情報システム導入企業の悩みとは

投稿日

 
  情報システム
 
 今回は、次の事例から、自社の生産システムにあった生産管理ソフトの選択をどうすべきかを解説します。
 

1. 想定事例

 電気計測機器の部品と完成品を製造している工場で、従業員は、150名前後。自社の生産システムにあった生産管理ソフトを選択する必要があるのですが、複雑な機能を持ったソフトは使いこなせない場合が出てくると、重荷になると考えています。業務プロセスは明確にしましたが、組織の業務プロセスに合わせて、ベースとなるソフトをカスタマイズして使うのが良いか、パッケージソフトを使うのが良いか、提案されてくる内容を選択するにはどう進めて行けば良いかを解決する事例です。

2. 生産管理ソフトの選択

 自社の生産システムにあった生産管理ソフトの選択は、情報システムを導入される多くの企業が悩まれる点です。多くのお客様は、自社独自の評価項目と評価基準を持ちベンダーを評価し、最終的な判断をされています。その観点から解説します。
 
 例えば、導入を検討されている点は「パッケージ」or「パッケージ+カスタマイズ」だと思いますので、それぞれのメリット・デメリットなど自社独自の評価項目を決めて評価し、最終判断を行いましょう。
 

(1) パッケージ、カスタマイズのメリットとデメリット

  • パッケージは比較的安価で、導入期間も短い
  • パッケージはバージョンアップの費用が発生
  • パッケージは決められた機能しか利用できない
  • カスタマイズは費用と時間が掛かるが、自社独自の機能が確保できる
  • カスタマイズはソフトハウスにパッケージ以上に依存することとなる
 

(2) 情報システム全体の評価項目

  • 情報システム投資の目的と目標の達成度(投資対効果)
  • 安心して任せられる業者か否か
  • 投資後の運用面でのサポート(自社内、業者)
 
 ここ挙げた以外の評価項目も考えられるた...
 
  情報システム
 
 今回は、次の事例から、自社の生産システムにあった生産管理ソフトの選択をどうすべきかを解説します。
 

1. 想定事例

 電気計測機器の部品と完成品を製造している工場で、従業員は、150名前後。自社の生産システムにあった生産管理ソフトを選択する必要があるのですが、複雑な機能を持ったソフトは使いこなせない場合が出てくると、重荷になると考えています。業務プロセスは明確にしましたが、組織の業務プロセスに合わせて、ベースとなるソフトをカスタマイズして使うのが良いか、パッケージソフトを使うのが良いか、提案されてくる内容を選択するにはどう進めて行けば良いかを解決する事例です。

2. 生産管理ソフトの選択

 自社の生産システムにあった生産管理ソフトの選択は、情報システムを導入される多くの企業が悩まれる点です。多くのお客様は、自社独自の評価項目と評価基準を持ちベンダーを評価し、最終的な判断をされています。その観点から解説します。
 
 例えば、導入を検討されている点は「パッケージ」or「パッケージ+カスタマイズ」だと思いますので、それぞれのメリット・デメリットなど自社独自の評価項目を決めて評価し、最終判断を行いましょう。
 

(1) パッケージ、カスタマイズのメリットとデメリット

  • パッケージは比較的安価で、導入期間も短い
  • パッケージはバージョンアップの費用が発生
  • パッケージは決められた機能しか利用できない
  • カスタマイズは費用と時間が掛かるが、自社独自の機能が確保できる
  • カスタマイズはソフトハウスにパッケージ以上に依存することとなる
 

(2) 情報システム全体の評価項目

  • 情報システム投資の目的と目標の達成度(投資対効果)
  • 安心して任せられる業者か否か
  • 投資後の運用面でのサポート(自社内、業者)
 
 ここ挙げた以外の評価項目も考えられるため、各社の状況から評価軸と評価基準を明確にして、最終判断することになります。安価なソフトでかつ汎用性のあるソフトの方がリスクは少ないかも知れません。またソフト開発は、当初の予算と期間が大幅に伸びることがままあります。このような事態の場合、会社側の責任か業者側の責任かなど問題が発生するケースがあります。従って、このような事態にならないように契約面での対策も必要であり、また安心して任せられる業者選びが特に重要です。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

野中 帝二

労働人口が減少する中、生産性を維持・向上しつつ、収益性を向上するための支援を行います。特に自律的な改善活動の醸成や少子高齢化での経営など労働環境変化に対応した解決策をサポート致します。

労働人口が減少する中、生産性を維持・向上しつつ、収益性を向上するための支援を行います。特に自律的な改善活動の醸成や少子高齢化での経営など労働環境変化に対応...


「情報マネジメント一般」の他のキーワード解説記事

もっと見る
拡張分析とは:データ分析講座(その331)効率的なビジネス意思決定を支援

  ビジネスにおいてデータは重要な意思決定の礎となっています。しかし、そのデータに対する分析タスクと、分析した結果の解釈は、往々にして複雑...

  ビジネスにおいてデータは重要な意思決定の礎となっています。しかし、そのデータに対する分析タスクと、分析した結果の解釈は、往々にして複雑...


テキストマイニング技術のビジネスへの応用とその効果(その1)

   テキストマイニングは報告書・議事録・提案書など企業内に散在する日本語情報とネット上のビジネスに有益な情報を自動収集し、日本語解析をかけて...

   テキストマイニングは報告書・議事録・提案書など企業内に散在する日本語情報とネット上のビジネスに有益な情報を自動収集し、日本語解析をかけて...


ミルの比較分析 データ分析講座(その183)

  ◆ 古くても知っていて損のないミルの比較分析 ジョン・スチュアート・ミルの著書『論理学体系』の中に、因果関係の問題を解明するための5...

  ◆ 古くても知っていて損のないミルの比較分析 ジョン・スチュアート・ミルの著書『論理学体系』の中に、因果関係の問題を解明するための5...


「情報マネジメント一般」の活用事例

もっと見る
現場のExcel依存に注意しよう

 マイクロソフトの「Excel」は企業の業務遂行にとって欠かせないツールになりました。数字の集計、グラフの作成にとどまらず、作業伝票の発行、作業の管理、資...

 マイクロソフトの「Excel」は企業の業務遂行にとって欠かせないツールになりました。数字の集計、グラフの作成にとどまらず、作業伝票の発行、作業の管理、資...


P値で行う統計リテラシー判定

 「ピーチ」って聞いたら何を連想しますか、統計を学んでいる人に取っては「 P値 」が思い浮かぶはずです。統計学の素養がある程度備わっているか一言で知ろうと...

 「ピーチ」って聞いたら何を連想しますか、統計を学んでいる人に取っては「 P値 」が思い浮かぶはずです。統計学の素養がある程度備わっているか一言で知ろうと...


守秘義務は情報社会の命綱

  1. 顧客データの管理  O社は、技術志向のエンジニアリング会社です。 扱う製品の設計図には、さまざまな情報が含まれています。クライアントから...

  1. 顧客データの管理  O社は、技術志向のエンジニアリング会社です。 扱う製品の設計図には、さまざまな情報が含まれています。クライアントから...