サプライチェーンマネジメントという観点 物流人財育成の勘所(その1)

投稿日

 
  SCM
  

1. 物流コスト上昇リスク

 物流事業者に関わらず、物流に精通した人を育てなければならないことに多くの会社が気づき始めました。その要因となったのが物流コスト上昇リスクです。物流の担い手が少なくなり、物流オペレーションを実行していく人が少なくなれば経済原則で人件費が上昇します。
 
 物流事業者の立場で考えると、社内のコストがアップするということになります。このコスト上昇分の扱いをどうするか。
 
 顧客に転嫁するのか、コスト改善で吸収するのか、そこはじっくりと考えなければなりません。もちろんこのいずれかの方策をとるにしても、そのスキルを持った人財の育成は急務です。
 

2. 物流人財とスキル

 物流人財にはどのようなスキルを要求したらよいでしょうか。細かい話をすれば梱包固有のスキルとか、フォークリフトでの荷扱いのスキルということになります。しかし最初はもう少し大きな視点で考える必要がありそうです。まずサプライチェーンマネジメントという観点から考えていきましょう。
 
 物流では物が入って出ていきます。このプロセスマネジメントを行っていく手法がサプライチェーンマネジメントです。
 
 まず、物が入ってくるところのスキル、調達スキルが必要になります。そして物が入って来てから社内で行う管理として生産管理スキルが必要です。
 
 生産管理スキルの中には生産指示や在庫管理、工数管理や生産性管理などの作業管理、物流エリア算出やレイアウト設計、荷姿設計などの物流技術といった諸スキルが含まれます。
 
 さらに自社から顧客に届けるまでの出荷管理スキルが必要になります。この出荷管理にはリードタイムマネジメントや製品在庫管理、配車効率や輸送マネジメントなどのスキルが含まれることになります。
 
 この全体像を把握したうえで物流人財育成の方法を考えていかなければなりません。
 

3. ソーシングとパーチェシング

 おそらく多くの会社が物流を「点」で見ている可能性があります。小さな視点でしかものを見ていない可能性があるため、視野を広げることが求められます。
 
 では上流から見ていきましょう。最初に調達スキルで...
 
  SCM
  

1. 物流コスト上昇リスク

 物流事業者に関わらず、物流に精通した人を育てなければならないことに多くの会社が気づき始めました。その要因となったのが物流コスト上昇リスクです。物流の担い手が少なくなり、物流オペレーションを実行していく人が少なくなれば経済原則で人件費が上昇します。
 
 物流事業者の立場で考えると、社内のコストがアップするということになります。このコスト上昇分の扱いをどうするか。
 
 顧客に転嫁するのか、コスト改善で吸収するのか、そこはじっくりと考えなければなりません。もちろんこのいずれかの方策をとるにしても、そのスキルを持った人財の育成は急務です。
 

2. 物流人財とスキル

 物流人財にはどのようなスキルを要求したらよいでしょうか。細かい話をすれば梱包固有のスキルとか、フォークリフトでの荷扱いのスキルということになります。しかし最初はもう少し大きな視点で考える必要がありそうです。まずサプライチェーンマネジメントという観点から考えていきましょう。
 
 物流では物が入って出ていきます。このプロセスマネジメントを行っていく手法がサプライチェーンマネジメントです。
 
 まず、物が入ってくるところのスキル、調達スキルが必要になります。そして物が入って来てから社内で行う管理として生産管理スキルが必要です。
 
 生産管理スキルの中には生産指示や在庫管理、工数管理や生産性管理などの作業管理、物流エリア算出やレイアウト設計、荷姿設計などの物流技術といった諸スキルが含まれます。
 
 さらに自社から顧客に届けるまでの出荷管理スキルが必要になります。この出荷管理にはリードタイムマネジメントや製品在庫管理、配車効率や輸送マネジメントなどのスキルが含まれることになります。
 
 この全体像を把握したうえで物流人財育成の方法を考えていかなければなりません。
 

3. ソーシングとパーチェシング

 おそらく多くの会社が物流を「点」で見ている可能性があります。小さな視点でしかものを見ていない可能性があるため、視野を広げることが求められます。
 
 では上流から見ていきましょう。最初に調達スキルです。小売業では卸売業からものを購入します。卸売業ではメーカーからものを購入します。そしてメーカー間では部品などの購入が発生しています。
 
 この調達ですがざっくりというと二つの行為があります。一つ目がソーシングです。これは調達先と調達価格などの条件決めを行う行為をいいます。
 
 もう一つがパーチェシングです。これは日々のものの発注行為です。ソーシングは調達専門部署が行うと思われますので、発注行為についてのスキルを考えていきましょう。
 
 次回に続きます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
物流改善ネタ出し講座 【連載記事紹介】

  物流改善ネタ出し講座の連載記事が、無料でお読みいただけます! 【特集】連載記事紹介の一覧へ戻る ◆物流は宝の山 「物流は宝の山だ...

  物流改善ネタ出し講座の連載記事が、無料でお読みいただけます! 【特集】連載記事紹介の一覧へ戻る ◆物流は宝の山 「物流は宝の山だ...


サプライチェーンとはなにか

 工業時代の主役が技術であったことは言うまでもありません。企業の成長は最高の技術が約束し、企業の評価基準が研究開発投資であった時代が長く続きました。今は成...

 工業時代の主役が技術であったことは言うまでもありません。企業の成長は最高の技術が約束し、企業の評価基準が研究開発投資であった時代が長く続きました。今は成...


海外工場支援者のための「物流指導7つ道具」(その2)

第2回 道具1「現地物流診断シート」   ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.工場立地と物流    工場が海...

第2回 道具1「現地物流診断シート」   ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.工場立地と物流    工場が海...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流会社側からの発信 物流側からの情報発信の重要性(その2)

  ◆ 契約書の重要性  ビジネスはすべて契約ごとで成り立っているので、この契約ごとをおろそかにしているともめごとが発生した段階で苦労す...

  ◆ 契約書の重要性  ビジネスはすべて契約ごとで成り立っているので、この契約ごとをおろそかにしているともめごとが発生した段階で苦労す...


輸送距離の改善とは:これからの輸送改善のコツ(その1)

  ◆ 輸送距離の改善  物流機能の中で最も重要な輸送について考えることは大切です。この機能を改善することはいろいろな派生効果を生み出し...

  ◆ 輸送距離の改善  物流機能の中で最も重要な輸送について考えることは大切です。この機能を改善することはいろいろな派生効果を生み出し...


工場内物流と荷姿:メーカー物流改善の本質(その4)

  ◆ 効率化が物流の顧客へしわ寄せ  よくメーカーで物流改善と称して「まとめ運搬」を行ったり「まとめ輸送」を行ったりしていますが、これ...

  ◆ 効率化が物流の顧客へしわ寄せ  よくメーカーで物流改善と称して「まとめ運搬」を行ったり「まとめ輸送」を行ったりしていますが、これ...