5Sの清掃・清潔・躾、具体的な進め方

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1.はじめに

 「5S」活動においては、安全に・楽に・正確に・結果として早く仕事ができるようにすることが重要なポイントとなります。だからこそ、品質や生産性の向上による経営への寄与が可能となるのです。

 今回は、清掃・清潔・躾の具体的な進め方の一例をご紹介致します。
   

2.清掃の進め方

 清掃において大切なのは、その目的を明確にして共有することです。保全の観点からも、単にきれいにすることが目的でないという認識を持たせることが重要です。

  • 清掃なぜ清掃するのか→目的
  • 誰が清掃するのか →担当者
  • どこを清掃するのか →場所
  • どのように清掃するのか→やり方、手順     
  • どんな道具で清掃するのか→道具
  • どんな頻度で清掃するのか→頻度  

等、保全部門とも連携しながら役割分担を決めて、日常的な清掃は実際に設備を使用する職場の担当者が行い、定期的・あるいは定量的に行う部分は保全部門が行うように決める方が良いでしょう。その上で管理項目を決めて、正常・異常を判断して定期的に上司のフォローが入るようにする必要があります。
   

3.清潔の進め方

 ここでは、整理・整頓・清掃された状態を維持するための仕組み構築を行います。ポイントとしては3点あります。          

① 正常・異常の判断基準を明確にする。
② 日常活動、定期活動に落とし込む。
③ 定期的にトップが点検、評価に反映させる。

これらは全て、安全で働きやすい職場づくりのベースとなります。  
  

4.躾の進め方

 決められたことを守らせるためには、守るべき項目の明確化とやりにくさを除去するための定期的な見直しが必要です。

① 守るべき基準作り
→What(何を)・Who(誰が)・Why(なぜ)・When(いつ)・Where(何処で)・How(どのように)といった視点で守るべき項目を決めると共に、チェックシートなどに落とし込み、教育と訓練を行うことが大切です。

② やりにくさの把握と見直し
→一度決めた基準も、環境変化に合わせて柔軟に見直さなければ機能しなくなります。そのためにも、常に定期的なフォローによる変化点の把握と見直しを仕組みとして入れ込む必要があります。職場に影響の大きいと考えられる変化点を事前に把握しなければなりません。

『変化点の例』

  • 取扱アイテムの改廃  →季節ごと(年4回程度)
  • 販売動向の変化    →日当たり必要数の変化(月ごとや季節単位での変動)
  • 人事異動
  • 設備の改廃、新規導入
  • クレームの発生
  • 取引先や仕入先の追加、変更   etc

 上記は一部ですが、人・モノ・設備などに大きな影響を与える変化点は、職場ごとにそれぞれ存在します。これらの大きな変化があった場合は、仕事のやり方にも影響を及ぼしますので、基準の見直しが必要となります。また、目安箱(困り事・不満報告用紙)などを設置して、現場の声を吸い上げるのもひとつの方法です。とにかく変化を的確に...

1.はじめに

 「5S」活動においては、安全に・楽に・正確に・結果として早く仕事ができるようにすることが重要なポイントとなります。だからこそ、品質や生産性の向上による経営への寄与が可能となるのです。

 今回は、清掃・清潔・躾の具体的な進め方の一例をご紹介致します。
   

2.清掃の進め方

 清掃において大切なのは、その目的を明確にして共有することです。保全の観点からも、単にきれいにすることが目的でないという認識を持たせることが重要です。

  • 清掃なぜ清掃するのか→目的
  • 誰が清掃するのか →担当者
  • どこを清掃するのか →場所
  • どのように清掃するのか→やり方、手順     
  • どんな道具で清掃するのか→道具
  • どんな頻度で清掃するのか→頻度  

等、保全部門とも連携しながら役割分担を決めて、日常的な清掃は実際に設備を使用する職場の担当者が行い、定期的・あるいは定量的に行う部分は保全部門が行うように決める方が良いでしょう。その上で管理項目を決めて、正常・異常を判断して定期的に上司のフォローが入るようにする必要があります。
   

3.清潔の進め方

 ここでは、整理・整頓・清掃された状態を維持するための仕組み構築を行います。ポイントとしては3点あります。          

① 正常・異常の判断基準を明確にする。
② 日常活動、定期活動に落とし込む。
③ 定期的にトップが点検、評価に反映させる。

これらは全て、安全で働きやすい職場づくりのベースとなります。  
  

4.躾の進め方

 決められたことを守らせるためには、守るべき項目の明確化とやりにくさを除去するための定期的な見直しが必要です。

① 守るべき基準作り
→What(何を)・Who(誰が)・Why(なぜ)・When(いつ)・Where(何処で)・How(どのように)といった視点で守るべき項目を決めると共に、チェックシートなどに落とし込み、教育と訓練を行うことが大切です。

② やりにくさの把握と見直し
→一度決めた基準も、環境変化に合わせて柔軟に見直さなければ機能しなくなります。そのためにも、常に定期的なフォローによる変化点の把握と見直しを仕組みとして入れ込む必要があります。職場に影響の大きいと考えられる変化点を事前に把握しなければなりません。

『変化点の例』

  • 取扱アイテムの改廃  →季節ごと(年4回程度)
  • 販売動向の変化    →日当たり必要数の変化(月ごとや季節単位での変動)
  • 人事異動
  • 設備の改廃、新規導入
  • クレームの発生
  • 取引先や仕入先の追加、変更   etc

 上記は一部ですが、人・モノ・設備などに大きな影響を与える変化点は、職場ごとにそれぞれ存在します。これらの大きな変化があった場合は、仕事のやり方にも影響を及ぼしますので、基準の見直しが必要となります。また、目安箱(困り事・不満報告用紙)などを設置して、現場の声を吸い上げるのもひとつの方法です。とにかく変化を的確に把握して、それに合わせた見直しを行うための工夫が欠かせません。
   

5.5Sは目で見る管理の道具

 基準・標準のないところに改善はありえません。基準・標準があるからこそ、正常・異常の区別ができるのです。「5S」は、目で見る管理の道具と呼ばれています。目で見る管理とは、文字通り誰でも、ひとめで正常・異常が判断できる状態を作り出すことです。そのためには、管理対象物そのものが、自ら正常・異常を人に対して訴えかける仕掛け、異常に対する処置を行わせる仕組みが必要です。まさに、「5S」そのものと言えるのではないでしょうか。

 「5S」は仕組み面から企業体質を改善する取組みと言えます。しかし、コストはそれほど掛かりません。是非、取組んでみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

大串 隆史

成功のカギは「現地・現物・現実」です!三つの「現」を極めて、企業の利益と競争力を増強します。

成功のカギは「現地・現物・現実」です!三つの「現」を極めて、企業の利益と競争力を増強します。


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