5Sは工場の基本

 巷では片づけブームです。断捨離、片づけの魔法など自宅向けの片づけが メディアを賑わしています。そして工場には管理の王道である5Sがあります。大した効果はないと言う人がいますが、本当にそうでしょうか? 私は工場の5Sこそ日本の製造業の力の源だと信じています。

 工場の5Sの位置付けを考えてみましょう。 私は管理技術の超基本と捉えており、野球に例えるなら、ストレッチや筋トレの位置付けです。 やったからといって、打率が劇的に上がるわけでありませんが、絶対に必要でしょう。数値では見えづらいながら、打つ、投げる、走るのすべてに効くから筋トレするのではないでしょうか。

 改善金額ばかり追いかけずに、最初は信念に基づいた5Sへの取り組みが必要です。

 多くの工場は5Sに取り組んでいます。 数多くの工場を診ていると、5Sに取り組んでいるとは言っても、 高いレベルでできている工場とまだまだな工場があります。

 5Sの担当者はもっと工場を良くしようと頑張っていますが、 時々アプローチの仕方を間違える例を見受けます。「もっと劇的に効く5S手法」があるのではないかと方法論に走る人。 人によって多少手法の違いはあるものの、5Sの本質は変わりません。 この当たり前のことを当たり前のように愚直に実践することが大事なのです。

 5S手法探しはもう止めましょう。大事なので繰り返しますと、5Sは手法でなく、愚直な実践です。 だから、5Sを進める「環境づくり」が重要です。 取り組み方ですね。

 次に「5Sがたるんできたな」と感じるとき、現場に「しっかり5Sに 取り組むように!」と言うものの、あまり進まないという人もいます。これは言うべき相手を間違っています。 5Sがたるむ原因は現場ではなく、工場長、製造部長にあります。

 5Sの第一は「不要なモノを捨てる」整理ですが、現場では研究の開発品、 長期滞留製品、今後使うのかわからない有休設備などあります。これらは現場で「捨てていいか?」の判断ができませんから、 滞留し続け、現場がどんどん雑然としていくのです。

 意思決定権者であるトップが現場で捨てる判断をしないと、 5Sの第一歩が進みません。また、工場長、製造部長の机の上をみて、部下はこう思っています。 「5Sを進める立場の人が、最も5Sができていない」と。

 5Sは工場長、製造部長の徹底具合が如実に現れます。 今一度、我が身から振り返ってはいかがでしょうか。


この記事の著者

羽根田 修

日本一の工場コスト削減コンサルタント/装置産業に特化して、直近10年で105億円削減の実績

指導実績は50工場以上。 コスト削減目標の達成率は95%。 8割のクライアントにおいてリピート契約を頂いています。 数字に裏付けられた実績をご信頼ください。

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