イノベーション成功のプログラム IPI詳細解説(その1)

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 筆者が提唱しているIPI(Integrated Process Innovation)(統合型プロセス革新法)は、次の6ステップから成り立っています。

①既存の何もの(知識、経験、地位、栄光など)にも捉われず
②既存のビジネスがどんな“目的指標”で運営されていて
③それが将来どのような姿になるか
④世界的な視野で情報を集め、想定外も想定して自由な発想で考察し、
⑤ビジネスが永続的に発展するようなイノベーションを実現するための“目的指標”を見つけ、
⑥それを具現化する、

 これらについて、①から④までを第1フェーズ、⑤⑥を第2フェーズとして、今回は第1フェーズについて詳しく解説します。

<第1フェーズ>

(1)自由討議(フリートーキング)チームの結成

・やらされるのではなく自分から進んで参加する若手メンバーを社内で募集。応募者から学歴・地位などに関係なくランダムに5人(例えば40代1人、30代2人、20代2人)を選び1チームとして編成する。最初は、トライアルとして2チームでスタートする。
・どの組織にも属さない自由なチームとして活動する。
・リーダーは第1回のミーティングで互選し、状況により交代することも出来る(互選)。 

(2)チームの目的

・会社の将来を担うイノベーションの実現の第1歩として、前記の②、③、④を討議して、その結果を幹部に報告する。
・上記を通じて「自分で考える人財」を育成する。  

(3)期限と討議回数

・6ヶ月の期限で、月に1回、合せて6回を終日討議と2泊3日の合宿討議を組み合せて行う。

(4)進め方

・メンバーは通常勤務をしつつ、各々が、情報収集など必要な活動を分担し協力し合って、責任を持って討議を円滑に進める。

(5)指導

・IPIものづくり革新実践塾の専任講師が、イノベーションの歴史について概略の講義した後は、メンバー各々が自分で考える環境づくりとして、参考文献の提示など必要な支援をする。

 

 以上のプログラムは、次の4つの知見を元に考案したたものです。

ア)企業研修を行っている中で、やらされ研修で身に付かない(この忙しいのに上司から言われたから或いは昇格のため必要だから、ということで、研修が終ったらオシマイという)ケースが多い

イ)こんなことをしてたらダメだと気付いている社員がいるのに、その声が意思決定者に届かないで失敗しているケースが多い

フリートーキングの重要性ウ)山本七平氏が「日本はなぜ敗れるのか」*で“敗因は、何かの力に拘束されて自由な発想が出来ないことにある。...

 筆者が提唱しているIPI(Integrated Process Innovation)(統合型プロセス革新法)は、次の6ステップから成り立っています。

①既存の何もの(知識、経験、地位、栄光など)にも捉われず
②既存のビジネスがどんな“目的指標”で運営されていて
③それが将来どのような姿になるか
④世界的な視野で情報を集め、想定外も想定して自由な発想で考察し、
⑤ビジネスが永続的に発展するようなイノベーションを実現するための“目的指標”を見つけ、
⑥それを具現化する、

 これらについて、①から④までを第1フェーズ、⑤⑥を第2フェーズとして、今回は第1フェーズについて詳しく解説します。

<第1フェーズ>

(1)自由討議(フリートーキング)チームの結成

・やらされるのではなく自分から進んで参加する若手メンバーを社内で募集。応募者から学歴・地位などに関係なくランダムに5人(例えば40代1人、30代2人、20代2人)を選び1チームとして編成する。最初は、トライアルとして2チームでスタートする。
・どの組織にも属さない自由なチームとして活動する。
・リーダーは第1回のミーティングで互選し、状況により交代することも出来る(互選)。 

(2)チームの目的

・会社の将来を担うイノベーションの実現の第1歩として、前記の②、③、④を討議して、その結果を幹部に報告する。
・上記を通じて「自分で考える人財」を育成する。  

(3)期限と討議回数

・6ヶ月の期限で、月に1回、合せて6回を終日討議と2泊3日の合宿討議を組み合せて行う。

(4)進め方

・メンバーは通常勤務をしつつ、各々が、情報収集など必要な活動を分担し協力し合って、責任を持って討議を円滑に進める。

(5)指導

・IPIものづくり革新実践塾の専任講師が、イノベーションの歴史について概略の講義した後は、メンバー各々が自分で考える環境づくりとして、参考文献の提示など必要な支援をする。

 

 以上のプログラムは、次の4つの知見を元に考案したたものです。

ア)企業研修を行っている中で、やらされ研修で身に付かない(この忙しいのに上司から言われたから或いは昇格のため必要だから、ということで、研修が終ったらオシマイという)ケースが多い

イ)こんなことをしてたらダメだと気付いている社員がいるのに、その声が意思決定者に届かないで失敗しているケースが多い

フリートーキングの重要性ウ)山本七平氏が「日本はなぜ敗れるのか」*で“敗因は、何かの力に拘束されて自由な発想が出来ないことにある。・・・・・これを克服するカギは“自由な談話(フリートーキング)にある”と結論している、
*この本の表紙を添付します。帯に注目下さい。

エ)風土改革のスコラコンサルト創業者、柴田昌治氏の提唱する“オフサイトミーティング(会社のシアリアスな話を会社の外で自由に話し合う)”
 ここでは、成功するイノベーションにチャレンジしようとする有志の企業を募って、試行しつつその企業にあったプログラムにしていくことを考えています。

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この記事の著者

鈴木 甫

「生き残る」のは “強いもの” でも “賢いもの”でもなく「変化に対応できるもの」!「ポストコロナ『DX』の激変する環境に対応する企業支援」に真剣に取り組んでいます!            E-mail: h.suzuki@dr-practice.com

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