連想ゲームで発想した事例 -電池と振り子時計-

更新日

投稿日

1.ガルバーニの研究を受け継いで、最初の電池を考案したイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタ

 最初に電池を考案したのは、イタリアのアレッサンドロ・ボルタという物理学者で、1800年のことです。これは18世紀最大の発明ともいわれ、以後電気の利用が進むと同時に物理学や化学の分野にも大きな影響を与えました。ちなみに電圧の単位ボルトは、ボルタの名からとられました。

 しかし、ボルタは先駆者の研究から大きなヒントを得ています。きっかけとなったのは、ボルタと同じイタリアの解剖学者ルイジ・ガルバーニ教授のある実験でした。当時、ガルバーニはカエルの筋肉を調べる実験を繰り返していましたが、カエルの足の神経にメスを当てたときに、たまたま摩擦電気を蓄える起電機を動かし、火花が飛んだところ、カエルの足の筋肉が激しくけいれんを起こしたのです。そこで、ガルバーニは、起電機に直接ふれないのにけいれんが起こるのは、カエルに「動物電気」があるからだと考えました。

 ボルタはこの実験に大変興味をひかれました。最初はガルバーニの意見に同調していたのですが、自分でも実験を繰り返すうちに、動物電気は存在せず、二種の違った金属が接触すると電気が生じるという考えが導き出されたのです。そして研究をさらに進めて、ボルタ電堆【でんたい】をつくり、定常電流を得ることに成功し、これが最初の電池となったのでした。
  

ガリレイと振り子時計2.ランプの揺れを見て、振り子の等時性理論を発見したイタリアの物理学者ガリレオ・ガリレイ

 物理学者で天文学者のガリレオが、イタリアのピサ大学医学部の2年生の時でした。晩春の夕方、ピサの寺院に行ったガリレオは、寺男が天井からぶら下がるランプに火をつけるところを見ていました。天井から長くぶら下がるランプが大きく、静かに左右に揺れています。

 じっと見ていた彼は、ランプの揺れる幅は段々小さくなっているものの、一往復する時間は同じよ...

1.ガルバーニの研究を受け継いで、最初の電池を考案したイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタ

 最初に電池を考案したのは、イタリアのアレッサンドロ・ボルタという物理学者で、1800年のことです。これは18世紀最大の発明ともいわれ、以後電気の利用が進むと同時に物理学や化学の分野にも大きな影響を与えました。ちなみに電圧の単位ボルトは、ボルタの名からとられました。

 しかし、ボルタは先駆者の研究から大きなヒントを得ています。きっかけとなったのは、ボルタと同じイタリアの解剖学者ルイジ・ガルバーニ教授のある実験でした。当時、ガルバーニはカエルの筋肉を調べる実験を繰り返していましたが、カエルの足の神経にメスを当てたときに、たまたま摩擦電気を蓄える起電機を動かし、火花が飛んだところ、カエルの足の筋肉が激しくけいれんを起こしたのです。そこで、ガルバーニは、起電機に直接ふれないのにけいれんが起こるのは、カエルに「動物電気」があるからだと考えました。

 ボルタはこの実験に大変興味をひかれました。最初はガルバーニの意見に同調していたのですが、自分でも実験を繰り返すうちに、動物電気は存在せず、二種の違った金属が接触すると電気が生じるという考えが導き出されたのです。そして研究をさらに進めて、ボルタ電堆【でんたい】をつくり、定常電流を得ることに成功し、これが最初の電池となったのでした。
  

ガリレイと振り子時計2.ランプの揺れを見て、振り子の等時性理論を発見したイタリアの物理学者ガリレオ・ガリレイ

 物理学者で天文学者のガリレオが、イタリアのピサ大学医学部の2年生の時でした。晩春の夕方、ピサの寺院に行ったガリレオは、寺男が天井からぶら下がるランプに火をつけるところを見ていました。天井から長くぶら下がるランプが大きく、静かに左右に揺れています。

 じっと見ていた彼は、ランプの揺れる幅は段々小さくなっているものの、一往復する時間は同じような気がしました。思わず右手を左手首にあて、脈拍と一往復するランプの時間を測りました。彼は自分の脈拍を日頃から熟知していたのです。

 振り子の振幅の大きさが違っても、一回の往復時間は同じであるという「振り子の等時性」はこうして生まれ、後に振り子時計に援用されました。1582年、ガリレオ18歳の時です。

 

出典:「ひらめきの法則」 髙橋誠著(日経ビジネス人文庫)

◆関連解説『アイデア発想法とは』

   続きを読むには・・・


この記事の著者

髙橋 誠

企業のイノベーション戦略の構築と実践をお手伝いし、社員の創造性開発を促進し、新商品の開発を支援します!

企業のイノベーション戦略の構築と実践をお手伝いし、社員の創造性開発を促進し、新商品の開発を支援します!


「アイデア発想法一般」の他のキーワード解説記事

もっと見る
何を作ったら良いか分らない状態での新商品開発法とは(その2)

 何を作ったら良いか分らない状態の下で、新商品・新システムを考え出すための新商品開発法 (S2D)を 連載で解説しています。今回は、その2です。...

 何を作ったら良いか分らない状態の下で、新商品・新システムを考え出すための新商品開発法 (S2D)を 連載で解説しています。今回は、その2です。...


発想カード、重要なアイデアを選ぶのに用いる手法:カード評価法とは

1.カード評価法のねらい  カード評価法は、発想カードの中から、重要なアイデアを選ぶのに用いる手法です。大量のアイデアから重要アイデアを選ぶ時に、討議方...

1.カード評価法のねらい  カード評価法は、発想カードの中から、重要なアイデアを選ぶのに用いる手法です。大量のアイデアから重要アイデアを選ぶ時に、討議方...


ひらめきの法則【連載記事紹介】

  ひらめきの法則の連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆アイデア発想とは アイデア発想のための発想法は、多様な技法...

  ひらめきの法則の連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆アイデア発想とは アイデア発想のための発想法は、多様な技法...


「アイデア発想法一般」の活用事例

もっと見る
屋内外で発見したことからの発想事例2 -熱気球、パンチカード-

1.煙突の上で紙切れが舞っているのを見て熱気球を発明した、フランスの発明家 モンゴルフィエ兄弟     ジョセフ・ミシェル・モンゴルフィエと、ジャック...

1.煙突の上で紙切れが舞っているのを見て熱気球を発明した、フランスの発明家 モンゴルフィエ兄弟     ジョセフ・ミシェル・モンゴルフィエと、ジャック...


化学分野でのアイデア発想事例(元素と発酵)

1.知人の科学者が話した「ある気体」の正体を見抜いて、化学元素を発見 フランスの化学者 アントワーヌ・ローラン・ド・ラヴォアジエ  1774年秋のこと...

1.知人の科学者が話した「ある気体」の正体を見抜いて、化学元素を発見 フランスの化学者 アントワーヌ・ローラン・ド・ラヴォアジエ  1774年秋のこと...


-活字印刷、合成ゴム- 失敗の繰り返しが発明を生んだ (その1)

【ひらめきの法則 連載目次】 失敗の繰り返しが発明を生んだ (その1) -活字印刷、合成ゴム 失敗の繰り返しが発明を生んだ (その2) -ナイロン...

【ひらめきの法則 連載目次】 失敗の繰り返しが発明を生んだ (その1) -活字印刷、合成ゴム 失敗の繰り返しが発明を生んだ (その2) -ナイロン...