解決策の検討 業務改革を実現する問題解決技法 (その8)

更新日

投稿日

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】

1.解決の方向性検討

 前回のその7 調査結果の分析に続いて解説します。問題の根本原因が明らかになれば、その解決策を検討することになりますが、この時に注意が必要です。それは『根本原因だけに着目し過ぎた局所的な検討をしない』ということです。解決策検討の際の着眼点は以下の通りです。
  
解決策検討の着眼点

 根本原因を踏まえた上で、“問題構造を抱えている” 業務プロセス全体に対する解決策を検討することが大切です。例えば「特急オーダーの投入時に、余剰能力などの必要情報を把握できていない」ことが根本原因だったとしましょう。このとき担当者の特急オーダー対応部分の業務だけに着目してしまうと、局所的な対策に陥ってしまいます。自部門だけでなく関連部門との業務プロセスにも着目し、例えば「ライン別の負荷情報・部材情報を製造部門から迅速に入手できるプロセスを作る」というような対策にしなければなりません。

 そして「投入計画の変更を短時間で決定する」という行動と、「従来1日要していた計画変更業務を0.5日に短縮できる」という狙いを検討チームで共有することができれば、解決の方向性が出来上がります。
   

2.解決策の具体化 

 通常、根本原因は3~5個程度に絞られますので、解決の方向性も3~5個程度検討することになります。その検討結果を「事業概観図(プロジェクト開始後に作成済)」の該当部分にまずプロットすると良いでしょう。改革のオーナーである事業責任者にも、わかりやすく伝えることができます。

 次に「解決の方向性」をブレークダウンしていきます。そための構成要素は以下の3つになります。
 解決の方向性

 まず問題解決後の新たな業務イメージを、概略業務フローレベルの粒度で図解化します。例えば「注文情報を見込・内示・正式注文に区別して受注データベースに登録し、納期確認の際には受注データベースを参照して回答する」というような業務イメージは、言葉だけではわかりにくいので、シンボルを駆使しながらビジュアルに図解化します。 

 次に問題解決によって従来と変わる「業務面のポイン...

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】

1.解決の方向性検討

 前回のその7 調査結果の分析に続いて解説します。問題の根本原因が明らかになれば、その解決策を検討することになりますが、この時に注意が必要です。それは『根本原因だけに着目し過ぎた局所的な検討をしない』ということです。解決策検討の際の着眼点は以下の通りです。
  
解決策検討の着眼点

 根本原因を踏まえた上で、“問題構造を抱えている” 業務プロセス全体に対する解決策を検討することが大切です。例えば「特急オーダーの投入時に、余剰能力などの必要情報を把握できていない」ことが根本原因だったとしましょう。このとき担当者の特急オーダー対応部分の業務だけに着目してしまうと、局所的な対策に陥ってしまいます。自部門だけでなく関連部門との業務プロセスにも着目し、例えば「ライン別の負荷情報・部材情報を製造部門から迅速に入手できるプロセスを作る」というような対策にしなければなりません。

 そして「投入計画の変更を短時間で決定する」という行動と、「従来1日要していた計画変更業務を0.5日に短縮できる」という狙いを検討チームで共有することができれば、解決の方向性が出来上がります。
   

2.解決策の具体化 

 通常、根本原因は3~5個程度に絞られますので、解決の方向性も3~5個程度検討することになります。その検討結果を「事業概観図(プロジェクト開始後に作成済)」の該当部分にまずプロットすると良いでしょう。改革のオーナーである事業責任者にも、わかりやすく伝えることができます。

 次に「解決の方向性」をブレークダウンしていきます。そための構成要素は以下の3つになります。
 解決の方向性

 まず問題解決後の新たな業務イメージを、概略業務フローレベルの粒度で図解化します。例えば「注文情報を見込・内示・正式注文に区別して受注データベースに登録し、納期確認の際には受注データベースを参照して回答する」というような業務イメージは、言葉だけではわかりにくいので、シンボルを駆使しながらビジュアルに図解化します。 

 次に問題解決によって従来と変わる「業務面のポイント」を箇条書きしていきます。例えば「見込情報を生産計画、購買計画の変更案に半日サイクルで反映する」というようなレベルの表現になります。

 また情報システムを活用する場面も多いので、「情報システム面のポイント」を別に整理するとよりわかりやすくなります。例えば「オーダー単位で注文データと梱包完了予定データのリンクができる」というようなレベルの表現になります。

 以上のように「解決の方向性」のブレークダウンを行った後に、次のステップ『解決策の実施』へと進みます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

森 史明

「会社力向上」「組織一丸で取組む業務改革」をナビゲートします!

「会社力向上」「組織一丸で取組む業務改革」をナビゲートします!


「全般」の他のキーワード解説記事

もっと見る
会社力・組織力・現場力の向上 業務改革を実現する問題解決技法 (その10)

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】 1. 全体像 2. 事業の概観把握 3. 事業責任者の問題認識 4. 全体業務フロー ...

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】 1. 全体像 2. 事業の概観把握 3. 事業責任者の問題認識 4. 全体業務フロー ...


日本の失われた20年の原因は生産性向上の停滞が一因

円高や新興国の成長、TPPのごたごた、震災など、さまざまな要因で国内製造業には逆風が吹いています。 一橋大学林文夫教授が編集した「経済停滞の原因と制度」...

円高や新興国の成長、TPPのごたごた、震災など、さまざまな要因で国内製造業には逆風が吹いています。 一橋大学林文夫教授が編集した「経済停滞の原因と制度」...


実態調査 業務改革を実現する問題解決技法 (その6)

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】 1. 全体像 2. 事業の概観把握 3. 事業責任者の問題認識 4. 全体業務フロー 5....

【業務改革を実現する問題解決技法 連載目次】 1. 全体像 2. 事業の概観把握 3. 事業責任者の問題認識 4. 全体業務フロー 5....


「全般」の活用事例

もっと見る
【ものづくりの現場から】「恒温工場」という付加価値で高品質な製造を実現(高橋産業)

ものづくりドットコムの連載「ものづくりの現場から」では、現場の課題や解決策に注目し、ものづくりの発展に寄与する情報を提供しています。今回は、宇宙品質で...

ものづくりドットコムの連載「ものづくりの現場から」では、現場の課題や解決策に注目し、ものづくりの発展に寄与する情報を提供しています。今回は、宇宙品質で...


[エキスパート会員インタビュー記事]現実的な改善を通じたものづくり支援の実践(福富 昇 氏)

    ●はじめに● 日本の産業界は、多様な課題を抱える中小企業の存在によって支えられています。これらの企業が直面する様々な...

    ●はじめに● 日本の産業界は、多様な課題を抱える中小企業の存在によって支えられています。これらの企業が直面する様々な...


【ものづくりの現場から】公的補助金を活用した製造拠点開設とコトづくりの取り組み紹介(クレコ・ラボ)

【特集】ものづくりの現場から一覧へ戻る ものづくりを現場視点で理解する「シリーズ『ものづくりの現場から』」では、現場の課題や課題解消に向けた現場の取り組...

【特集】ものづくりの現場から一覧へ戻る ものづくりを現場視点で理解する「シリーズ『ものづくりの現場から』」では、現場の課題や課題解消に向けた現場の取り組...