メーカー物流の改善ポイント (その2)

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1. サプライヤー支援

SCM
 部品発注を通して在庫コントロールする場合はサプライヤーの協力が欠かせません。ただ単に多数回納入してほしいと言っただけではサプライヤーは対応できないことがあります。それを実施するためにサプライヤー側は小刻み生産を行わなければならないかもしれません。顧客に届けるためにトラック輸送で混載をしなければコストが上がります。そこで私たちに必要なことは、サプライヤーの支援を行うことです。
 
・小ロット生産を行うために何をすべきか
・トラック混載を進めるために打つべき手は何か
 
 こういった課題に対して直接的、間接的に私たちが手を動かすことが求められるのです。言いっぱなしではまず実現しません。ちなみに今までまとめ生産を行っていたサプライヤーが小ロット生産を実施できるようになればサプライヤーにとってもメリットがあります。こういった点に気づいていないサプライヤーは面倒くささばかり感じられるので、それを説明して納得してもらうことが必要です。
 
 サプライヤーの生産工程は自社の前工程です。従って、台車カンバン方式はサプライヤーでも導入できるということになります。結果的に在庫削減につながり、サプライヤーにもメリットが出るということになるわけです。先ほどの小ロット生産も同様です。そしてこのような改善をしていくためには「人のレベルアップ」も重要です。
 

2. 人財育成のポイント

 自社の工程を改善するとともに、サプライヤーの支援も行う。こういった仕事ができる人財を育成していく必要があります。そこで、まず自社内のスタッフがどのようなスキルを身につける必要があるのかを考えていきましょう。まずは物流全般についてです。これは物流基本5機能についての知識とそれを実行あるいは管理できるスキルが求められます。つまり、「輸送」「保管」「荷役」「包装」「流通加工」の5つについての理解です。そして忘れてはならないものがあります。それはこれらの仕事を効率的に回していくために必要な「情報」機能に対する理解です。
 
 この5機能+情報機能の内、「流通加工」は極めて「流通寄り」の定義になっていますので、メーカーであればもう少し高度な水準を求めたいものです。つまりこれについては「流通加工」というよりも「加工」そのものと考えた方が良いと思います。物流のついでに行うのではなく、主体的に付加価値作業を行うのです。物流の過程では輸送効率を考慮すると、組立工程を下流で行った方が効果的な場合が多々あります。
 
 そこで、物流では「運んだ後に組み立てる」という仕事の組み方が有効になるわけです。この行為を物流で行うことがメーカーで求められる「流通加工」なのです。もちろん、自分たちが直接手を動かすだけではありません。外注先にやってもらうことでも問題ありません。その場合は、それをしっかりと管理できるスタッフを育成していくことが重要になるのです。スタッフの重要なスキルに「判断業務」が挙げられます。つまり、先の例でいけば「どこで組立を行うことが有利なのか」を判断できるということです。もちろん、最終判断は会社の上層部が行うにしても、そこに提案できる能力が求められるのです。その際に重要なことは「数値で示す」ことができることです。
 
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1. サプライヤー支援

SCM
 部品発注を通して在庫コントロールする場合はサプライヤーの協力が欠かせません。ただ単に多数回納入してほしいと言っただけではサプライヤーは対応できないことがあります。それを実施するためにサプライヤー側は小刻み生産を行わなければならないかもしれません。顧客に届けるためにトラック輸送で混載をしなければコストが上がります。そこで私たちに必要なことは、サプライヤーの支援を行うことです。
 
・小ロット生産を行うために何をすべきか
・トラック混載を進めるために打つべき手は何か
 
 こういった課題に対して直接的、間接的に私たちが手を動かすことが求められるのです。言いっぱなしではまず実現しません。ちなみに今までまとめ生産を行っていたサプライヤーが小ロット生産を実施できるようになればサプライヤーにとってもメリットがあります。こういった点に気づいていないサプライヤーは面倒くささばかり感じられるので、それを説明して納得してもらうことが必要です。
 
 サプライヤーの生産工程は自社の前工程です。従って、台車カンバン方式はサプライヤーでも導入できるということになります。結果的に在庫削減につながり、サプライヤーにもメリットが出るということになるわけです。先ほどの小ロット生産も同様です。そしてこのような改善をしていくためには「人のレベルアップ」も重要です。
 

2. 人財育成のポイント

 自社の工程を改善するとともに、サプライヤーの支援も行う。こういった仕事ができる人財を育成していく必要があります。そこで、まず自社内のスタッフがどのようなスキルを身につける必要があるのかを考えていきましょう。まずは物流全般についてです。これは物流基本5機能についての知識とそれを実行あるいは管理できるスキルが求められます。つまり、「輸送」「保管」「荷役」「包装」「流通加工」の5つについての理解です。そして忘れてはならないものがあります。それはこれらの仕事を効率的に回していくために必要な「情報」機能に対する理解です。
 
 この5機能+情報機能の内、「流通加工」は極めて「流通寄り」の定義になっていますので、メーカーであればもう少し高度な水準を求めたいものです。つまりこれについては「流通加工」というよりも「加工」そのものと考えた方が良いと思います。物流のついでに行うのではなく、主体的に付加価値作業を行うのです。物流の過程では輸送効率を考慮すると、組立工程を下流で行った方が効果的な場合が多々あります。
 
 そこで、物流では「運んだ後に組み立てる」という仕事の組み方が有効になるわけです。この行為を物流で行うことがメーカーで求められる「流通加工」なのです。もちろん、自分たちが直接手を動かすだけではありません。外注先にやってもらうことでも問題ありません。その場合は、それをしっかりと管理できるスタッフを育成していくことが重要になるのです。スタッフの重要なスキルに「判断業務」が挙げられます。つまり、先の例でいけば「どこで組立を行うことが有利なのか」を判断できるということです。もちろん、最終判断は会社の上層部が行うにしても、そこに提案できる能力が求められるのです。その際に重要なことは「数値で示す」ことができることです。
 
 何事も「数値化」し、それで人を説得できる能力が求められるのです。物流は歴史的に「KKD」、つまりカン・コツ・度胸で動いてきた背景があります。物流人員も物流機器も何となく決めてきたのではないでしょうか。これでは望ましい管理ができているとは言えません。そこで、人財を育成する際には、必ず数値化して物事を判断させる癖をつけさせましょう。サプライヤーに納得してもらうためにも、このスキルは最重要であるとも言えるのです。
 

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この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

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