業務改革を実現する問題解決技法 (その6) 実態調査

 前回のその5 実態調査計画、仮説設定を行い計画化に続いて、その6です。仮説設定に基づいた実態調査計画が出来上がれば、次は実際に現場調査をする段階となります。調査目的・調査項目に応じた手法を選んで進めるのですが、比較的多く行われる調査が「業務に要している時間(長さ)」「業務に要している時間(量)」「情報の活用度合い」「物や情報の重要度合い」などの調査です。これらの事実データを三現主義に基づいて調査・分析する上で、以下のような手法が役立ちます。          
   

現場調査の方法


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.リードタイム分析

 対象業務について「リードタイム」「実作業時間」「所要人数」「発生頻度」などを調査し、結果をタイムチャート形式で整理します。作業工数調査票などのワークシートを使用すると便利です。
  

2.ワークサンプリング分析

 対象業務を1015個の項目に分類定義します。実際の現場で30分~1時間単位の観測を行い、その瞬間どのような業務をしているかを記録します。1ケ月程度データ収集を行い、各業務の発生比率を求めます。
 有効な業務分類定義を行うために、本調査の前に予備調査を1週間程度実施するのがこの分析でのコツです。
  

3.帳票分析

 数ケ月程度の期間を区切り、その間に発生したドキュメントの実物を1枚ずつ実際に見て記載内容を分析します。「記入欄があるにもかかわらず具体的な作業内容が未記入である」「記入必須のマイルストンが記入されていない」など、発見した事実を積み上げていき、それらがどのくらいの件数で、発生比率がどのくらいなのかを明確にします。
 

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4.パレート分析

 物や情報をその構成要素の大きい方から順に並べて、上位構成要素が全体にどの程度影響を及ぼしているかを考察します。例えば商品アイテム別の在庫や販売実績の実態がどうなっているかを見るために、金額の多い順に商品アイテムを並べてみます。『在庫全体の80%を占める商品アイテムはどのくらいあるか』『品番数は少ないが販売実績の多い商品アイテムは何か』など日常は感覚的にしか掴んでいないものが、定量的に見えてきます。 

 以上、現場調査方法の一部をご紹介しましたが、大事なことは『手法先行』にならないことです。今まで使ったことのない手法を学ぶと『ちょっと使ってみよう』というような考えになることがあります。しかしそれは興味本位に過ぎず、本末転倒です。実態調査計画で定めた調査目的・調査項目にふさわしい手法を使うことが肝要です。


この記事の著者

森 史明

「会社力向上」「組織一丸で取組む業務改革」をナビゲートします!

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