機械製図【基礎知識をやさしく解説】

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製図

 

ものづくりの現場では、各部門担当者が図面に則って作業を行います。図面を描かない部門の担当者でも、内製か外注かの判断、コスト見積もりなど、図面により関連部門と技術的な打ち合わせをする状況が発生します。

 

図面に記載されているキーワードの意味を知り図面の意図をより精緻に理解し、関連部門と技術的な会話ができる能力を身につけることが重要です。

 

CADをはじめとしたコンピュータ作図技術の進歩により、簡単に図面を描くことができるようになりましたが、一方で図面が読めない、描けないという設計者が増加しています。設計者は後工程を考慮した図面を描けなければいけません。後工程を考慮するとは、製造のことを考えて図面を描くことです。

 

また、加工法を理解し、加工がしやすいことを意識して図面を描ける設計者はあまり多くありません。このような背景を踏まえて、今回は、機械製図の基礎知識をやさしく解説します。

 

1.機械製図の図面とは

 

図面の作成や設計のスキルの段階は次のようになります。

 

  1. 図面が読める
  2. 図面が書ける
  3. 設計ができる

 

指示された通りに図面を描く必要がある人は段階の2。当然のことですが図面を描くという仕事は学習だけでは身につけることができません。CADで図面を描きますのでCADが使えるようになる必要があります。

 

設計者は、図面の読み描きだけでなく機構や構造を検討・計算した結果を図面にする必要がありますので、力学、製造など技術的な知識と経験が必要です。

 

2.図面の役割

 

図面の役割は共通認識です。図面は設計図な訳ですからすべてが図面を通して共通の認識が出来なくてはなりません。設計屋さんは考えていることを、正しく、誰にでもわかる図面にすることです。

 

現場では、図面から読み取った情報をもとに調達、加工を施し図面通りの製品・部品を作り上げます。そこに共通認識がなければ正しい製品・部品は作れません。

 

必要情報を記入すれば図面は成立しますが、その図面を見た人が、それを書いた人のイメージ通りの製品・部品を作る事が出来なければ何の役にも立たないのですから、設計者には読みやすい図面を書く力が、製作者にはその図面を読み解く力が必要なのです。設計者と製作者の橋渡し役が図面の役割です。

 

製図には基本的ルールがあり、そのルールに基づいて線を引き、製図します。ルールを知れば、一見専門家が描くような図面を作ることができますが、もう一つの重要なポイントがあります。それは、図面は設計者の仕事の結果ということです。

 

仕事のプロセスの一部として図面が存在しているように思われがちですが、設計者の最終的な成果となるのが図面です。当然のことですが、正確に書くことが第一です。

 

3.JISとISO

 

[ ISO規格は、ISO(International Organization for Standardization: 国際標準化機構)によって作成される規格です。

 

JISは、Japanese Industrial Standards の略で、『日本産業規格』といいます。産業標準化法に基づき制定される日本の国家規格のことです。 JISは多数の部門に分類されており、土木及び建築、一般機械、電気・電子、管理システムなどそれぞれ分野に応じてアルファベットと数字が付与されています(表記例: JIS Q 9001)。

 

ISO 9001やISO 14001の原文は英語、フランス語などで作成されますが、日本国内での使用を円滑にするために、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく日本語に翻訳され、JISとして発行されています。なお、この日本語への翻訳作業を実施するのは日本産業標準調査会(JISC)です。翻訳されたJISは、原語で作成されたISOと同じ内容であると認められており、国際整合化が図られています。例えば、ISO 9001は日本語に翻訳されたJIS Q 9001と同一に扱われています。 ]

 

[ JISとISOは、公益財団法人 日本適合性認定協会のホームページから引用。 ]

 

4. 機械製図の基礎知識、まとめ

 

ものづくりの現場では、各部門担当者が図面に則って作業を行います。図面を描かない部門の担当者でも、内製か外注かの判断、コスト見積もりなど、図面により関連部門と技術的な打ち合わせをする状況が発生します。

 

図面に記載されているキーワードの意味を知り図面の意図をより精緻に理解し、関連部門と技術的な会話ができる能力を身につけることが重要です。

 

図面を描くという仕事は学習だけでは身につけることができません。CADで図面を描きますのでCADが使えるようになる必要があります。

 

設計者を目指す場合は、図面の読み描きは最低限の必要スキルとなります。設計者は機構や構造を検討・ 計算した結果を図面に...

製図

 

ものづくりの現場では、各部門担当者が図面に則って作業を行います。図面を描かない部門の担当者でも、内製か外注かの判断、コスト見積もりなど、図面により関連部門と技術的な打ち合わせをする状況が発生します。

 

図面に記載されているキーワードの意味を知り図面の意図をより精緻に理解し、関連部門と技術的な会話ができる能力を身につけることが重要です。

 

CADをはじめとしたコンピュータ作図技術の進歩により、簡単に図面を描くことができるようになりましたが、一方で図面が読めない、描けないという設計者が増加しています。設計者は後工程を考慮した図面を描けなければいけません。後工程を考慮するとは、製造のことを考えて図面を描くことです。

 

また、加工法を理解し、加工がしやすいことを意識して図面を描ける設計者はあまり多くありません。このような背景を踏まえて、今回は、機械製図の基礎知識をやさしく解説します。

 

1.機械製図の図面とは

 

図面の作成や設計のスキルの段階は次のようになります。

 

  1. 図面が読める
  2. 図面が書ける
  3. 設計ができる

 

指示された通りに図面を描く必要がある人は段階の2。当然のことですが図面を描くという仕事は学習だけでは身につけることができません。CADで図面を描きますのでCADが使えるようになる必要があります。

 

設計者は、図面の読み描きだけでなく機構や構造を検討・計算した結果を図面にする必要がありますので、力学、製造など技術的な知識と経験が必要です。

 

2.図面の役割

 

図面の役割は共通認識です。図面は設計図な訳ですからすべてが図面を通して共通の認識が出来なくてはなりません。設計屋さんは考えていることを、正しく、誰にでもわかる図面にすることです。

 

現場では、図面から読み取った情報をもとに調達、加工を施し図面通りの製品・部品を作り上げます。そこに共通認識がなければ正しい製品・部品は作れません。

 

必要情報を記入すれば図面は成立しますが、その図面を見た人が、それを書いた人のイメージ通りの製品・部品を作る事が出来なければ何の役にも立たないのですから、設計者には読みやすい図面を書く力が、製作者にはその図面を読み解く力が必要なのです。設計者と製作者の橋渡し役が図面の役割です。

 

製図には基本的ルールがあり、そのルールに基づいて線を引き、製図します。ルールを知れば、一見専門家が描くような図面を作ることができますが、もう一つの重要なポイントがあります。それは、図面は設計者の仕事の結果ということです。

 

仕事のプロセスの一部として図面が存在しているように思われがちですが、設計者の最終的な成果となるのが図面です。当然のことですが、正確に書くことが第一です。

 

3.JISとISO

 

[ ISO規格は、ISO(International Organization for Standardization: 国際標準化機構)によって作成される規格です。

 

JISは、Japanese Industrial Standards の略で、『日本産業規格』といいます。産業標準化法に基づき制定される日本の国家規格のことです。 JISは多数の部門に分類されており、土木及び建築、一般機械、電気・電子、管理システムなどそれぞれ分野に応じてアルファベットと数字が付与されています(表記例: JIS Q 9001)。

 

ISO 9001やISO 14001の原文は英語、フランス語などで作成されますが、日本国内での使用を円滑にするために、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく日本語に翻訳され、JISとして発行されています。なお、この日本語への翻訳作業を実施するのは日本産業標準調査会(JISC)です。翻訳されたJISは、原語で作成されたISOと同じ内容であると認められており、国際整合化が図られています。例えば、ISO 9001は日本語に翻訳されたJIS Q 9001と同一に扱われています。 ]

 

[ JISとISOは、公益財団法人 日本適合性認定協会のホームページから引用。 ]

 

4. 機械製図の基礎知識、まとめ

 

ものづくりの現場では、各部門担当者が図面に則って作業を行います。図面を描かない部門の担当者でも、内製か外注かの判断、コスト見積もりなど、図面により関連部門と技術的な打ち合わせをする状況が発生します。

 

図面に記載されているキーワードの意味を知り図面の意図をより精緻に理解し、関連部門と技術的な会話ができる能力を身につけることが重要です。

 

図面を描くという仕事は学習だけでは身につけることができません。CADで図面を描きますのでCADが使えるようになる必要があります。

 

設計者を目指す場合は、図面の読み描きは最低限の必要スキルとなります。設計者は機構や構造を検討・ 計算した結果を図面にする必要がありますので、力学、製造など技術的な知識と経験が必要です。

 

図面の役割は共通認識です。図面は設計図な訳ですからすべてが図面を通して共通の認識が出来なくてはなりません。設計屋さんは考えていることを、正しく、誰にでもわかる図面にすることです。

 

現場では、図面から読み取った情報をもとに調達、加工を施し図面通りの製品・部品を作り上げます。そこに共通認識がなければ正しい製品・部品は作れません。

 

必要情報を記入すれば図面は成立しますが、その図面を見た人が、それを書いた人のイメージ通りの製品・部品を作る事が出来なければ何の役にも立たないのですから、読みやすい図面を書く力が設計者には必要です。その図面を読み解く力が製作者には必要です。設計者と製作者の橋渡し役が図面の役割です。

 

 

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この記事の著者

嶋村 良太

商品企画・設計管理・デザインの業務経験をベースにした異種技術間のコーディネートが得意分野。自身の専門はバリアフリー・ユニバーサルデザイン、工業デザイン、輸送用機器。技術士(機械部門・総合技術監理部門)

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