップが現場のすみずみまで目を配ることは困難なため、安全管理規程の作成を義務づけることにより、事業者全体で輸送の安全を確保しようとしたわけです。

 また、安全統括管理者を選任することにもなっています。役割は多数の運行管理者等を統括させることにあります。

 さて義務づけられた安全管理規程ですが、これに輸送の安全を確保するための事業の運営方針や、事業の実施、管理体制に関する事項などを定める必要があります。

 これを定めたときは、国土交通大臣への届出が義務づけられています。安全管理規程を変更しようとするときも同様です。

 安全統括管理者は、輸送の安全の確保のための事業に関する業務を統括管理します。そのため、一定の実務経験がある者の中から選任することが必要になります。

 次回に続きます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCMの一環としての輸送とは 儲ける輸送改善 (その3)

  【儲ける輸送改善とは 連載目次】 1.輸送改善はなぜ『おいしい』のか 2.輸送改善のための工場環境整備とは ...

  【儲ける輸送改善とは 連載目次】 1.輸送改善はなぜ『おいしい』のか 2.輸送改善のための工場環境整備とは ...


サプライチェーンマネジメントの背景と効果実現に向けた考え方(その2)

 前回のその1に続いて解説します。 4.様々な業界におけるSCM  SCMではサプライチェーンのボトルネックを管理することで効果の最大化を狙います...

 前回のその1に続いて解説します。 4.様々な業界におけるSCM  SCMではサプライチェーンのボトルネックを管理することで効果の最大化を狙います...


精度確保のキー『ブルウィップの克服』 SCM最前線 (その9)

   前回のその8に続いて解説します。   3. ブルウィップ克服の方向性    それでは、ブルウィップを克服する...

   前回のその8に続いて解説します。   3. ブルウィップ克服の方向性    それでは、ブルウィップを克服する...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
サプライヤーの生産工程は自社の前工程:物流の改善ポイント(その3)

  ◆サプライヤー支援 台車を使って在庫コントロールする方式を「台車カンバン方式」と呼びます。台車カンバン方式を導入することで秩序ある生...

  ◆サプライヤー支援 台車を使って在庫コントロールする方式を「台車カンバン方式」と呼びます。台車カンバン方式を導入することで秩序ある生...


サプライチェーン・マネジメント 物流の地位向上に向けて(その5)

  ◆ サプライチェーン・マネジメント ~ 顧客の期待値に応える水準とは  物流は「よくできて当たり前」ととらえられがちです。  指定...

  ◆ サプライチェーン・マネジメント ~ 顧客の期待値に応える水準とは  物流は「よくできて当たり前」ととらえられがちです。  指定...


人に教えることで物流を学ぶ

1. 物流知識を教える    自分の学びに一番役立つこととして「人に教える」ということがあります。自分があることを勉強しているときに、理解度をチ...

1. 物流知識を教える    自分の学びに一番役立つこととして「人に教える」ということがあります。自分があることを勉強しているときに、理解度をチ...