技術士第二次試験対策:業務内容詳細で書く事とは(その2)

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技術士

 

前回は、「具体的な文を書く」でした。今回は、「能動態の文を書く」です。

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1.能動態の文を書く

これは、書き手が“考えたこと・判断したこと・思ったこと”を書く場合には能動態の文を書くことです。以下の文を比べてください。

 

  • :この交差点では、歩行者と左折者との接触事故が多発している。そこで、この交差点を、スクランブル交差点に改良する必要があると考えられた。
  • :この交差点では、歩行者と左折者との接触事故が多発している。そこで、この交差点を、スクランブル交差点に改良する必要があると私は考えた。

 

Ⅰの文のように、「考えられた」と受動態で書いてある文を読むと、自分の考えを明確に言い切ることを避けているように受け取れます。また、自分の考えに自信がないように受け取れます。このように、受動態で書くと内容がぼんやりとするため文の内容が明確に伝わりません。

 

Ⅱの文のように、「私は考えた」と能動態で書いてある文を読むと、自分の考えを明確に言い切る姿勢や自分の考えに対する自信が読み取れます。このように、能動態で書くと文の内容が明確に伝わります。

 

Ⅱの文では、「私は」という文の主語を書きました。日本語の場合、文を読んだとき文の主語がわかる場合にはその主語が省略できます。したがって、この文の場合には、主語(私は)が省略できます。しかし、「私は考えた」と書くことで文の主語が明確になります。業務内容の詳細を書く場合には、「私は・・・」と書くことで自分が「考えたこと・判断したこと・思ったこと」であることを強調できます。

 

ただし、受動態で文を書いてもかまわない場合もあります。書き手以外の人が「考えたこと・判断したこと・思ったこと」を書くときです。例えば、以下のような文です。

 

我が国の今後の少子高齢化に伴い建設技能労働者も減少すると考えられている。

この文は、書き手以外の人が「考えたこと・判断したこと・思ったこと」を書いているので受動態で文を書くことができます。

 

2.能動態の文を書くことは、業務内容の詳細を書くときに重要

能動態の文を書くことは、業務内容の詳細を書くときに重要です。業務内容の詳細で書く業務とは、書き手(受験生)が担当者(責任者)として行った業務だからです。「・・・考えられる、・・・判断される」と書いたら、考えたり、判断したりすることに対する担当者(責任者)としての確信や自信が読み取れません。以下の文を比べてください。

 

  • :トンネル上部のコンクリートが幅20cm×長さ10cm程度の大きさで数か所剥落していた。このため、車両の通行の安全確保のため、トンネル内の補修工事を早急に実施する必要があると判断された。
  • :トンネル上部のコンクリートが幅20cm×長さ10cm程度の大きさで数か所剥落していた。このため、車両の通行の安全確保のため、トンネル内の補修工事を早急に実施する必要があると私は判断した。
  •  

Ⅲのような文を読むと「だれが判断したのですか...

技術士

 

前回は、「具体的な文を書く」でした。今回は、「能動態の文を書く」です。

【特集】技術士第二次試験対策:技術士第二次試験に関する記事まとめページはこちら!口頭試験や論文対策などのポイントについての記事を紹介しています。

 

1.能動態の文を書く

これは、書き手が“考えたこと・判断したこと・思ったこと”を書く場合には能動態の文を書くことです。以下の文を比べてください。

 

  • :この交差点では、歩行者と左折者との接触事故が多発している。そこで、この交差点を、スクランブル交差点に改良する必要があると考えられた。
  • :この交差点では、歩行者と左折者との接触事故が多発している。そこで、この交差点を、スクランブル交差点に改良する必要があると私は考えた。

 

Ⅰの文のように、「考えられた」と受動態で書いてある文を読むと、自分の考えを明確に言い切ることを避けているように受け取れます。また、自分の考えに自信がないように受け取れます。このように、受動態で書くと内容がぼんやりとするため文の内容が明確に伝わりません。

 

Ⅱの文のように、「私は考えた」と能動態で書いてある文を読むと、自分の考えを明確に言い切る姿勢や自分の考えに対する自信が読み取れます。このように、能動態で書くと文の内容が明確に伝わります。

 

Ⅱの文では、「私は」という文の主語を書きました。日本語の場合、文を読んだとき文の主語がわかる場合にはその主語が省略できます。したがって、この文の場合には、主語(私は)が省略できます。しかし、「私は考えた」と書くことで文の主語が明確になります。業務内容の詳細を書く場合には、「私は・・・」と書くことで自分が「考えたこと・判断したこと・思ったこと」であることを強調できます。

 

ただし、受動態で文を書いてもかまわない場合もあります。書き手以外の人が「考えたこと・判断したこと・思ったこと」を書くときです。例えば、以下のような文です。

 

我が国の今後の少子高齢化に伴い建設技能労働者も減少すると考えられている。

この文は、書き手以外の人が「考えたこと・判断したこと・思ったこと」を書いているので受動態で文を書くことができます。

 

2.能動態の文を書くことは、業務内容の詳細を書くときに重要

能動態の文を書くことは、業務内容の詳細を書くときに重要です。業務内容の詳細で書く業務とは、書き手(受験生)が担当者(責任者)として行った業務だからです。「・・・考えられる、・・・判断される」と書いたら、考えたり、判断したりすることに対する担当者(責任者)としての確信や自信が読み取れません。以下の文を比べてください。

 

  • :トンネル上部のコンクリートが幅20cm×長さ10cm程度の大きさで数か所剥落していた。このため、車両の通行の安全確保のため、トンネル内の補修工事を早急に実施する必要があると判断された。
  • :トンネル上部のコンクリートが幅20cm×長さ10cm程度の大きさで数か所剥落していた。このため、車両の通行の安全確保のため、トンネル内の補修工事を早急に実施する必要があると私は判断した。
  •  

Ⅲのような文を読むと「だれが判断したのですか?」と質問したくなります。このような文を読むと、判断したことを明確に言い切ることを書き手が避けているように受け取れます。また、自分が判断したことに確信や自信がないように受け取れます。

 

Ⅳの文のように「私は判断した」と能動態の文を書くと、自分が判断したことを明確に言い切る姿勢や判断したことに対する書き手の確信や自信が文から読み取れます。自分が担当した業務の内容を試験官に明確に伝えるため、自分が考えたことや判断したことを書く場合には能動態の文を書いてください。

 

次回に続きます。

 

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この記事の著者

森谷 仁

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